二次元知識のない俺が異世界転生したようです。

第十二話*

「後ろに触れてもいいかい？」

「う、ん……」

　俺がそう答えることなんて、はじめから分かっていたのか。俺が言い切るより先に、形の良い指が濡れた後孔へと入ってきた。

「はぅっ……！」

　ねっとりと搔きまわすようにナカを広げられる。
　まだ指が一本入ってきただけなのに、俺は自分では達せなかった欲を吐き出せた。

「ぅあ……ッ、ん、ぅ……」

　両手で口を塞ぎ、なんとか声を抑える。腹の上を確認すると、吐き出したばかりの白濁液がとろとろと流れ出ていた。
　その光景を見ていたシモンさんは、何を思ったのか舌を伸ばし、あろうことか俺のカリ首にしゃぶりついた。

「うぁあっ……！　や、ダメ、汚いっ……」

「汚くないよ。きみの身体はどこもかしこも綺麗だ」

　そんなことをしれっというシモンさんに啞然とする。その後すぐにシモンさんがまたカリ首を咥え、チロチロと舌先で尿道口を刺激してきた。

　舌の動きと連動するように、指が内壁を割り開いてくる。イッタばかりでそんなに刺激されたら、またすぐに達してしまう。
　
　俺はへばりついているシモンさんを退けようと、弱々しく彼の頭を押し返した。
　すると、ジュっという音を立てて、シモンさんの口が離れていった。

　危ない。軽い吸引だけでイクところだった。でも、やっとこれで解放される――。そう思っていたら、くるっと指が反転し、ナカが搔きまわされた。

「ああぁっ！」

「濡れてる。すごいね、次は二本入るかな」

　円を描くように拡張されたと思ったら、次は上下に擦られて、途切れることなく二本目の指がナカへ侵入してきた。愛液のぬめりでスムーズに入ってきた指は身体の負担になるどころか、淫楽を助長している。

　さらには指を曲げられて、著しく反応してしまうしこりを押し上げられる。

「んんっ、あ……ッ！」

「きみがまた達してしまわないように、調節するからね」

　しこり部分を避けるように、その周辺を撫でられる。あえて避けている手の動きに、じれったさを覚えてしまいそうだ。
　あともう少しで気持ち良くなれるのに――俺はもう猿になったような気分で腰を振り、いいところに当たるよう動いた。

　こんな下品なことをして、シモンさんに軽蔑されないだろうか……。
　僅かに残っていた理性をフル稼働させて、シモンさんを見る。
　
　シモンさんは軽蔑どころか、喜色満面な様子だった。

「早く、きみのナカを満たしてあげたい」

　すりすりと腹を撫でまわされ、白濁の液を掬い取られる。掬ったそれをどうするのかと思ったら、ただでさえ濡れている後ろのシワに塗り込まれた。

「くぅ、は、はぅ……」

　ナカは自らの愛液で、外は白濁液で濡れている。シワを伸ばすように塗りたくられていた指がさらにナカへと追加され、計三本の指が埋まった。
　ナカは隙間なくずっしりとした質量を持ち、内臓を圧迫していた。

「あー……可愛いなぁ、もう」

「ひぃ、んんっ、う、やだぁ！」

　変なスイッチが入ってしまったのか、シモンさんはカワイイを連呼しながら、容赦なく俺の直腸内を抉ってきた。
　男が尻に指を突っ込まれて、あんあん喘いでる姿の一体どこが可愛いというのか。　
　頭の中で疑問符を浮かべるが、彼から与えられるものすべてが快楽物質へと変換されていく。

　懲りずにまた指が半回転し、ビクッと肩が揺れた。
　余すことなく肉の小径を拡げると、ようやくナカに入っていた指が外へと出ていった。

　ひぃ、ひぃ。前戯の段階で、すでに屍モードである。
　疲労困憊でシモンさんを睨みつけるが、彼は自身の指先をじっと見つめていた。

「どうして濡れたりするんだろうね。でも、これなら私のがすんなり入りそうだ」

「へ……？」

　シモンさんがニコニコしながら自身のモノを取り出す。
　ズボンから姿を現したソレは、欧米人の中でも規格外のサイズだった。
　
　彼の中性的な顔とのギャップが凄まじくて、俺は二度見三度見、果ては四度見してしまう。赤黒く反り返った剛直は、今にもはち切れそうなほどに膨らんでいるし。
　いや、ちょっとそれはいくらなんでも大きすぎるんじゃないかなーなんて……あははは……。

　このままじゃ、俺のお尻が壊れちゃうよ！

　シモンさんのソレが俺の尻をぺちぺち叩くのを見て、卒倒しそうになってしまった。