御曹司に捕まった孤児

胡宵

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誕生日(奏斗side)

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10月21日、今日は俺の15歳の誕生日だ。

「カスミさんおはよう!」
「おはよう奏斗くん。お誕生日おめでとう」
「ありがとう!」
「かなとにぃきょうおたんじょうびなの?」
「そうだよ」
「おめでと~!」

朝から施設のみんなに祝ってもらえる。幸せだな

「奏斗おはよう。誕生日おめでとう」
「ありがとう光星。俺もやっと光星と同じ15歳だよ~!」

「それじゃあ行ってきま~す!」
「あ、奏斗くん、今日は用事があるからなるべく早く帰ってきてね!」
「?」

用事ってなんだろう?誕生日だからサプライズでもあるのかな?まあいいや!

「いってらっしゃい」
「「行ってきますカスミさん」」

学校につくと、今度はクラスメイトがお祝いしてくれる。
みんなからかけられる「おめでとう」の言葉。まるで自分がこの世に生まれたことを肯定してくれるかのようなこの言葉が俺は大好きだった。
たとえ親にいらないと言われようと、生まれたことを祝ってくれる人がいる。そのことは俺にとって最大の幸せだった。

キーンコーンカーンコーン
「光星、帰ろう」
「ごめん奏斗、俺先生に進路のことで呼ばれてるから先帰ってて。カスミさんに早く帰るように言われてるだろう。」
「わかった!先帰っとくね」

光星と別で帰るのは久しぶりだ。これから光星も俺も忙しくなって、一緒にいられる時間が今以上に少なくなってしまうのだろう。
どこか寂しいような、それでいてお互いが自分の選んだ道に進んでいるんだっていう前向きな気持もあって、不思議な感覚だった。
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