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第11章~強くなるために~
第104話
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「……!」
だが、鎧の隙間を狙って振り下ろした小太刀は、アロイスの腕で受け止められてしまった。腕といっても甲冑に覆われた状態なので、盾のようなものである。
「なんの! オレはその程度じゃ斬れねぇぜ?」
「っ……!」
腕を振り抜かれ、小太刀が当たっているところから火花が飛んだ。アクセルは急いで腕を蹴り、対象から離れて間合いを取った。
――それもそうだな……そう簡単に斬れたら甲冑の意味がない。
アロイスは動きが遅い分、頑丈な甲冑で防御力を上げている。当然、鎧の隙間を狙われることも対策済みだ。むしろ、下手に打ち込むとこちらの武器が刃こぼれして使い物にならなくなる。
さて、どうしたものか……。
「おっしゃ! 今度はこっちからいくぜ!」
ブン、と大剣を振り回し、こちらに突進してくるアロイス。
動きは目視できるレベルだが、大剣の長さと太さは驚異的だ。ちゃんと見て避けなくては……。
「とりゃ!」
アロイスが大剣を横に薙ぎ払う。アクセルはしっかりそれを見て、身体を捻って回避しようとした。
だが大剣がこちらに迫って来る瞬間、ぞわっとした悪寒のようなものが走った。
「っ……!?」
内臓の裏側から沸き起こる焦燥感。本能的な危険を覚え、アクセルはとっさに地面を蹴ってもっと大きくその場から離れた。何故かわからないが、紙一重での回避は危険だと身体が訴えてきたのだ。
すんでのところで回避し、様子を窺うためにもっと距離をとろうとした矢先、
――えっ……!?
だが、鎧の隙間を狙って振り下ろした小太刀は、アロイスの腕で受け止められてしまった。腕といっても甲冑に覆われた状態なので、盾のようなものである。
「なんの! オレはその程度じゃ斬れねぇぜ?」
「っ……!」
腕を振り抜かれ、小太刀が当たっているところから火花が飛んだ。アクセルは急いで腕を蹴り、対象から離れて間合いを取った。
――それもそうだな……そう簡単に斬れたら甲冑の意味がない。
アロイスは動きが遅い分、頑丈な甲冑で防御力を上げている。当然、鎧の隙間を狙われることも対策済みだ。むしろ、下手に打ち込むとこちらの武器が刃こぼれして使い物にならなくなる。
さて、どうしたものか……。
「おっしゃ! 今度はこっちからいくぜ!」
ブン、と大剣を振り回し、こちらに突進してくるアロイス。
動きは目視できるレベルだが、大剣の長さと太さは驚異的だ。ちゃんと見て避けなくては……。
「とりゃ!」
アロイスが大剣を横に薙ぎ払う。アクセルはしっかりそれを見て、身体を捻って回避しようとした。
だが大剣がこちらに迫って来る瞬間、ぞわっとした悪寒のようなものが走った。
「っ……!?」
内臓の裏側から沸き起こる焦燥感。本能的な危険を覚え、アクセルはとっさに地面を蹴ってもっと大きくその場から離れた。何故かわからないが、紙一重での回避は危険だと身体が訴えてきたのだ。
すんでのところで回避し、様子を窺うためにもっと距離をとろうとした矢先、
――えっ……!?
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