【不遇転生：４】悪役子息と婚約者 ～俺はまた悪役子息に転生した～

1章：少年編

剣術の稽古

ハロイドだった記憶を取り戻してから3か月。　俺は、ダイエット、体力作り、魔力量の増加に努めた。
基礎がなきゃ、剣術の稽古もできない。

ちゃんと、筋肉もついて、中肉になった。　お陰で、更に目つきが悪い。
この屋敷、悲しいことに裏山とかなく、訓練場と乗馬練習場しかない。

最初は、訓練場の外周で1人運動してたけど、嫌悪感・疎外感が半端ないので、体力がつくまで、屋敷の外周にした。　地形的に緩やかな傾斜があるので、こっちのほうがよかった。

今日も早朝起きて外周10周を身体強化なしで周り、一度、部屋に戻ってシャワー浴びて、身支度ってかまた運動着に着替えると、ギネスが朝食を持ってくる。
会話なんてほとんどない。

訓練場に行くと私兵達が訓練している。
この3か月で独学で学んだ限り、剣術は流派があるようだ。　
ちなみに魔法は、属性ごとに分かれているが、俺の前世でいうと貴族で生活魔法、初級魔法しかつかえない。　結界は、定期的に生まれた時の魔力量の検査で多い子供、ほとんどが高位貴族、王族が定期的に魔力を流して結界を張るらしい。　生まれた時から魔力は増えないという考えらしい。

平民は、もっと魔力量がすくなく、生活魔法が使えれば凄いという状態。　魔道具がやたらと発達しているわけだ。　なのに、銃火器系の武器は存在しない。　俺にとってちぐはぐしている。

おっと話しはそれた。　俺が訓練場に来た理由は、一般兵の実力が知りたいからだ。
「おい、そこの奴、少し手合わせさせろ」って適当な兵を選んで言った。
「ロイス様？」って返事だ。

「ああ、そうだ」って言って、訓練場にある木刀を持って近寄った。
「えーと、分かりました」ってなんか顔が引き攣っている兵士。

「ロイス様から来てください。」って言われて、身体強化もなしで、まだこの身体では、木刀を始めても持つし、10歳にしては重たいから両手で持って向かった。

ちょっと木刀同士ぶつかっただけで、相手が「さすがロイス様、負けです。」っていう。　こいつも、他のやつも真面目に相手する気ないんだな。

「もういい」って言って立ち去った。

「ロイス様、彼らの訓練の邪魔はしないほうが」って訓練場へ向かう時に、くっついてきたギネスだ。

「ああ、もうここには来ない」って言って部屋に戻った。

今世も自己流だな。　とりあえず、訓練場の木刀は拝借した。
あとは、屋敷から出たところの少し離れた所に森というより林がある。　そこで鍛錬する事にした。

身体強化で行けば、数分でいける。
その日は、林に行って少し伐採しつつ障害物コースやら高さの違う杭を作った。

これでほぼ魔力不足少し手前だ。　時間も昼食に近いから部屋に戻った。
ギネスは、俺の従者だが、いちいち俺の行動の邪魔をするというより見張りだな。　
なんで、気配を消して外に出る事にしてる。　2階の部屋から、窓から出てるなんて思っていないだろう。　
部屋のドアは鍵かけてるし、俺が部屋にはいれば食事の時以外はギネスはやってこない。　
ギネスは、俺が母親の所に行っている間に洗濯物や寝具の交換をしている。