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第二十五話 リベンジ! スカルクリーチャー
おニューの鎧
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「ふーん……」
「オレも加工業を勉強してたんだ。自分で言うのもなんだけどよォ。爺ちゃんほどではねえけど、なかなかやるもんだぜ」
「そっか。じゃあ、オレの武器はある? 防具は?」
「おーよ! やっといたぜ」
そう言ってジュランが店の奥から引っ張って来たのは……。
「ほらよ、コレだ」
「おぉー! そうそう、こんな感じでクシャクシャになった細かいパーツが百個も二百個も……」
「だろだろ?」
「……これ、鉄クズだろ」
「ジョーダンだって。ほら、こっちが本物だ」
そんな冗談はさておき、改めて持って来てくれたのはピカピカになったナガレのライトアーマーだった。鎧の接続部位に黒いラインが入って、とてもカッコいい。
「爺ちゃんいわく、オメェはよく鎧をブッ壊すらしいからな。『守る鎧』だけじゃなく『壊れない鎧』も目指して接続を強化しているぜ」
「おお! すごいや。これジュランがやったの⁉︎」
「まァな。オレだけじゃなくて、爺ちゃんにも手伝ってもらったけど」
鼻を掻きながらニッと笑うジュラン。明るく爽やかな笑顔だ。
「おっと、惚れるなよ。オレにゃもう、故郷に彼女がいるんだからな」
「え! いいなぁ! うわぁ羨ましい……オレも好きな女の子はいるんだけど、うまく行ってるのか分かんなくって」
「ハハハ、ウブだねぇ~。乙女心がありそうな顔なんだから、よく考えて見やがれ」
「どう言う意味だ、こらぁ!」
「後さぁ。ウチの彼女がだいぶスレンダーなのもあるけど……」
「え、なに?」
「……オメェの尻、オレの彼女と同じくらいにデカいぞ」
「試し斬りーッ! チェストー!」
ブンッ!
「うわぁやめろ~!」
~☆~☆~☆~☆~☆~
そうしてしばらくマルチスタッフを振り回したのち、ナガレは鎧を着込んでみた。
「うんうん、いい感じ。なかなかの腕だな」
ナガレに鎧のあれこれはよく分からない。だが、すごい腕だと言うことはちゃんとわかる。間接部位も動かしやすいし、ライトアーマーの防御力もしっかり上げつつ、軽量さは失われていない。
「こんな腕があるなんて。ギン爺と同じくらいすごいな……」
彼の技術でいつも助けられていることを実感するナガレ。ただ、毎回あんな感じで揶揄われるのなら、早くギン爺も復帰してほしい。
「……ただ、ちゃんと体を慣らさないとな。と言う訳で、クエストに行こう!」
適当なクエストを受けて、体を慣らす。流石に討伐系ではないものを受けたいが、果たしてあるだろか?
そんな期待を胸に、ギルドへ向かうナガレ。
「オレも加工業を勉強してたんだ。自分で言うのもなんだけどよォ。爺ちゃんほどではねえけど、なかなかやるもんだぜ」
「そっか。じゃあ、オレの武器はある? 防具は?」
「おーよ! やっといたぜ」
そう言ってジュランが店の奥から引っ張って来たのは……。
「ほらよ、コレだ」
「おぉー! そうそう、こんな感じでクシャクシャになった細かいパーツが百個も二百個も……」
「だろだろ?」
「……これ、鉄クズだろ」
「ジョーダンだって。ほら、こっちが本物だ」
そんな冗談はさておき、改めて持って来てくれたのはピカピカになったナガレのライトアーマーだった。鎧の接続部位に黒いラインが入って、とてもカッコいい。
「爺ちゃんいわく、オメェはよく鎧をブッ壊すらしいからな。『守る鎧』だけじゃなく『壊れない鎧』も目指して接続を強化しているぜ」
「おお! すごいや。これジュランがやったの⁉︎」
「まァな。オレだけじゃなくて、爺ちゃんにも手伝ってもらったけど」
鼻を掻きながらニッと笑うジュラン。明るく爽やかな笑顔だ。
「おっと、惚れるなよ。オレにゃもう、故郷に彼女がいるんだからな」
「え! いいなぁ! うわぁ羨ましい……オレも好きな女の子はいるんだけど、うまく行ってるのか分かんなくって」
「ハハハ、ウブだねぇ~。乙女心がありそうな顔なんだから、よく考えて見やがれ」
「どう言う意味だ、こらぁ!」
「後さぁ。ウチの彼女がだいぶスレンダーなのもあるけど……」
「え、なに?」
「……オメェの尻、オレの彼女と同じくらいにデカいぞ」
「試し斬りーッ! チェストー!」
ブンッ!
「うわぁやめろ~!」
~☆~☆~☆~☆~☆~
そうしてしばらくマルチスタッフを振り回したのち、ナガレは鎧を着込んでみた。
「うんうん、いい感じ。なかなかの腕だな」
ナガレに鎧のあれこれはよく分からない。だが、すごい腕だと言うことはちゃんとわかる。間接部位も動かしやすいし、ライトアーマーの防御力もしっかり上げつつ、軽量さは失われていない。
「こんな腕があるなんて。ギン爺と同じくらいすごいな……」
彼の技術でいつも助けられていることを実感するナガレ。ただ、毎回あんな感じで揶揄われるのなら、早くギン爺も復帰してほしい。
「……ただ、ちゃんと体を慣らさないとな。と言う訳で、クエストに行こう!」
適当なクエストを受けて、体を慣らす。流石に討伐系ではないものを受けたいが、果たしてあるだろか?
そんな期待を胸に、ギルドへ向かうナガレ。
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