123 / 134
第百二十三話*
しおりを挟む
「き、九尾? どうしたんだ?」
「お茶はいらない。それより、晴斗が欲しい」
「っ……」
唇をぶつけられ、そのまま後ろに押し倒される。唇の表面を舐められて、何度もちゅっ、ちゅっと角度を変えて啄まれた。ふわふわの尻尾で脇腹をくすぐられ、力が抜けた途端、舌を差し込まれる。
「んっ……ん、ん……」
鼻にかかった声を漏らし、甘いキスを見舞ってくる九尾。「好き」という想いを隠しもせず、素直に晴斗にぶつけてくる。その気持ちが強すぎて息苦しいほどだった。
「はあ……」
ようやく唇が離れ、晴斗は九尾を見上げた。彼の銀髪と同じ銀の糸が、唇同士を繋げていた。とろんとした目がねだるように見つめてくる。恥じらいの色は伺えなかった。
「……九尾、本当にどうしたんだ? なんか急に大胆になってないか?」
「そうだろうか。私は大胆とは思わないが……晴斗はこういうこと嫌いなのか?」
「いや、全然嫌いじゃないけどさ。でも、今までと性格が変わってる気が……」
そう言ったら、九尾はしょんぼりとキツネの耳を萎らせた。
「……そうか。だったらもうやめる。あなたに嫌われたくない」
「いやいや、違うって。九尾から誘われたからびっくりしただけだよ」
「だけど……大胆な私は苦手なんだろう?」
「いや、全然」
ごろりと身体を反転させ、九尾を下に敷く。
「こういう大胆さなら、むしろ大歓迎だぜ?」
ちゅっと唇を吸い上げると、九尾は心底ホッとしたようにそれに応えてきた。
音を立てながら濃厚な口付けを交わしつつ、服の裾から手を入れる。腹部から胸元に向かって撫で上げただけで、九尾はヒクンと身体を震わせた。嬉しそうに背中に手を回して来て、そのままギュッと抱きついてくる。
「お茶はいらない。それより、晴斗が欲しい」
「っ……」
唇をぶつけられ、そのまま後ろに押し倒される。唇の表面を舐められて、何度もちゅっ、ちゅっと角度を変えて啄まれた。ふわふわの尻尾で脇腹をくすぐられ、力が抜けた途端、舌を差し込まれる。
「んっ……ん、ん……」
鼻にかかった声を漏らし、甘いキスを見舞ってくる九尾。「好き」という想いを隠しもせず、素直に晴斗にぶつけてくる。その気持ちが強すぎて息苦しいほどだった。
「はあ……」
ようやく唇が離れ、晴斗は九尾を見上げた。彼の銀髪と同じ銀の糸が、唇同士を繋げていた。とろんとした目がねだるように見つめてくる。恥じらいの色は伺えなかった。
「……九尾、本当にどうしたんだ? なんか急に大胆になってないか?」
「そうだろうか。私は大胆とは思わないが……晴斗はこういうこと嫌いなのか?」
「いや、全然嫌いじゃないけどさ。でも、今までと性格が変わってる気が……」
そう言ったら、九尾はしょんぼりとキツネの耳を萎らせた。
「……そうか。だったらもうやめる。あなたに嫌われたくない」
「いやいや、違うって。九尾から誘われたからびっくりしただけだよ」
「だけど……大胆な私は苦手なんだろう?」
「いや、全然」
ごろりと身体を反転させ、九尾を下に敷く。
「こういう大胆さなら、むしろ大歓迎だぜ?」
ちゅっと唇を吸い上げると、九尾は心底ホッとしたようにそれに応えてきた。
音を立てながら濃厚な口付けを交わしつつ、服の裾から手を入れる。腹部から胸元に向かって撫で上げただけで、九尾はヒクンと身体を震わせた。嬉しそうに背中に手を回して来て、そのままギュッと抱きついてくる。
0
あなたにおすすめの小説
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
-----------------------------------------
0時,6時,12時,18時に2話ずつ更新
愛され少年と嫌われ少年
透
BL
美しい容姿と高い魔力を持ち、誰からも愛される公爵令息のアシェル。アシェルは王子の不興を買ったことで、「顔を焼く」という重い刑罰を受けることになってしまった。
顔を焼かれる苦痛と恐怖に絶叫した次の瞬間、アシェルはまったく別の場所で別人になっていた。それは同じクラスの少年、顔に大きな痣がある、醜い嫌われ者のノクスだった。
元に戻る方法はわからない。戻れたとしても焼かれた顔は醜い。さらにアシェルはノクスになったことで、自分が顔しか愛されていなかった現実を知ってしまう…。
【嫌われ少年の幼馴染(騎士団所属)×愛され少年】
※本作はムーンライトノベルズでも公開しています。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
【完結】『ルカ』
瀬川香夜子
BL
―――目が覚めた時、自分の中は空っぽだった。
倒れていたところを一人の老人に拾われ、目覚めた時には記憶を無くしていた。
クロと名付けられ、親切な老人―ソニーの家に置いて貰うことに。しかし、記憶は一向に戻る気配を見せない。
そんなある日、クロを知る青年が現れ……?
貴族の青年×記憶喪失の青年です。
※自サイトでも掲載しています。
2021年6月28日 本編完結
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる