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3章:学園都市編

人間社会から撤退

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そして卒業パーティの騒動の時、俺とリンが転移したのは王都のギルドの部屋だ。 


学園の寮は、ピンク頭のせいで正体がバレる事を想定してしっかり元にもどした。 

ギルドの部屋を片付け、1枚の写真を飾る。それは ライとドランと4人の写真だ。 
そして、結界をかけて、マスター室のギルの元へいく。

「いかれるのですね。」ってギルだ。
「ああ、まぁ3年それなにに楽しんだよ。 これ」といって俺は黒帝と暗殺者のギルドカードと学生用カードを渡す。
 
「少しお待ちください」といってギルがマスター室をでていく。 

俺は、もう用事はないから、このまま姿を消すつもりだったが、ギルに会うのもきっとこれが最後なので待った。

するとギルが戻ってきて渡したのは現金だった。

「学生用カードの所持金も結構たまってましたので、当面の旅費に現金にしました。 では、こちらのカードは規約に従いお部屋と共におあずかりします。 また何かの機会にお会いしましょう。 では、行ってらっしゃい」

そういうギルは、寂しさもあるが、笑顔で送りだしてくれている。
「ああ、いってくる」と俺はジルにワインの小樽を渡す。 そして、ギルも袋を返してきた。


この日、黒帝の縁者 出現の噂は流れることはなかったが、ジル、グラン、イアン達の墓に不死鳥ブランドのエールとワインが置かれていた。 王家、ギルドでは、黒帝の再来を記録し以降も規約、盟約を守り続ける事となる。
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