この声が届くまで

夢咲まゆ

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第3話*

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『……で、この間仕事終わりに本屋に行ってみたら、好きな作家さんの新刊がめっちゃ山積みにされてて。なんか嬉しくなっちゃって、思わず三冊購入しちゃいましたよ……』

 ラジオからは、相変わらず自分の落ち着いた声が聞こえてくる。この番組から柚希のファンになってくれた人は、柚希が出ているBLのドラマCD等を聴くと度肝を抜かされるらしい。同じ人物とは思えないくらいトーンが高く、色気のある声を発しているからだ。

 もっとも、そういった「エロボイス」を出せるようになったのも、全て十夢先生のおかげなのだけれど。

「はっ……う……」

 再びバイブのリズムが変わって、柚希は無意識に腰を揺らした。

 張り詰めた部分はますます熱く硬くなり、後ろの口も時折何かを求めるかのようにヒクヒク収縮する。意識せずとも呼吸が荒くなり、全身が火照ってうっすらと汗ばんでくる。

 そろそろ我慢も限界に近い。

「……先生、もう……」

 掠れた声で十夢を見上げたら、彼は作業を切り上げてこちらに来てくれた。隣に腰かけ、隠されていた股間に手を伸ばしてくる。

「ありがとう、柚希くん。今日もすごくいいシーンが書けた。やっぱりきみが協力してくれると、筆の進みが違うな」
「っ、いえ……おれの方こそ、いい声出す練習になってる、ので……」
「ふふ、そうだね。柚希くんの声は本当に素敵だよ。聞いているだけで興奮してくる」
「あ……っ」

 軽く上下に扱かれただけで、目眩がしそうなほどの快感が這い上がって来た。ぞくぞくしたものが背骨から脳髄に伝わってきて、甘い痺れが太ももを震わせる。

 とうとう堪えきれず、柚希は十夢にもたれかかった。
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