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第三十一話 地獄への案内役
死なば諸共
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一号は決意を固め、メタルカブトンも『プシューッ』と息を吐いた。そして虫の息のバリジゴクへ、未だに血が滴っているツノを向ける。
「正確にトドメを打つだけでいい。……心を無にしろといっても無理だろう。ならば己の行動には意味がある、そう信じて打ち込め」
「わ、分かった……」
ジョーのアドバイスに、一号は頷いた。みんな勝ちを確信したような雰囲気だが……。
「……なんだか嫌な予感がする」
「え? そうッスか?」
ナガレがポツリと呟いた。なぜか胸騒ぎがする……。
「あいつはイビル教団のモンスターだ。そんな奴が何もないまま、トドメを刺されて終わるとは思えない……」
ナガレがそう言った、その瞬間……!
「ガッ!」
バリジゴクは最期の意地か、ガシガシと力強く大地を踏み締めた。そしてメタルカブトンを睨み、体にエネルギーを溜め始める。
ボシュッ! ボシュッ!
ボォォォーーーーッ!!
「どわ! な、なんだぁ⁉︎」
するとバリジゴクの体中から、紫色の炎が次々と吹き出した。ちょっとやそっとではない。まるで穴が空いた水風船のように、あちこちの部位から大量の炎を噴出!
「クンクン……や、ヤバいかも……!」
「そ、そうなのか……⁉︎」
ジョーの言葉に頷くセンチア。
「すごい火の匂いがする……!」
「大先輩の言う通り! こりゃ相当ヤバいわよ!」
ニンフォもキッと目を細める。普段のおちゃらけた態度が消えていた。頬を流れる冷や汗を拭っている。
「バリジゴクの体の中で、闇のエネルギーが増幅してる! あいつ……自爆するつもりよ!」
「な、なんだってぇーー⁉︎」「……ッ!」
おったまげたナガレたち。そう、バリジゴクは体内の闇属性エネルギーを使い、ナガレたち諸共自爆しようとしていた!
「や、闇属性ッスか⁉︎ そりゃマズイッス! 火とか電気とは違って完全に防げないッスよ!」
「じ、じゃあどうすればいいんだ⁉︎」
「……ベネット、タネツさんを頼む! 俺たちの力では運べない!」
ナガレたちのステータスでは、闇属性の爆発など防ぐことはできない。そんなことを話している間にも、バリジゴクはどんどん膨らんでいく。
「く、なんてパワーだ!」
そしてついに、魔法に関する知識の疎いナガレですら感じ取れるほどのエネルギーを、その体に溜め込むようになっていた。
「くぅ、どうするのっ! 逃げるの、戦うの⁉︎」
「に、逃げよう! とりあえず、爆発が届かないところにまで!」
「いいや、ここでトドメを刺すんだ!」
「正確にトドメを打つだけでいい。……心を無にしろといっても無理だろう。ならば己の行動には意味がある、そう信じて打ち込め」
「わ、分かった……」
ジョーのアドバイスに、一号は頷いた。みんな勝ちを確信したような雰囲気だが……。
「……なんだか嫌な予感がする」
「え? そうッスか?」
ナガレがポツリと呟いた。なぜか胸騒ぎがする……。
「あいつはイビル教団のモンスターだ。そんな奴が何もないまま、トドメを刺されて終わるとは思えない……」
ナガレがそう言った、その瞬間……!
「ガッ!」
バリジゴクは最期の意地か、ガシガシと力強く大地を踏み締めた。そしてメタルカブトンを睨み、体にエネルギーを溜め始める。
ボシュッ! ボシュッ!
ボォォォーーーーッ!!
「どわ! な、なんだぁ⁉︎」
するとバリジゴクの体中から、紫色の炎が次々と吹き出した。ちょっとやそっとではない。まるで穴が空いた水風船のように、あちこちの部位から大量の炎を噴出!
「クンクン……や、ヤバいかも……!」
「そ、そうなのか……⁉︎」
ジョーの言葉に頷くセンチア。
「すごい火の匂いがする……!」
「大先輩の言う通り! こりゃ相当ヤバいわよ!」
ニンフォもキッと目を細める。普段のおちゃらけた態度が消えていた。頬を流れる冷や汗を拭っている。
「バリジゴクの体の中で、闇のエネルギーが増幅してる! あいつ……自爆するつもりよ!」
「な、なんだってぇーー⁉︎」「……ッ!」
おったまげたナガレたち。そう、バリジゴクは体内の闇属性エネルギーを使い、ナガレたち諸共自爆しようとしていた!
「や、闇属性ッスか⁉︎ そりゃマズイッス! 火とか電気とは違って完全に防げないッスよ!」
「じ、じゃあどうすればいいんだ⁉︎」
「……ベネット、タネツさんを頼む! 俺たちの力では運べない!」
ナガレたちのステータスでは、闇属性の爆発など防ぐことはできない。そんなことを話している間にも、バリジゴクはどんどん膨らんでいく。
「く、なんてパワーだ!」
そしてついに、魔法に関する知識の疎いナガレですら感じ取れるほどのエネルギーを、その体に溜め込むようになっていた。
「くぅ、どうするのっ! 逃げるの、戦うの⁉︎」
「に、逃げよう! とりあえず、爆発が届かないところにまで!」
「いいや、ここでトドメを刺すんだ!」
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