キャッと恋する猫の恋

パイタン

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 学校の平日の昼間、いつもなら授業を行っており静けさが漂う教室…

 しかしここ数日は賑やかさが感じられる、理由は簡単だ数日後に行われる文化祭の準備にみな追われているからだ。
 
 かく言う僕【雪乃康太ゆきのこうた】もそれに追われるその1人だ。

??「康太くんおっなかすいたぁ!」

 そして叫びながら僕に声をかけた女の子

 これは僕と彼女の文化祭で起きたちょっとした物語である。


//ある日の朝

???「おはよーーー!!」
 
 遠くから鬱陶しい女の子が食パンを咥えて手を振りながらこちらに走ってくる。

 あの子はねこのこといって仲の良いクラスメイトの一人だ。 家が近所ということもあり、朝のこの時間はよく会う。

雪乃康太「あ、おはよう。ってねこのこ、そのパンなに?」

 食べる事が大好きなねこのこは毎朝パンを食べたまま登校している。 

 この光景には見慣れたが、今日はパンが真っ黒だ。 

ねこのこ「あ、これね。ママのこがさー、パン焦がしちゃって」 

 見る限り焦がしちゃったレベルではないと思いながら僕は 

▶1体に悪いからと取り上げる
▶2食べ物を取ると怖いのでなにもしない


【▶2食べ物を取ると怖いのでなにもしない】
   
ねこのこ「もぐもぐ…。あのさ…さっきからめちゃめちゃお腹痛い」

 ねこのこは明らかに顔色が悪そうだ。

雪乃康太「ねこのこ?顔色悪いけど大丈夫か!?」 

ねこのこ「うう…。しにそう…」

 僕は今できることを考えて、ねこのこの前にかがんだ。

ねこのこ「え、なに?」 

雪乃康太「乗れよ。保健室まで連れてく」 

 いつものねこのこだったら、「は?どうしたの」とでも言ってくるのに、大人しく僕の背中に体を預けた。

ねこのこ「……ありがと」

 弱弱しいありがとうを聞いた僕は全力で保健室まで走った。 



//学校 

 僕はねこのこを保健室まで連れていき、朝礼を聞いていた。

先生「明日から永学文化祭が始まるが、楽しむことを第一に羽目を外しないようにな」

 そう。明日から永遠えいえんの学生学園の文化祭が始まる。僕らのクラスは喫茶店をやることになった。 みんな明日からということもあり、そわそわしている。

友達「康太ー。文化祭誰と周る?オレはカ・ノ・ジョ☆」

 朝からリア充の話を聞いてイラっとしたが、本当に誰と周るか決まっていないことが少し悲しくなった。

雪乃康太「僕はテキトーに周るからお前は彼女と楽しんでな(リア充○ね)」

 今日は明日が文化祭ということもあり早帰りだった。
  
 結局ねこのこは保健室から帰ってこなかった。
 
 文化祭の連絡もあったので少し覗いてみることにした。

雪乃康太「失礼しまーす。ねこのこさんいますか」

保健室の先生「あら、今ちょうど帰ったとこよ。まだ体調悪そうだったけど大丈夫かしらね」

 一人で帰って大丈夫なのかと思いながら僕はすぐに保健室から出ていった。

雪乃康太「ありがとうございます!失礼しましたっ!」

 帰る道が同じということもありピンク髪の女の子がすぐに見つけられた。 

 僕はすぐに追いついて引き留めた。

雪乃康太「ねこのこ!もう体調大丈夫なのか?」

 ねこのこはとてもびっくりした顔をしていたが顔色は朝より普通だった。 

ねこのこ「びっくりしたあ。もう大丈夫だって~。もう保健室の先生大げさなんだもん」

 僕が帰り道を再び歩きだそうとしたとき、ねこのこはまだ止まって

ねこのこ「今日さ、ありがとね。朝のこと。」

ねこのこ「なんか借りを作った感じするから明日の文化祭でなんか奢るわ」 

雪乃康太「え、いいのに。気にしてないし」

ねこのこ「わたしが嫌だからいいの!!」

 そう言った彼女の頬は夕焼けのせいか少し赤かった。

雪乃康太「わかったって。じゃあ、ちょうどシフト被ってるし休憩も一緒だからその時によろしく」

ねこのこ「はいはい。んじゃ帰りますか~」 

 その後僕らはたわいもない話をしながら帰った。



ーーー文化祭当日ーーー

 とうとう文化祭当日僕らは喫茶店の準備で大忙しだった。

ねこのこ「やばいやばい!!もう始まる!?」

 いつもの元気なねこのこの声が聞こえてきた。

 あと30分で文化祭が始まるけれどとても焦っている様子だった。

 僕はなにかあったのかと思い騒いでる方へ向かった。

雪乃康太「どうしたの、なんかあっーー」

 向かった先にはメイド服姿のねこのこがいた。

ねこのこ「なんでこっちきてんの!?見んな見んな!」 

 明らかに恥ずかしそうにしているねこのこに僕はー。

 ▶「かわいい!」と言う
 ▶「かわいい!!」と言う
 ▶「かわいい!!!」と言う


 【▶「かわいい!!!」と言う】

雪乃康太「かわいい!!!似合ってるじゃん」

 普段男勝りなねこのこがとても女の子っぽくみえた。 

ねこのこ「この衣装すっっっごい恥ずかし…」

雪乃康太「何ならその衣装で文化祭周れば」

ねこのこ「何言ってんの!きも!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 といつものように茶番をしていた。 

 お店も大盛況のとこで、休憩時間になり学生服に着替えてきたねこのこと合流した。

ねこのこ「おまたせー。お店めちゃめちゃ盛り上がってんね」

雪乃康太「メイド服効果じゃん?」

ねこのこ「もうぜっっったい着ないけどね!!はい、じゃあとりあえずお腹すいたから食べ物!!」 

 僕らは校内を周ることにした。

ねこのこ「さてと~、昨日のお礼に奢るけどなにがいい?」


▶1たこ焼きを選ぶ 
▶2フランクフルトを選ぶ
▶3クレープを選ぶ

【▶3クレープを選ぶ】

雪乃康太「クレープ食べたいな」

ねこのこ「クレープね!おっけい!」

 僕らはクレープの屋台に移動した。

ねこのこ「じゃあこの土鍋で焼いたチョモランマクレープくださーい!」

 クレープの名前には触れないでおこう。 

雪乃康太「じゃあ、僕はこのチョコレートに見せかけたカレー味クレープで」

 店員さんからクレープを受け取り、店員さんが 

店員「チョモランマクレープをご注文の方にこちらのカップルジュースをプレゼントしてます!」

 店員さんから渡されたのはよくあるハートのストローが刺さっている飲み物だった。

雪乃康太「先飲んでいいよ」 

ねこのこ「いいよ、飲んで飲んで」

 ねこのこはそう言い、先に飲んでいると 

雪乃康太「!?」 

 先に飲んでいると、ねこのこも一緒に飲みはじめ写真を撮った 

ねこのこ「どうせなら記念にね!」

 これが女子と周る文化祭か…と思いつつ僕らは別の場所に移動した
 
雪乃康太「次はどこにいこうか」


▶1 お化け屋敷 
▶2 迷路


【▶1 お化け屋敷】 

雪乃康太「お化け屋敷すぐ入れそうだし行こうか」

ねこのこ「え…お化け屋敷?」 

雪乃康太「まさか、お化け屋敷ひよってる奴いるぅ!?」 

ねこのこ「いねぇよなぁ!!!!!!!!」

 明らかに嫌そうな顔をするねこのこに僕は煽りながらお化け屋敷に入った。

雪乃康太「わりと本格的に作られてるな」 

 ねこのこは下を向きながら僕に付いてきていた。

 すると、前からお化け屋敷でよくあるこんにゃくが上から飛んできたので僕は避けたが、下を向いていたねこのこに当たってしまった。 

ねこのこ「やだあぁああぁああ!!!!なにこれ!?」 

 するとねこのこはこんにゃくを見つめ出し…おもむろにこんにゃくにかぶりついた。

ねこのこ「もぐもぐ。こんにゃくじゃん、うま」 

 目を離した隙に、ねこのこは近くにいたお化け役の人に味噌ないですかと聞いていた。

 後ろも人がいたので早く立ち去ろうとねこのこの腕を掴んで足早にお化け屋敷を出た。

ねこのこ「お化け屋敷って食べ物も出してくれるんだね!すごい!!」 

雪乃康太「よ、よかったね…」

 僕らは文化祭を周り終わり、ねこのこが後夜祭に出るらしいのでここで解散することにした。

ねこのこ「じゃあ、また後で見に来てね~!」

 手を振った後、小走りに後夜祭の準備へと向かって行った。

雪乃康太「後夜祭まで時間があるな。どうしようかな」


 ▶1 後夜祭まで教室で仮眠をとる
 ▶2 先に後夜祭会場に向かう

 【▶2 先に後夜祭会場に向かう】

雪乃康太「1番前で見たいし、早く会場に行こう」

 まだ人が少なかったので、いい席が取れた。


 ーーーーー後夜祭開始10分前ーーーーー

ねこのこ「康太くん来てるかなぁ。今日のために用意したライブステージ楽しんでくれるといいな」

 わたしはステージ横からチラッと顔を覗かせた。 

ねこのこ(あ!康太くん前の方にいる!)

ねこのこ(前の方で見られるのは緊張するけど、楽しんでもらえるように頑張ろう)

 もう間もなく後夜祭が始まるので人がたくさん集まってきた。

雪乃康太(こんな大勢の前でやるのか。ねこのこ頑張れ!) 

 大歓声と共にライブが始まった。

ねこのこ「もうすぐ文化祭は終わるけど、まだまだ盛り上がってっこーーー!!!!」


広い宇宙の~🎵


ねこのこ「ありがとうございましたーーー!!!」 

 大盛り上がりで後夜祭が終わった。

 ねこのこが来るまで待っていると、LIMEライムでメッセージがきた。 

ねこのこ『今日、後夜祭来てくれてありがとう!!』

雪乃康太『すごい楽しかった!』 

ねこのこ『今日このあと一緒に帰らない?』 

雪乃康太『いいよー。校門で待ってるね』 

ねこのこ『はーい』

 僕は校門でねこのこを待っていると、遠くから鬱陶しい女の子が手を振りながらこちらに走ってくる。

ねこのこ「おまたせーーー!!!!!」 

雪乃康太「おつかれさま。帰ろっか」 

 しばらく歩きながら喋っていると、ねこのこがなにか言いたそうにこちらを見ていた。

雪乃康太「どうした?お腹すいたの?」 

ねこのこ「お腹は空いてるけど、ちょっと言いたいことがあって…」 

 ねこのこは何か決意したようにこちらを見つめる。

ねこのこ「今日、文化祭すごく楽しかった!あと、ライブで前にいてくれたのも嬉しかった!」 

ねこのこ「今日1日ありがとう。…好きです」

 ねこのこからの突然の言葉に僕は驚いた。

雪乃康太「ねこどこ~?って言うの結構好きだったんだけどな」

ねこのこ「え…?」 

 ねこのこは困惑した表情をして僕を見つめてきた。

 ねこのこが勇気を出して言ってくれた言葉、今日のライブ…きっと僕は心のどこかで諦めていたのだろう、元より答えは決まっているのに。

 僕はねこのこの目を見つめー。

 雪乃康太「じゃあ、もうねこのこのこと探さなくてもいいんだな」 

 するとねこのこは一瞬ポカンとした顔をしたが、言葉の意味を理解したらしく照れたような表情でそっぽを向き 

ねこのこ「康太くんのクセにわたしを不安にさせるなんて!今日のご飯全奢りね!」

  2人の楽しそうな声と僕の財布の中身は焼肉屋に消えていった。 

ーーーー恋愛ENDーーーーーー 







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