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冬休み編
第32話
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翌日になってもその次の日になっても、LINEに既読はつかなかった。何度か電話もしてみたが、市川が出てくれることはなかった。
そんな日がずっと続くと、不安よりも「またか」という気持ちが強くなり、次第に怒りを覚えるようになってきた。恋人の顔に怪我を負わせたくせに、一方的に「別れよう」とほざいた挙句、こっちの話も聞かないなんて、なんて自分勝手なんだろう。
というか、よくよく考えたら俺にはほとんど非がないじゃないか。そりゃあ先生に相談しなかったのはよくなかったかもしれないけど、それだって先生のことを思ってあえて相談しなかったんだから責められる謂れはない。
「あああ、もうっ!」
腹立ちまぎれに、夏樹はバフッとベッドにダイブした。数回枕を殴りつけ、ごろんと天井を睨みつける。
もう市川先生なんて知らない。新学期が始まれば嫌でも顔を合わせることになるんだし、それまで放っておこう。せっかくの年末年始なんだ、あんな変態教師のことで悩むなんてもったいない。学校で再会したら思いっきり腹にパンチしてやるとして、冬休みの間は先生のことは考えないようにしよう。
ふて寝するように、夏樹は布団にくるまった。額の傷が疼く度に心臓の片隅も痛んだけれど、気のせいだと思い込むことにした。
先生なんて、知らないもん……。
そんな日がずっと続くと、不安よりも「またか」という気持ちが強くなり、次第に怒りを覚えるようになってきた。恋人の顔に怪我を負わせたくせに、一方的に「別れよう」とほざいた挙句、こっちの話も聞かないなんて、なんて自分勝手なんだろう。
というか、よくよく考えたら俺にはほとんど非がないじゃないか。そりゃあ先生に相談しなかったのはよくなかったかもしれないけど、それだって先生のことを思ってあえて相談しなかったんだから責められる謂れはない。
「あああ、もうっ!」
腹立ちまぎれに、夏樹はバフッとベッドにダイブした。数回枕を殴りつけ、ごろんと天井を睨みつける。
もう市川先生なんて知らない。新学期が始まれば嫌でも顔を合わせることになるんだし、それまで放っておこう。せっかくの年末年始なんだ、あんな変態教師のことで悩むなんてもったいない。学校で再会したら思いっきり腹にパンチしてやるとして、冬休みの間は先生のことは考えないようにしよう。
ふて寝するように、夏樹は布団にくるまった。額の傷が疼く度に心臓の片隅も痛んだけれど、気のせいだと思い込むことにした。
先生なんて、知らないもん……。
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