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3章:学園都市編

卒業パーティーに参加する

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卒業式のあとは卒業パーティーだ。 
貴族達は正装する。 竜騎士や中流騎士合格者は騎士服を着る。
 
制服でも参加可能だ。 ライナスが正装を用意するといったが俺とリン頑なに断り、ライとイズミがどうしても一緒にという事で来たくないがパーティーに参加している俺とリンである。
って、人間社会っていうか、こういうパーティーに参加するの初めてかもしれん。

とはいえ、人が多すぎるから、ライナス、イズミ達と端のほうで食事と酒をのむ俺とリン。 俺は時より写真をとる。

リンはイズミと会話している。
「あなたたちはこれからどうするの?」
「旅にでます。 もともとその予定でしたから。」

 すると、寂しそうな顔をするイズミ。
「もう、会えないのかしら」
「会えるかもしれないですし、会えないかもです」と答えるリン。
「ふふふ。 不思議な2人ね。 つきなみだけど、元気でね」

ライナスも同じ事を俺に聞いてきた。
「会う必要がある時は、魔方陣か指輪を使え。 でも、1回だけだからな。 俺としては無いほうがいいな。 あとこれだけは覚えておけ、自分に身は自分で守れ。他人などあてにするな。 守ろうとも思うな。」

俺はそう言っておいた。 ライナスは、頷くだけだった。

◇◇◇
すると、ホール中央が騒がしくなる。
いわゆる婚約破棄イベントだ。

縦ロールにむかって、ピンク頭の腰に手をまわした第二王子がさけんでる。 それを取り巻きがかこんでいる。 何やら制服が破れただの、物がなくなったのだと、階段から突き落としたのだとかいいだしている。

突然の事で、周りの生徒達は静かになり、その状況を見ている。

俺は、大爆笑した。 アークから聞いていたけど、それを現実で見る事になるとは思ってもいなかった。 これ、笑うしかないだろ。
「なぁー。 話では聞いてたけどよ。 リン、生でみるとはな。 アークにもみせてー」

アーク用に、映像録画できる魔道具作るかなんて考えていた。 てか、作ってくればよかったな。
そんな事も考えつつ、どうも会場が静かで俺の笑い声が響いたようだ。 
すると、俺が笑ったのが気にいらないようで、取り巻きの何名かが「「笑ったやつ、でてこい!」」と怒鳴ってる。

「うるせーガキだな。 俺だよ」といって俺は仕方なくそいつらのほうに行った。

第二王子が「王族である私を愚弄する気か。」って叫ぶから「だって、バカだろ オメェ」と俺は突っ込んで、タバコに火をつけて一服する。 言われた第二王子は、顔真っ赤にして怒りで震えている。


「面倒クセェな。 間者さん、いるんしょ。 そこと、あそこね。」と言って、俺は、指をさしてまわる。
間者さんがなかなか動かないので、俺は少し威圧して、低い声でいった。
「たくよ、付き合ってやってんだぞ。 茶番おわらせるぞ。 早く、証拠もってこい!」

慌てた男が紙の束をシュンの前で膝まついて渡す。 
「あと、あいつら殺されたくなければ 取り押さえておけ!」と、俺は他の間者にいいつける。
「あと、そこの間者、学園長と王を呼んで来い!」と別の間者にも命令する。

「俺らが取り押さえられんだ。 そいつを捕まえろ!」と第二王子含む取り巻き立ちが叫ぶ。 
ピンク頭も「そうよ。 なんでよぉーーー」って騒いでる。

そして何を勘違いしたのか、縦ロールが俺のほうに近づいてくる。
「俺 女きれぇーなの。 近づくな」といって威圧しておく。 女は臭いから、とりあえず消臭魔術も常時発動してる俺。

間者の資料をパラパラめくり読む。
「この糞ガキ共が騒いでたのは、特に証拠もねぇーな。 ただのそのピンク頭の言っているだけで第三者の証言がねぇーと。 ふーん、これ証拠ね。」といって、俺はピンク頭の自作自演の写真をばらまいた。

証拠集めに、アンガスに泣きつかれて仕方なく、カメラを貸してやった。
そして俺はとりあえず続ける。

「ようはピンク頭の自作自演ってやつ。 ダッセェー そんなの鵜呑みかよ。 あと、婚約破棄は、家同士で当人同士できめれねぇーはず。 お前らさ、せっかくのパーティー台無しにして、なんか言う事ないの? 」

「でたらめよ !」というピンク頭は、間者が取り押さえていたのを振りほどき、俺のほうに向かってくる。 「あなたは洗脳されてるのね。 私が」と近づく。

俺は、臭い女が来たから、これで最後だなと、躊躇いもなく、剣を出し腹を刺た。 
そして、臭すぎるピンク頭の顔面に蹴りをいれて飛ばす。 
臭すぎて俺の消臭魔術もあまりこのピンク頭には意味がない。 
ってか、なんで俺が女が臭いのか根本の原因がわかんねぇーってのもある。 話それたな。


俺の躊躇ない攻撃と、一瞬の出来事に周りは騒然とする。
 第二王子達が「きさまー!」といって拘束を振りほどき飛びかかる。 
俺にとびかかる前にリンが闇魔術で拘束するのだった。 確かに、こいつら来たら俺、殺すな。 
リンは分かっていたようだ。

 ようやく、アンガスと国王 他取り巻きの当主が息を切らして扉からはいってきた。
「アンガス、てめぇらおせーぞ。 」と俺が叱咤する。

「申し訳ありません。」といって、俺の前で膝まずくアンガス。 そして、国王もだ。 それを見て、他当主も跪く。 

「父上、あいつをあいつを拘束してくれ!」と再度拘束されている第二王子が叫ぶ。 
「出来るわけない! 殺さないでいてくれて感謝します。 もうこの状態、正体を明かしてくれませんか?」と膝魔ついている王が俺に言ってくる。

俺の正体ね。 まぁ、いいか。 これで、俺の任務終わりだし。

「約束通り、封印してやった。 あとは、てめぇらでやれ。」といい「正体ね。 誰も信じねぇんじゃね。」といいながら 俺は0番隊隊長コートでリンも隊員コートにかわる。 中身も戦闘服だ。

「見てもしらんだろうが、俺が0番隊隊長で、白銀の黒帝とか黒帝と呼ばれてる者な。 んじゃぁ、俺らは消えるよ。 アンガス、なかなか楽しかったよ。」と言って俺とリンは、転移した。

その後、パーティー会場は騒然とした。 
王が拘束された者達を兵を呼び監禁し、ピンク頭も独房へいれた。 

国王が、シュンとリンは黒帝の縁者であったことは認めるも古の盟約のため箝口令をひく。
しかし、皆会場を出ると、シュンとリンの存在は覚えているが、彼らが黒帝の縁者である事をきにしなくなる。 王、学園長そしてライナス以外は。。。 しっかりとその辺は、シュンがそうなるように魔術を仕込んでいた。

こうして、シュンとリンの2度目の学園生活は終わる。 
◇◇◇

 尚、ライナスは自分の師匠が黒帝であることに驚いたが、納得もした。
黒帝が師匠であることはイズミにさえも生涯伝える事はなかった。 
そして、ライナスは様々な苦難、理不尽をドランと共に乗り越え当時でも歴史に名が残る最強の竜騎士となるのであった。
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