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第7話
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「心配いらないよ。この天才発明家が割れた卵を綺麗に直してあげるからね」
「えっ? 直せるんですか?」
「もちろん。私に不可能はないんだから」
博士は例の薬が入った試験管を一本取り出し、少年に差し出した。
「これを飲んで『卵が元に戻りますように』ってお願いしてごらん。元通りになるから」
「……これを? でもそんな……」
「遠慮することはない。ささ、一気にぐいっと飲んでみてくれたまえ」
「…………」
怪訝な顔で黄金色の液体を見ている少年。
(……まあ、これが常識的な反応だよね)
もし自分がこの少年だったら、こんな怪しげな薬は絶対に飲まないし、隙を見てこの場から逃げていたに違いない。
ところが、少年は試験管のキャップを外し、開き直ったかのように豪快に薬を飲み干してしまった。
(えー!? 飲んじゃったよ、この子!)
直人が衝撃を受けている側で、少年は小さく呟いた。
「卵が元に戻りますように」
それから彼は買い物袋に手を突っ込み、中から卵を取り出した。どの卵にもヒビひとつ入っていなかった。
「えええ!? すごいー!」
少年は純粋に驚き、目を輝かせて博士を見上げた。さっきまでの沈んだ顔が嘘のようだった。彼は博士に向かって礼を言った。
「ありがとうございます! 久しぶりに感動しました。どんな手品を使ったんですか?」
「手品じゃないよ。それはこの夢のような薬のおかげさ。ふはははー!」
「夢のような……?」
「ところで少年! きみはすごくピュアな心を持っているね! うちのラボメンになる気はないか……ぐえ!」
博士がいきなり少年に迫って行くので、直人は慌てて彼を止めた。『未成年に対する×××』とかで通報されたら大変だ。
「えっ? 直せるんですか?」
「もちろん。私に不可能はないんだから」
博士は例の薬が入った試験管を一本取り出し、少年に差し出した。
「これを飲んで『卵が元に戻りますように』ってお願いしてごらん。元通りになるから」
「……これを? でもそんな……」
「遠慮することはない。ささ、一気にぐいっと飲んでみてくれたまえ」
「…………」
怪訝な顔で黄金色の液体を見ている少年。
(……まあ、これが常識的な反応だよね)
もし自分がこの少年だったら、こんな怪しげな薬は絶対に飲まないし、隙を見てこの場から逃げていたに違いない。
ところが、少年は試験管のキャップを外し、開き直ったかのように豪快に薬を飲み干してしまった。
(えー!? 飲んじゃったよ、この子!)
直人が衝撃を受けている側で、少年は小さく呟いた。
「卵が元に戻りますように」
それから彼は買い物袋に手を突っ込み、中から卵を取り出した。どの卵にもヒビひとつ入っていなかった。
「えええ!? すごいー!」
少年は純粋に驚き、目を輝かせて博士を見上げた。さっきまでの沈んだ顔が嘘のようだった。彼は博士に向かって礼を言った。
「ありがとうございます! 久しぶりに感動しました。どんな手品を使ったんですか?」
「手品じゃないよ。それはこの夢のような薬のおかげさ。ふはははー!」
「夢のような……?」
「ところで少年! きみはすごくピュアな心を持っているね! うちのラボメンになる気はないか……ぐえ!」
博士がいきなり少年に迫って行くので、直人は慌てて彼を止めた。『未成年に対する×××』とかで通報されたら大変だ。
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