転生したらいろんな意味で兄に可愛がられています~ヴァルハラで死合いましょう~

夢咲まゆ

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第13章~獣化の秘密~

第67話

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「それはまあ、あんなこととかこんなこととか」
「ええ!? 施設で一体何をしてるんだよ!?」

 それは違った意味で心配になる。治療と称してあんなことやこんなことをしていたら、我を忘れて施設内で暴れてしまいそうだ。

 憤慨しかけていたら、ミューがヘラッと笑った。

「いや、知らないよ。適当に言っただけ」
「……なんだよ、心臓に悪いな」
「でも、純粋な意味で変なことされてる可能性はあるよね。連絡ないのはいいけど、直接聞きに行っても何も教えてくれないとか、すっごく怪しい。本来ならもう戻ってきてもいいはずだし、ちょっと勘繰りたくなっちゃうねー」
「ミューもそう思うか……。やっぱり、一刻も早く様子を探ってこないとな……」

 あんなことやこんなことは冗談としても、兄がよからぬ目に遭っている可能性は否定できない。

 普通の戦士エインヘリヤルならともかく、兄は予言の巫女の息子なのだ。神々の中には疎ましく思っている者もいるみたいだし、「透ノ国に閉じ込めておけ」と主張している連中もいるという。治療と称して同じ場所に閉じ込めて、ずっと監視しておくつもりなんじゃ……と思えなくもない。

 アクセルは急いでヤドリギを懐に入れ、戸締りをしてからピピに言った。

「ピピ。俺、もう一度施設に行ってくるよ。帰りは……何時になるかわからないけど、なるべく早く帰ってくるつもりだ。ミューもいるから、大事にはならないと思う」
「ぴ……」
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