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3章:学園都市編

2度目の学生、最終学年になって 前編

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最終学年の始業式の日。
Sクラスのメンバーはかわらないようだ。

ダンが教室に入ってきて教壇に立つ。
「お前ら、おはよう。 去年と同じメンバーで嬉しく思うぞ。 ほとんどの奴が、このあと2年制の軍の学校にいくが今年で卒業するものもいる。 この学園では最終学年だ。 卒業まで気を引き締め、皆で卒業式をむかえたいと思う。
さて、今年のカルキュラムといっても単位制だ。 選択科目は、ほぼ決まっているだろうから今日中に提出してくれ。 明日から3年は授業だ。
という事で、冊子ここにおく。 グラント達はこれだ、グリントとりにきてくれ。 以上解散だ。」

といわれ、リンが冊子を取りに行く。 あっという間に終わりだな。

と思っていたら、念話でライが中庭なら人もすくないので売店で買ってランチをしようという事なので、リンとイズミで行くことにした。 たまには学生らしい事でもするか。 といっても、売店はあまり人がいないとはいえ、女はいるから、俺はリンにいろいろ買ってきてもらう。

中庭には6人掛けのベンチテーブルがあったので4人で食事している。
俺がコーヒーを飲みながら一服していた。

「前々からおもってたけど、喫煙すると体力落ちるわよ」ってイズミ。
「ないね。 この人。 息切れているとこみたことないね。」って、ライナスに言われる。

「ないね。 な、リン」と俺が言うと、「シュンは、体力バカなんですよ」

するとイズミが、笑いながら「ある意味羨ましいわ。」と言って、俺たちはたわいもない会話をしていた。 そんなほのぼのした時間を邪魔するように、臭いのが近づいてくる。

「あそこからピンク頭集団がこっちにくるんだけど。 あの女、すんげークセェー」
俺がもの凄い嫌な顔していた。 すると、ピンク頭が俺のほうに近づき、上目遣いで瞳はウルウルしながら何かいっている。 てか、お前臭すぎるし、近づくな! よし、おれの攻撃範囲にはいってきた! という事で俺なりに女避け棒で、軽く押した。

「うるせぇーな。 女嫌いだっていってんだろ。 近づくな!」

すると、今度はその女を支えた取り巻きが騒ぎだす。 煩いし、面倒だ。 食事中だし、俺は即魔術で防音、侵入不可、攻撃不可の結界をはった。 

「静かにした。 ご飯つづけよぜ」って俺がいうと、リンは食べ始める。 それに続くライナス。  少し状況に追い付かないイズミが「グラント君、すごかったのね。。 まぁ、食べよう」って食べだす。
イズミも、結構適応能力高いなってちょっと思った。

にしても、本当、あのピンク頭集団は、何で俺の邪魔するんだよ。 まぁいいや静かにしたしと思い俺は少しイライラが落ち着いた。

一方、シュンが張った結界の周りでは、結界を叩いたり、中には魔法を放ったりだ。 それを見て、徐々に生徒、教師たちが集まり騒ぎとなっている。 

聞こえないシュン達はそのまま食事を続けている。 結界の外にいる周りからは、動じない4人はある意味異質にしか見えない。

そんな周りなど気にしない俺は、ライナスに3年目の訓練について、週1で訓練することを念話で告げる。 ライナスの希望で土曜日とした。 自主練習は継続で、メニューは変えることもつたえる。 ドラン用もだ。 今週の土曜日に寮の部屋へ来るようにと伝えている。

俺がタバコを吸いながら、コーヒーを飲んでいた。 食後は、コーヒー、そしてタバコは手放せないな。

「シュン、どうやらいつの間にか凄い騒ぎになったみたいですよ。 学園長が結界を破れず手をふってます。 」とリンがいうので、顔をあげて見ると、アンガスがいた。 アンガスが来ているのはわかったんだけど、勝手にそっちで解決してくれるものと思っていた。

しかたなく俺は結界条件を変えて、アンガスだけを手招きして中へいれた。 もちろん、アンガスに念話で言った。

アンガスが困った顔でいう。 
「お手数おかけしてすみません。グリント君。 あの女生徒が絡んだようで。 が、周りの男子生徒が王族やら宰相やら上流貴族の息子でして煩くってですね。 とはいえ、この周りの状況ですと教師がいくら説明し説得してもまた食ってかかるかと。
という事で、私と一緒に学園長室にきていただけませんか? 事情の確認で4人とも。 すぐ解放しますんで。」

俺はタバコの火を消して。
 「面倒クセェな。 とはいえ歩くのもな。 お前ら荷物もって。 ゴミは片付けて  準備いいな。」と立ち上がる、俺は「学園長室は、誰もいないか。 んじゃ、いくぞ」といって俺は結界を解くと同時に転移した。

残された人達は「「「消えた。 え、転移」」」とさらに騒ぎになったとか。 ピンク頭の集団も唖然とする。
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