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第3章~新たなる試練~
第2話
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兄・フレインが綺麗なプラチナブロンドなのに対し、アクセルは中途半端な茶髪である。昔から太陽の下で輝く兄の髪が羨ましくて、「なんで俺はああじゃないのか」とかなり真剣に悩んだものだ。成長するにつれてほとんど気にしなくなったが、今でも兄の髪に触ると嬉しくなる。
そんな髪を切るとか、ましてやスキンヘッドにするだなんてアクセルには考えられなかった。
「はは、そうか。お前がそういうなら、切るのはやめようかな」
「そうしてくれるとありがたいな」
時間をかけて丁寧に髪を整え、いつもの髪型に戻してやる。サラサラした指通りを確認し、兄に櫛を返却した。
「はい、できたぞ」
「ありがとう。助かったよ」
いい子いい子、と頭を撫でてくれる兄。子供の頃は、頑張って鍛錬する度にこうやって褒められたものだ。大人になった今では少し照れくさいが、兄に褒められて嬉しいのは昔から変わらない。こういうところは、自分はいつまで経っても「弟」なんだなと思う。
「ところで兄上、家に食材が何もないんだ。朝市にでも行かないか?」
「わあ、アクセルと買い物! いいね、行こう行こう」
嬉しそうに着替えている兄を横目で見ながら、アクセルもこっそり微笑んだ。
昨日から兄はとても楽しそうだ。年長者らしからぬ無邪気な顔で笑う。「今まではお兄ちゃんぶっていた」と漏らしていたように、本当はこんな風に可愛らしい一面を持つ人なのかもしれない。
――こんな兄上が見られるなら、それだけでヴァルハラに来た甲斐があったかもな……。
そんな髪を切るとか、ましてやスキンヘッドにするだなんてアクセルには考えられなかった。
「はは、そうか。お前がそういうなら、切るのはやめようかな」
「そうしてくれるとありがたいな」
時間をかけて丁寧に髪を整え、いつもの髪型に戻してやる。サラサラした指通りを確認し、兄に櫛を返却した。
「はい、できたぞ」
「ありがとう。助かったよ」
いい子いい子、と頭を撫でてくれる兄。子供の頃は、頑張って鍛錬する度にこうやって褒められたものだ。大人になった今では少し照れくさいが、兄に褒められて嬉しいのは昔から変わらない。こういうところは、自分はいつまで経っても「弟」なんだなと思う。
「ところで兄上、家に食材が何もないんだ。朝市にでも行かないか?」
「わあ、アクセルと買い物! いいね、行こう行こう」
嬉しそうに着替えている兄を横目で見ながら、アクセルもこっそり微笑んだ。
昨日から兄はとても楽しそうだ。年長者らしからぬ無邪気な顔で笑う。「今まではお兄ちゃんぶっていた」と漏らしていたように、本当はこんな風に可愛らしい一面を持つ人なのかもしれない。
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