1,523 / 2,483
第14章~新しいバトル~
第10話
しおりを挟む
慌ててサンドイッチを置き、隣にやってきて宥めてくる。
「ご、ごめん……。すぐ近くだし、お昼には一度帰るから大丈夫だと思ったんだ……。今度からはちゃんと書き置き残すようにするよ。ね?」
「……うん」
「あとね、これは言い訳になっちゃうんだけど……私は決して面倒だから書き置きをしていないわけじゃないんだよ。私の場合、ハッキリ予定を聞かなくてもお前がどこで何をしているか何となくわかるから、そもそも書き置きを残しておく発想自体がなかっただけなんだ」
「……えっ?」
ぽかんと兄を見上げたら、兄は少し苦笑して続けた。
「今まで言ってなかったかもね。私は昔から、『お前がどこで何をしているか』とか、『何か嫌な予感がする』だとか、そういうことが直感的にわかるんだよ。これも巫女の血からくる特殊能力かもしれないけど」
「そうなのか……?」
「そうなんだよ。こればっかりは私にしか感覚がわからないから、上手く説明できないけどね。とにかく、本当にお前を心配させるつもりはなかったんだ。めんどくさいから書き置きしなかったとか、そういうことでもない。……いや、多少は面倒だけど。でも、お前に無駄な心配をかけちゃうくらいなら、これからはちゃんと書き置きするよ。約束する」
「…………」
ふと、今までのことを思い出す。
言われてみれば、ケイジの鍛錬場で修行していたら兄が現れたり、アロイスの家で木を切り出していたら兄が様子を見に来たりと、何故か兄がやってくることが多かった。
「ご、ごめん……。すぐ近くだし、お昼には一度帰るから大丈夫だと思ったんだ……。今度からはちゃんと書き置き残すようにするよ。ね?」
「……うん」
「あとね、これは言い訳になっちゃうんだけど……私は決して面倒だから書き置きをしていないわけじゃないんだよ。私の場合、ハッキリ予定を聞かなくてもお前がどこで何をしているか何となくわかるから、そもそも書き置きを残しておく発想自体がなかっただけなんだ」
「……えっ?」
ぽかんと兄を見上げたら、兄は少し苦笑して続けた。
「今まで言ってなかったかもね。私は昔から、『お前がどこで何をしているか』とか、『何か嫌な予感がする』だとか、そういうことが直感的にわかるんだよ。これも巫女の血からくる特殊能力かもしれないけど」
「そうなのか……?」
「そうなんだよ。こればっかりは私にしか感覚がわからないから、上手く説明できないけどね。とにかく、本当にお前を心配させるつもりはなかったんだ。めんどくさいから書き置きしなかったとか、そういうことでもない。……いや、多少は面倒だけど。でも、お前に無駄な心配をかけちゃうくらいなら、これからはちゃんと書き置きするよ。約束する」
「…………」
ふと、今までのことを思い出す。
言われてみれば、ケイジの鍛錬場で修行していたら兄が現れたり、アロイスの家で木を切り出していたら兄が様子を見に来たりと、何故か兄がやってくることが多かった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
802
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる