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2章:潜入編

『ボブの食堂』の常連客

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アーベ達常連客が盛り上がっている頃、

「ただいまなのだぞ」ってシリルが中庭から姿を現した。
「シリル、おかえり」ってギール。
「シリルちゃんじゃないか。着替えてこっちおいで」ってアーベだ。
「お、アーベ、また来たのかだぞ。 着替えてくるのだぞ」といい部屋に行き、着替えてからアーベ達のいるテーブルに椅子を運んで座るシリルである。

そんなシリルにギールがエールしている。 学園帰りのシリルの行動パターンの1つである。
「お! お疲れだぞ」といって飲む俺シリルだぞ。
「お疲れだ」ってアーベ達も嬉しそうにエールをのむのだった。 
「シリルちゃんといい、この食堂のやつらは飲んでもまったく酔わねぇーよな。俺らとおんなじだな」ってアーベだ。 俺もシュンさん達もなんだかんだで酔いつぶれる事ないぞ。 そういえば何でだぞ。

「シリルちゃんとランクBの試験受けた時を思いだすな」ってアーベ。
「「「ほんと、チビがいるって思った」」」ってアーベの仲間たちだぞ。
「チビにチビと言われたくないんだぞ!」と言って俺は若干不貞腐れながらエールを飲み干したぞ。
「あはは、本当だな。」といって爆笑してるアーベ。 
本当たぞ、まぁいいか、ちゃんとお代わりのエールをギールが持ってきてくれたし。
「にしても、あの時はギールが受けると思ったのに、シリルちゃんだし、盗賊の討伐は鮮やかで、おれら結構楽させてもらいながら受かったな。」
「しかも、シリルちゃんのおかげでこの食堂まで知ったしな」といってエールを飲み干すのいうアーベの仲間の1人。 もう、エール開けてるし、しかたなく食堂の冷蔵庫から俺がもってきたエールをアーベ達に渡す。
「よく言うのだぞ。 ギールとエールのんでたら、飲ませろって騒いだのアーベ達だぞ。 
その後、飲める場所を教えないとばらすぞって脅してきたのだぞ」って言ってやったぞ。 

ギルドのランクBの昇進試験を受けた時に一緒のグループの中にアーベ達がいたんだぞ。 
その時からの出会いだぞ。

「だってな、シリルちゃん15歳で未成年だしな。 しかも、あの名門にいってるってきいちゃったらな。。 
 それでもって、こんなうまいエールを飲んでてさ。 
 そんなわけで、是が非でも、手に入るか飲める店しりたくなるよな」って小声でいうアーベだぞ。
「ああ、しかもドワーフも入店できるって聞いて、うれしかったな」といってアーベの仲間はエールをまた飲み干すのだった。 
それから、食べ物を運んできたギールが苦笑いしている。
「来店10分で、すでに3本目ですか。」
「ほんと好きですね」ってリンさんも苦笑いだぞ。 
本当こいつら、ペースが早いんだぞ。 俺も同じペースで飲んでるけど突っ込まないでほしいんだぞ。
「ああ、酒は好きだが、ここのエールが最高だ!」ってアーベが、つまみを食べながらの飲むのだった。
確かにエールも料理も美味いのは認めるんだぞ。 エールは、なんて言ったってアークさんが造ってるんだぞ。

「今日も1人でダンジョンいってきたのか?」ってアーベに聞かれた。
「うん、そうだぞ。 グループにはいるの面倒だぞ。」
「シリルちゃんならそうだな。 それで、まだ学園にはランクの報告も、ダンジョンのいった階層もいってないのか?」
「うん、言ってないぞ。 面倒だぞ」
「シリルちゃんらしいな」って言われたぞ。
 

そんな雑談しつつ、だらだら食べながら、呑んでいると、閉店の時間になる。
まだまだ、呑んでいるアーベ達とシリルに、俺シュンが厨房からでてきて「てめーら、もう閉店なのに、まだ飲んでんのか?」といいながら賄いとエールをさらに数本もちながら、テーブルをつけて宴会に合流するのだった。

ある程度の時間になり、「また明日な」ってアーベ達だ。
「明日もくんのかよ」って俺たちは笑って送りだすのだった。

食堂空いている日は、だいたい顔を出す奴らだ。
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