記憶を失くした荷物持ちの復讐

2章：研究施設

地獄からの脱出

そして、研究所に来て2年。
”ステータス”と心で呟くと俺だけに見える画面。

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名前：石倉亮
年齢：23歳（寿命：残り40年）
丹田マナ：40年
譲渡マナ：800年
スキル：生命体のマナを吸収後、寿命に変換、マナ吸収時に自動回復、マナに比例して吸収した生命体の能力使用可、マナ譲渡、無限インベントリ、XXXX、XXXX、XXXX、XXXX
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俺はつまり丹田のマナ量に応じて強くも弱くもなる。寿命もだ。
2年たつのに年齢が止まっている理由はわからない。

文字化けしてみえていない箇所が原因かもしれない。
だが、俺の意思とは関係なく、俺はすでに800年分ものマナを搾取された。

なのに、俺がこの研究所から逃げる事も、こいつらに反撃すべき方法もわからないままだ。
だけど、俺にはまだ希望がある。この2年でひそかにためた報酬。
やつらは知らない、俺のインベントリの存在。
零丹薬合計1000年分。

これを使うのは今じゃない。そう思っていた。

そして、俺は逃げるチャンスを求めて、ひたすら戦いマナを溜め、強制譲渡を繰り返した。

奴らに搾取されたマナが、1000年を超えた。


”おめでとうございます。譲渡マナが1000年を超えました。ハードゲートに入りますか？”
脳内アナウンスが響く。

ハードゲートってなんだ？

”ハードゲートとは、ハードモードゲートで、あなただけが入れる専用ゲートです”
応えてくれるなんてありがたい。今、この環境から抜け出すには、この方法しかない。

”ペナルティは死です”
今も死んでいるのと同じだ。だったら、挑戦してやる。おれは”YES”と脳内でいってゲートに入った。

この日、398番こと石倉亮の姿が研究所から消えた。