記憶を失くした荷物持ちの復讐

2章：研究施設

地獄の日々

「起きろ！」
思いっきり蹴られて起される。
また、どこかのゲート内だ。

武器を持たされ、モンスターを狩る。
機械音がなり、丹田にマナが溜まる。

ボス部屋で死闘を繰り広げ、丹田にマナがたまり、50年分はたまった。
首につけられている装置が作動して俺はまた眠らされた。

逃げたくても、見張りがいて、首輪の装置で眠らされる。

築けば、また強制的にスキル”マナ譲渡”が発動し、俺の苦痛の悲鳴とともにマナが抜かれる。
抜かれたマナは霊丹薬になるらしい。

研究者のやつが言っていた。
ここの奴らは誰かの指示で、人間いやここではモルモットから丹田のマナを吸い上げて丹薬にする実験を繰り返していて、俺のスキルほど彼らの研究にもっとも適していたらしい。

「なぁ、教えてくれ、俺はここで生まれたのか？」
真っ白い空間で、カメラに向かって聞いた。

「そうだよ。遺伝子操作して人工授精で生まれたんだ。亮は、僕の最高傑作だね」
「俺の名前はだれがつけたんだ？」

「君の母体だ。名字も彼女のものだ。亮を生んで死んだけどね」
「なんで？」
「君が殺したんだ。だって、非覚醒者が覚醒者済みの胎児を生むと身体が耐えられず死ぬからね」

言葉が出ない。
「話は終わりだ。寝る時間だ」

また強制的に眠らされる。

そして起きればどこかのゲートで、ボス戦をして、その後マナを取られる日々。
苦痛、そして、こいつらに対する憎悪が募るばかり。

逃げる事も死ぬことも許されない、そんな日々だ。