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第32章~事の真相~
第18話
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アクセルは地下の小部屋を出て、階段を駆け上がった。
出入口は相変わらず三分の二が塞がれたままで、バルドルどころか自分が抜け出せる隙間もない。
――ああもう……こんなところで立ち往生してる場合じゃないのに……。
内側から力を込めて押してみたが、その程度で積み重なった瓦礫が動くはずもない。自力ではどうすることもできなさそうだ。
もどかしいが、ここは体力温存も兼ねて待機しているしかないのかも……。
「……!」
その時、耳元で微かに息づく音が聞こえた。
ハッとしてバルドルの手首を掴み、脈を確認する。死んでいるものとばかり思っていたので、生死を確かめることも忘れていたが……。
――生きてる……!?
ミスだったら困るので、もっとわかりやすい首筋に手を当ててみた。
すると小さな脈拍が指先に伝わってきた。ゆっくりではあるけれど、どうやら間違いではないようだ。
「バルドル様……!」
ほとんど死にかけだが、生きているなら話は変わってくる。一刻も早くここから出て、然るべき手当てをしなくてはならない。
アクセルはもう一度、出入口を塞いでいる瓦礫を押した。やはりびくともしなかった。
――こうなったら……!
バルドルの身体を安全な場所に寝かせ、愛用の小太刀を抜き放つ。
そして目を閉じて精神を集中させ、込み上げてくるエネルギーを一気に爆発させた。
「……タアアアァァッ!」
瓦礫に向かって勢いよく小太刀を振り上げる。
小太刀そのものの衝撃に加え、強力な風の刃も瓦礫に直撃し、凄まじい爆音が生まれた。
ドカーンという音と共に積み重なっていた瓦礫が吹き飛ばされ、出入口に明るい日差しが差し込んでくる。
細かい瓦礫はバラバラと降り注いできたけれど、何とか大人一人が出られそうな隙間は空いた。
出入口は相変わらず三分の二が塞がれたままで、バルドルどころか自分が抜け出せる隙間もない。
――ああもう……こんなところで立ち往生してる場合じゃないのに……。
内側から力を込めて押してみたが、その程度で積み重なった瓦礫が動くはずもない。自力ではどうすることもできなさそうだ。
もどかしいが、ここは体力温存も兼ねて待機しているしかないのかも……。
「……!」
その時、耳元で微かに息づく音が聞こえた。
ハッとしてバルドルの手首を掴み、脈を確認する。死んでいるものとばかり思っていたので、生死を確かめることも忘れていたが……。
――生きてる……!?
ミスだったら困るので、もっとわかりやすい首筋に手を当ててみた。
すると小さな脈拍が指先に伝わってきた。ゆっくりではあるけれど、どうやら間違いではないようだ。
「バルドル様……!」
ほとんど死にかけだが、生きているなら話は変わってくる。一刻も早くここから出て、然るべき手当てをしなくてはならない。
アクセルはもう一度、出入口を塞いでいる瓦礫を押した。やはりびくともしなかった。
――こうなったら……!
バルドルの身体を安全な場所に寝かせ、愛用の小太刀を抜き放つ。
そして目を閉じて精神を集中させ、込み上げてくるエネルギーを一気に爆発させた。
「……タアアアァァッ!」
瓦礫に向かって勢いよく小太刀を振り上げる。
小太刀そのものの衝撃に加え、強力な風の刃も瓦礫に直撃し、凄まじい爆音が生まれた。
ドカーンという音と共に積み重なっていた瓦礫が吹き飛ばされ、出入口に明るい日差しが差し込んでくる。
細かい瓦礫はバラバラと降り注いできたけれど、何とか大人一人が出られそうな隙間は空いた。
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