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第二十三話 希望と絶望の復活
感化されし者
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「サニー、どう言うつもりだよ! お前……!」
ナガレは困惑しつつもサニーを見つめている。
「私はイビル教団のアジトへ向かい、大司祭とその一派を討伐しようとしました。……ですがあえなく返り討ちに遭い捕らえらてしまいます。それを助けに来てくれたのが、そこの仲間たちなのです」
「ふうん……それで?」
サニーは吹っ切れたようにハキハキと喋っている。腕を組み、興味深そうに頷くカイリス王。
「最終的に大司祭による攻撃で、ベイス・キャニオンのアジトは消滅してしまいました。ですが『元』イビル教団の私が証言いたします」
「……よし、ならばエルフよ。イビル教団は実在するのか。再び活動を再開し、何かを企んでいるのか」
「……はい」
「……!」
「なっ⁉︎」
サニーがそう言うと、カイリス王は目を見開いた。ガレオンは驚きの声を上げ、訓練されているはずの護衛の騎士たちも、動揺や不安でざわめき始める。
「なんだって……!」「大変なことになったぞ」「そんなバカな……」「嘘に決まってる……!」
「し、鎮まれ! 陛下の御前である! 皆のもの、頭が高い!」
ガレオンが叱咤すると、すぐに騎士たちはハッとして黙り込む。
「よいよい、皆の動揺は分かる。……エルフよ、よくぞ話してくれた。そなたの言葉に嘘はないようだ」
「はっ、ありがとうございます」
サニーは再び恭しく頭を下げる。だが彼にカイリス王が問いかけた。
「時に、エルフよ。お前はイビル教団を裏切ったと言ったな」
「は、はい。ですがこれは私一人の責任。後ろの者どもは全く関係ありません。悪党は私だけで……」
「そのようなことを聞いているのではない。……お前が教団を裏切った理由はなんだ。悪の道を進まないのは大変喜ばしい。だが教団に入ったと言うことは、何か理由があったのだろう。それを蹴ってまで、仲間に情報を流し、かつての味方に立ち向かった。……その理由を、ぜひ教えておくれ」
「え、わ、分かりました」
そう言ってサニーは……心なしか、少し胸を張った。
「このようなエルフの身の上話をお聞きしたいとは恐悦至極にございます。……理由は、ニンゲンの尊さ、美しさを知ったからです」
「ほう? 続けよ」
カイリス王は再び玉座に座り、興味深そうにサニーを見つめる。
「私はこの地に生まれてより、二百三十五歳になります。私の生まれはポーツ地方、それも森の最奥にある集落でした。閉鎖的な生活の中、同族からはニンゲンについて、悪い話しか聞いておりませんでした」
ナガレは困惑しつつもサニーを見つめている。
「私はイビル教団のアジトへ向かい、大司祭とその一派を討伐しようとしました。……ですがあえなく返り討ちに遭い捕らえらてしまいます。それを助けに来てくれたのが、そこの仲間たちなのです」
「ふうん……それで?」
サニーは吹っ切れたようにハキハキと喋っている。腕を組み、興味深そうに頷くカイリス王。
「最終的に大司祭による攻撃で、ベイス・キャニオンのアジトは消滅してしまいました。ですが『元』イビル教団の私が証言いたします」
「……よし、ならばエルフよ。イビル教団は実在するのか。再び活動を再開し、何かを企んでいるのか」
「……はい」
「……!」
「なっ⁉︎」
サニーがそう言うと、カイリス王は目を見開いた。ガレオンは驚きの声を上げ、訓練されているはずの護衛の騎士たちも、動揺や不安でざわめき始める。
「なんだって……!」「大変なことになったぞ」「そんなバカな……」「嘘に決まってる……!」
「し、鎮まれ! 陛下の御前である! 皆のもの、頭が高い!」
ガレオンが叱咤すると、すぐに騎士たちはハッとして黙り込む。
「よいよい、皆の動揺は分かる。……エルフよ、よくぞ話してくれた。そなたの言葉に嘘はないようだ」
「はっ、ありがとうございます」
サニーは再び恭しく頭を下げる。だが彼にカイリス王が問いかけた。
「時に、エルフよ。お前はイビル教団を裏切ったと言ったな」
「は、はい。ですがこれは私一人の責任。後ろの者どもは全く関係ありません。悪党は私だけで……」
「そのようなことを聞いているのではない。……お前が教団を裏切った理由はなんだ。悪の道を進まないのは大変喜ばしい。だが教団に入ったと言うことは、何か理由があったのだろう。それを蹴ってまで、仲間に情報を流し、かつての味方に立ち向かった。……その理由を、ぜひ教えておくれ」
「え、わ、分かりました」
そう言ってサニーは……心なしか、少し胸を張った。
「このようなエルフの身の上話をお聞きしたいとは恐悦至極にございます。……理由は、ニンゲンの尊さ、美しさを知ったからです」
「ほう? 続けよ」
カイリス王は再び玉座に座り、興味深そうにサニーを見つめる。
「私はこの地に生まれてより、二百三十五歳になります。私の生まれはポーツ地方、それも森の最奥にある集落でした。閉鎖的な生活の中、同族からはニンゲンについて、悪い話しか聞いておりませんでした」
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