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○~第5章~○ 射精の苦悩
4射精目! 変態
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村長の家を後にした俺たちは、キンタマーニ王国のゴールデンキャッスル(通称:金城)前にあるファック-OFF金城前店へ向かった。
陽が少しずつ落ち始め、長い影を作っている。街中を走る子供たちはその影を追いかけながら家路についていた。
季節は夏から短い秋へと移り変わろうとしている。
そう教えてくれるかのように、夏の風の合間を縫って涼しげな秋風が混じり、優しく俺の頬を通り過ぎて行った。
#地の文強化シリーズ
「いらっしゃいませーーー!」
「「「らっしゃっせーーーぃ!」」」
ファック-OFFに無事入店した俺たちは手分けして魔法賢者アレックスの大冒険を探した。
が、しかし……
『ないやんけ……』
マ行にもア行にもそれっぽい小説はなかった。が、念のため店員さんに聞いてみることにした。
「すみません! ここに魔法賢者アレックスの大冒険っていう小説置いてませんか?」
「えー、ちょっと待ってくださいね。魔法賢者アレックス、アレックスと……」
店員はパソコンでタイトルをカタカタと入力して検索をかけてくれているが、なかなかヒットしない様子がその背中から窺うことができた。
(ないっぽいな……)
「えーっと、すみません……」
(ああ、ほらやっぱり)
「魔法賢者アレックスの大冒険っていう題名はないんですけど、“変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~”なら1点だけ置いてますね!」
「…………」
『…………』
「あ、あのお客様?」
「あ、ああ。ごめ、ごめんなさい」
「良かったらここまでお持ちしましょうか?」
「い、いいえ! いいえ! 自分で取りに行きます。ありがとうございます」
誤算だった。
村長がタイトルを言い間違えていたのだ。いや、わざと変態の部分とサブタイトルを抜かしたんだと思う。だけど……
「そんなエロ動画みたいなタイトルの小説が果たして役に立つんだろうか……」
『まあとにかく“へ行”を探しに行こうや』
へ行ってなんだろう? そう思いながらも俺とスパ次郎はハ行のコーナーへ行き、変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~を探した。
『おっ! あるある! ほら! あの一番上の段の端っこ!』
「ほ、本当だ! どう? スパ次郎届きそう?」
スパ次郎が本棚最上段に立てられている、変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~のところまで飛んでいき、引っ張り出そうとするが全然歯が立たず引っこ抜くことができなかった。ギッチギチに詰まっている様子もないのだが……
『ぐはあ! 全然あかんわ! これはあれやぞ、伝説の勇者しか引っ張り出されへん的なやつやわ。テツオ頑張れ!』
「えー、俺かよ。取り出すの恥ずかしいわ」
『あれはSランクDNAのテツオしか取り出せないような魔法がかかってるんやわ! 行ってこいテツオ!』
(SランクDNAの俺にしか引き出せない本か…… 悪くない!)
気を良くした俺は、脚立を持ってきて意気揚々と登り、変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~に手をかけようとしたその時――
ヌッ……
俺の背後から突然大きな腕が伸びてきて、今まさに引っ張り出そうとしている変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~を先に引っこ抜かれたのだ。
「なっ! 何するん アッ」
脚立の上に立ったままで後ろへ振り返ったもんだから、バランスを崩して床へ転倒してしまった。その際、頭頂部から酵素がピュッと漏れた。
※いやらしい表現ではありません
「っ痛ぅうーー! っておい! 何すんだよ! それは俺が買おうとしている本なんだぞ!」
「ご、ごめんさ。でもさ、この本はさ、僕が買おうとしているのさ」
!!
どこかで聞いたことのある話し方だった。思わず見上げると、そこには俺の体の3倍はある巨大な精子が突っ立っていた。
そう。
あの日、俺が初めて射精にイッた時に出会ったエイデンだった。
※第3章の5射精目! 初めての射精②参照
「エイデン? エイデンじゃないか」
「え!? な、なんで僕の名前を知っているのさ? 僕は君のことを知らないさ」
(あ、そうか。あの日みんなティッシュに殺されたんだった)
「あ、いや何となくエイデンっぽいなーと…… っていうかその本、俺が買おうとしてるんだけど」
『そうさ! それは俺たちが買おうとしているビニ本なのさ!』
※スパ次郎の声はテツオ以外聞こえません
「ごめんさ。ということはさ、君も魔法使いを目指しているのさ?」
「あ、別にそういうわけじゃないんだけど……」
エイデンは、変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~のことについて何か知ってそうな雰囲気だった。
「なあエイデン、その本俺が買うから一緒に読まないか?」
「え? いいのさ? うん。一緒に読もうさ」
こうして、ようやく変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~の小説を手に入れることができた。
※108円でした
エイデンには、代金を支払った俺が先に読むことを伝え、読み終わるまでは絶対に射精にはイくなと伝えた。先に読ませて射精にイってしまったら、あの日と同じでティッシュに殺されてしまう結果になるからだ。
◇◆◇
家に帰った俺は、さっそく自分の部屋に籠り、変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~を読むことにした。
本はざっと200ページくらいだろうか。
比較的薄いその小説はブックカバーもなく、表面はただただ真っ白で、背表紙にタイトルである“変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~”とだけ記載されていた。
俺は少し緊張しながらもその1ページ目を開いた……
◆◆◆
この本を読む全ての精子に捧ぐ――
陽が少しずつ落ち始め、長い影を作っている。街中を走る子供たちはその影を追いかけながら家路についていた。
季節は夏から短い秋へと移り変わろうとしている。
そう教えてくれるかのように、夏の風の合間を縫って涼しげな秋風が混じり、優しく俺の頬を通り過ぎて行った。
#地の文強化シリーズ
「いらっしゃいませーーー!」
「「「らっしゃっせーーーぃ!」」」
ファック-OFFに無事入店した俺たちは手分けして魔法賢者アレックスの大冒険を探した。
が、しかし……
『ないやんけ……』
マ行にもア行にもそれっぽい小説はなかった。が、念のため店員さんに聞いてみることにした。
「すみません! ここに魔法賢者アレックスの大冒険っていう小説置いてませんか?」
「えー、ちょっと待ってくださいね。魔法賢者アレックス、アレックスと……」
店員はパソコンでタイトルをカタカタと入力して検索をかけてくれているが、なかなかヒットしない様子がその背中から窺うことができた。
(ないっぽいな……)
「えーっと、すみません……」
(ああ、ほらやっぱり)
「魔法賢者アレックスの大冒険っていう題名はないんですけど、“変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~”なら1点だけ置いてますね!」
「…………」
『…………』
「あ、あのお客様?」
「あ、ああ。ごめ、ごめんなさい」
「良かったらここまでお持ちしましょうか?」
「い、いいえ! いいえ! 自分で取りに行きます。ありがとうございます」
誤算だった。
村長がタイトルを言い間違えていたのだ。いや、わざと変態の部分とサブタイトルを抜かしたんだと思う。だけど……
「そんなエロ動画みたいなタイトルの小説が果たして役に立つんだろうか……」
『まあとにかく“へ行”を探しに行こうや』
へ行ってなんだろう? そう思いながらも俺とスパ次郎はハ行のコーナーへ行き、変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~を探した。
『おっ! あるある! ほら! あの一番上の段の端っこ!』
「ほ、本当だ! どう? スパ次郎届きそう?」
スパ次郎が本棚最上段に立てられている、変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~のところまで飛んでいき、引っ張り出そうとするが全然歯が立たず引っこ抜くことができなかった。ギッチギチに詰まっている様子もないのだが……
『ぐはあ! 全然あかんわ! これはあれやぞ、伝説の勇者しか引っ張り出されへん的なやつやわ。テツオ頑張れ!』
「えー、俺かよ。取り出すの恥ずかしいわ」
『あれはSランクDNAのテツオしか取り出せないような魔法がかかってるんやわ! 行ってこいテツオ!』
(SランクDNAの俺にしか引き出せない本か…… 悪くない!)
気を良くした俺は、脚立を持ってきて意気揚々と登り、変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~に手をかけようとしたその時――
ヌッ……
俺の背後から突然大きな腕が伸びてきて、今まさに引っ張り出そうとしている変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~を先に引っこ抜かれたのだ。
「なっ! 何するん アッ」
脚立の上に立ったままで後ろへ振り返ったもんだから、バランスを崩して床へ転倒してしまった。その際、頭頂部から酵素がピュッと漏れた。
※いやらしい表現ではありません
「っ痛ぅうーー! っておい! 何すんだよ! それは俺が買おうとしている本なんだぞ!」
「ご、ごめんさ。でもさ、この本はさ、僕が買おうとしているのさ」
!!
どこかで聞いたことのある話し方だった。思わず見上げると、そこには俺の体の3倍はある巨大な精子が突っ立っていた。
そう。
あの日、俺が初めて射精にイッた時に出会ったエイデンだった。
※第3章の5射精目! 初めての射精②参照
「エイデン? エイデンじゃないか」
「え!? な、なんで僕の名前を知っているのさ? 僕は君のことを知らないさ」
(あ、そうか。あの日みんなティッシュに殺されたんだった)
「あ、いや何となくエイデンっぽいなーと…… っていうかその本、俺が買おうとしてるんだけど」
『そうさ! それは俺たちが買おうとしているビニ本なのさ!』
※スパ次郎の声はテツオ以外聞こえません
「ごめんさ。ということはさ、君も魔法使いを目指しているのさ?」
「あ、別にそういうわけじゃないんだけど……」
エイデンは、変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~のことについて何か知ってそうな雰囲気だった。
「なあエイデン、その本俺が買うから一緒に読まないか?」
「え? いいのさ? うん。一緒に読もうさ」
こうして、ようやく変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~の小説を手に入れることができた。
※108円でした
エイデンには、代金を支払った俺が先に読むことを伝え、読み終わるまでは絶対に射精にはイくなと伝えた。先に読ませて射精にイってしまったら、あの日と同じでティッシュに殺されてしまう結果になるからだ。
◇◆◇
家に帰った俺は、さっそく自分の部屋に籠り、変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~を読むことにした。
本はざっと200ページくらいだろうか。
比較的薄いその小説はブックカバーもなく、表面はただただ真っ白で、背表紙にタイトルである“変態魔法賢者アレックスの大冒険~中出しパラダイス~”とだけ記載されていた。
俺は少し緊張しながらもその1ページ目を開いた……
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この本を読む全ての精子に捧ぐ――
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