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初めての友達
しおりを挟む私の名前は八雲 彼方青葉高校に通う高校1年生だ、私は今華のJK生活を1人で過ごしている、、、理由は簡単だ、この金髪のメッシュの様な髪型とつり上がった目つき、私はこの見た目のせいで小さい時は周りから怖がられ気がついたら勝手に皆からは不良認定されていた、、、
何故こんな髪型だって?母方のおじいちゃんがイギリス人でその遺伝だ、、、私以外の家族はみんな黒髪なのに私だけ遺伝したらしい、なのでおじいちゃんは1人だけ遺伝を引き継いでる私を猫可愛がりしてくれた、、、まぁもう亡くなってしまったのだけど、、、だから私は少しでもおじいちゃんとの繋がりを持ちたくて髪の毛を染めないのだ。
「ふぁ~」
色々考えてたら欠伸がでた、今はお昼休みで私はいつも食べている中庭の木陰の下で1人昼食を取っていた。
昼食を取り終え昼寝がてら横になっていると何やらうるさい声が聞こえてきた。
「なんだ?」
起き上がってみてみると学校1の有名人が中庭を取り巻きと共に歩いていた、その有名人とは2年生の兵藤 雫である。
彼女の父親は大企業の社長で本人は才色兼備、品行方正とキャラ盛り盛りである。
彼女を見ているとその華やかしさからか、1人で昼食をとっている自分が惨めに思えてきた、私は独りに慣れているがそりゃ友達が欲しいに決まってる。
などと思考をめぐらせながら兵藤雫を眺めていたら目が合ってしまった、それだけなら良いのだが彼女は取り巻きに止められつつも私の方へと歩み寄ってきた。
「ジョン?」
「は?」
彼女の発した言葉に私も彼女の取り巻きたちも頭に?を浮かべていた。
「昔飼っていた犬の名前よ、貴方ソックリだったから」
「あ?私の事馬鹿にしてんの?」
「??いえ、馬鹿にしたつもりなどないわ。貴方があまりにもジョンに似ていたから話しかけてみたくなったの」
私は彼女が何を言ってるか未だにピンと来ていなかった、まて、整理するんだ私学校1の有名人がいきなり話しかけてきて、私が昔自分が飼っていた犬に似てると、、、
「ってあんた!ふざけんじゃないわよ!やっぱり馬鹿にしてるじゃん!」
すると相手はキョトンとした顔をして
「貴方おもしろい人ね、、、でも今日はもう時間がないし、、、また明日来るわ」
と言って去っていった、は?明日来るってまじ?流石にない、、、よね?
ーーーーーーー次の日ーーーーーーーーー
私は今日もいつも通り中庭の木陰で1人で昼食を食べていた、流石に今日はやめとこうと思ったが教室で食べるのも嫌なのでやはり此処にきてしまった。
「御機嫌よう」
すると後ろから黒髪の美少女に話しかけられた。
「兵藤 雫、、、ほんとに来たんだ」
すると彼女は私の横にちょこんと座りお弁当を開けた。
「いやいや、何でいきなりお弁当開けてんの?いつもいる人たちと食べてきなよ」
すると彼女は首をかしげ。
「昨日言ったじゃない、また来ると、私貴方とお話してみたいの、、、確かに犬に似ている、と言うのは失礼な言葉だったと思っているわ、ここから仲良くできるかは分からないけど、、、私とお話してくれるかしら?」
と早口で話ながら私にグイグイよってくる、、、正直この画面偏差値の人がこんなに寄ってこられると断るに断れない、、、
「ま、まぁ話すくらいならいいけどさ」
と言うと彼女はほっとしたような顔をして微笑んだ。
それからのお昼は彼女と共に食べることが多くなった、話してみると彼女は話しやすくとても穏やかな人だった。
そしてとある日、、、
「そう言えば八雲さんって変わった髪型してますよね?私流行に疎いのですがそれは最近はやっているのでしょうか?」
「あーこれね、これはおじいちゃんがイギリス人だから遺伝なのよ、だけどこの髪型と目つきのせいで皆から怖がられて学校では独りぼっちって感じなのよ」
すると雫はバツの悪そうな顔をして
「す、すいません。私ったら不躾な事を、、、」
「あーいいんだよ、私はこの髪型おじいちゃんとの繋がりで気に入ってるんだ、、、目はちょっとね、、、」
「そうでしたの、でも私八雲さんの目、、、好きですよ」
「へぇ」
やっべ、可愛すぎて変な声出ちゃった何それ、反則でしょ。
「私も、、、」
「え?」
「私も話したいことがあるのですが良いでしょうか?」
「もちろん」
「私友達が欲しいの!」
その言葉に私はポカンとした
「え?雫はいっつも友達といるよね?」
「あの方々は、、、申し上げにくいですが友達、、、とは言い難いですわ」
聞いた話によると彼女達は最初は雫に見向きもしなかった癖に大企業の社長令嬢だと知られた時からよく話すようになったらしい。
「だったら私も同じじゃん?雫が大企業の社長令嬢だって私最初から知ってたもん」
すると雫は笑いながら話した。
「だって八雲さん、それを知りながらその態度ですもの、しかも私の方が先輩なのに、だから私は初めて会った時に確信しましたの、貴方なら、八雲 彼方なら私を社長令嬢などでなく、兵藤 雫として接してくれると」
「なんかそんな事言われると照れちゃうな」
と言うと彼女は静かに微笑んでいた。
その生活が続いたある日、私は恐れていたことが事実になった。
「あんたが八雲 彼方だね、ちょっと来な」
昼休みに雫の取り巻きたちに呼び出されたのだ、呼ばれたのは人通りの少ない教室、私は絡まれるのが面倒臭いので思っいきり態度悪く。
「で、なんか私に何の用?」
すると相手は少し怯んだが、人数が多いからだろう直ぐに強い態度に出た。
「あんた兵藤 雫と最近よくつるんでるよね?あの子あたしらが目つけてんだ横から手だすんじゃないよ」
「あ?どういう意味だ?」
「そのまんまの意味さ、アンタもその口だろ?アイツと仲良くなって社長令嬢様の恩恵を受ける、あの子友達居なかったらしいからちょっと話しかけたらコロッとよ」
とニヤニヤしながらリーダー格の女が話す、胸糞悪いったらありゃしない、私は拳を握りしめて今にも殴りかかりそうな状態だったその瞬間すると教室の扉が勢いよくあいた。
「やはりあなた達そんな事考えていたのね」
「兵藤、兵藤さん!?何故あなたがここに!?」
「何故ってあたな達、、、お昼休みだから八雲さんとお昼をしようとしたら居ないし教室に戻ったらあたな達は居ないし、そこで色んな人達に聞いたらあなた達がこっちの方に金髪の後輩と来たって言うからもしかすると、、、と思ったけど、ほんとにその通りだったわね」
すると取り巻きたち達の顔色が段々と悪くなっていく。
「わ、私達は兵藤さんの為にですね!」
「ふぅん私のために?」
「そうです!社長令嬢ともあろう方がこんな不良と仲良くしていたとなると兵藤さんの将来にも影響が」
すると取り巻きの1人がこんな事を言い出した。
「そうです、それにそいつはカツアゲや万引き、パパ活などしてるんですよ!」
その言葉に私は唖然とした、何から何まで嘘すぎてもはや笑えてくる、そこまでしてこの人達は私を陥れたいのだろうか。
「いや、私そんな」「彼方がそんな事する訳ないじゃない!!」
私が話すのと重なるように雫が大きな声を出して否定した、私は初めて聞く雫の怒鳴り声に驚いて固まってしまった、取り巻きたちも私と同じく固まっていた。
「私は彼方と話した時間はそう多くありません、しかし彼女がその様なことをする人間ではないことくらい分かります!!あまり私の友達を馬鹿にしないでください!!」
すると流石の取り巻きたちもオロオロとし始めた。
「そして、彼方の髪型はおじい様がイギリス人のクォーターとの事ですので、不良なのだと断じてありません、人を見た目や家柄などで差別しないでください!」
すると取り巻きたちはそそくさと教室を後にして行った。
すると雫は力が抜けたのかゆっくりと地面に座り込んだ。
「し、雫?大丈夫?」
「えぇ大丈夫ですわ」
「雫、って言うか呼び方」
「あっすいません、勢いで呼び捨てにしてしまって」
「いいよ、雫なら」
そして2人はちょっと気まずそうに目線をちらちらあわせて
「雫」「彼方」
2人の言葉が重なった時2人は目を合わせ自分たちが何を言おうか察したのだろう、ニコニコ笑いながら。
「「友達になってください」」
私たちが初めて友達が出来た瞬間だった。
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