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4章:アスタ王国編
僕セオドリック 後編
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僕が昔を思い出したのは、ヘレナが僕の屋敷に訪れたからだった。
「ごめん、ごめん。 ちょっと考え事してた。 行商人としては起動にのってるみたいだね。」
「まぁね。 アナキー公国は無理だけど、ステラ王国からなんとか鉱物の買い付けは出来るからなんとかね。 それに、アンソニーが冒険者登録してあるから、ステラ王国で稼いで、鉱物買って、この国で高値で売ってるわ。 行商人だから出国できるけどね。」っていうヘレナ。
あれから外交は失敗して、国交は遮断されてる。
優一、外貨獲得できるのは行商人のみだ。
「その冒険者って何だ?」 冒険者って言葉は僕にとって初耳だ。
「知らないわね。 国関係なく存在する中立組織よ。 日雇い労働から、採取系、魔獣討伐、盗賊盗賊、あとは緊急時の傭兵とか、護衛とか任務を請け負って、その対価をもらうの。 アスタ国出身だと登録した国でしか活動できないけど、冒険者でランクB以上であればステラ王国とアドナ国の行き来は自由よ。 アンソニーがランクBになるまで、1年かかってやっと起動にのったのよ。」
まったく持って知らなかった。
「冒険者というのは誰でもなれるのか?」
「ああ、登録は10歳からで、ランクEまでは街中任務のみだ。 ランクはFからで、Dで戦闘試験、Bで盗賊討伐試験がある。 しかも、主要都市には冒険者育成所が設置されてて、読み書き、簡単な算術、戦闘指導がランクEまでは無料だ。 それ以上は、受講料が発生する。 しかも孤児、貧困の子供には、それ用の寮まであってその子達の能力に応じて非戦闘職も用意されてるらしい。」っていうアンソニーだ。
「それでは、各領地の騎士団の意味がなくならないか?」
「ええ、そうよ。 でも、常にかなりの数の騎士団を囲って給金やら訓練するよりもすでに訓練されてる冒険者状況に応じて斡旋してもらう方が各領からすればいいし、平民も自分能力を試せるし一角千金も夢じゃ無いっていって両方に利があるのよ。 その代わり自己責任だけどね。」ってヘレナだ。
「確かに。 保証はないが、実力至上主義って事か。」
「ああ、それに、任務失敗すれば、罰則もあるし、逆に依頼主が横暴だとギルドが仲介に入って依頼主に罰則だ。」
「でも、凄いのがランクの低い冒険者用に武器や防具を一定期間有料で貸し出したり、中古品を購入できるのよね。 それに、各ギルドで、素材になる情報やら魔獣生息の地図も有料で販売してるのよ。」
「ああ、よく纏めてある。」
「にしても、いつの間にそんなのが立ち上がったんだ?」
「さぁ、一介の行商人にはわからないわ。 でも、1年位上前に発足で、本部はアナキー公国みたい。 あまりにも、立ち上げてから規模を考えるとかなり前から構想それに資金調達が凄いわ」
「やはりバラク商会か?」
「いいえ、バラク商会との関与はなさそうよ。 中立だから、各商会とも依頼での関係よ。」
どういう事だ。 わけがわからない。 僕は、何を見落とした?
「それより、陛下はステラ王国に進軍するって噂本当なの?」ってヘレナだ。
「ああ、本当はアナキー公国へ進軍しようにも山脈だ。 未だに、アナキー公国を国として認めてない。 あそこは、陸の孤島だ。 その内、国交を樹立するだろうっていう話しだが、限られた輸入の鉱物ではって話しだ。 それに水晶は、ザバナ領をラドナに返却する代わり、今後10年はもつ水晶の輸入を確保したしな。 それに加えて貴族、富裕層からは、今の政策に不満が溜まっている。 外に向けさせる必要があるんだ。」
「確かに。 私も行商人じゃなきゃ、がむしゃらに働かなくてもいいしって、これも長く続かないわね。」
「あーだからその前にっていうのがマルコの案だ。」
「なるほどね。 にしても、私もセオドリック様と話す日が来るとわ思ってなかったわ。 商売での繋がりと、退学の時に支度金もらったからだけど、なんであの時あそこまでロイス君を嵌めようとしたの?」
「あはは、なんだろうな。 まぁ、学力も実技も中の下なのに存在が目立って邪魔だったからとしか言えないな。」
「確かに、存在感は良い意味でも悪い意味でもあったわね。」ってヘレナは苦笑いだ。 アンソニーも苦笑い。
本当は、ロイスの王位継承権の順位だった。 キンバリー家も知らないあの順位。 王太子、アルパーノも出来損ないがもつ順位を気にしてた。
まだフローレア王妃に子供がいない時点で、今王位継承権権は、シャーロット王女が産んだ1歳未満の男の幼児、その次はいない。
彼女らを見送りつつ、この国の行く末を案じる。
「ごめん、ごめん。 ちょっと考え事してた。 行商人としては起動にのってるみたいだね。」
「まぁね。 アナキー公国は無理だけど、ステラ王国からなんとか鉱物の買い付けは出来るからなんとかね。 それに、アンソニーが冒険者登録してあるから、ステラ王国で稼いで、鉱物買って、この国で高値で売ってるわ。 行商人だから出国できるけどね。」っていうヘレナ。
あれから外交は失敗して、国交は遮断されてる。
優一、外貨獲得できるのは行商人のみだ。
「その冒険者って何だ?」 冒険者って言葉は僕にとって初耳だ。
「知らないわね。 国関係なく存在する中立組織よ。 日雇い労働から、採取系、魔獣討伐、盗賊盗賊、あとは緊急時の傭兵とか、護衛とか任務を請け負って、その対価をもらうの。 アスタ国出身だと登録した国でしか活動できないけど、冒険者でランクB以上であればステラ王国とアドナ国の行き来は自由よ。 アンソニーがランクBになるまで、1年かかってやっと起動にのったのよ。」
まったく持って知らなかった。
「冒険者というのは誰でもなれるのか?」
「ああ、登録は10歳からで、ランクEまでは街中任務のみだ。 ランクはFからで、Dで戦闘試験、Bで盗賊討伐試験がある。 しかも、主要都市には冒険者育成所が設置されてて、読み書き、簡単な算術、戦闘指導がランクEまでは無料だ。 それ以上は、受講料が発生する。 しかも孤児、貧困の子供には、それ用の寮まであってその子達の能力に応じて非戦闘職も用意されてるらしい。」っていうアンソニーだ。
「それでは、各領地の騎士団の意味がなくならないか?」
「ええ、そうよ。 でも、常にかなりの数の騎士団を囲って給金やら訓練するよりもすでに訓練されてる冒険者状況に応じて斡旋してもらう方が各領からすればいいし、平民も自分能力を試せるし一角千金も夢じゃ無いっていって両方に利があるのよ。 その代わり自己責任だけどね。」ってヘレナだ。
「確かに。 保証はないが、実力至上主義って事か。」
「ああ、それに、任務失敗すれば、罰則もあるし、逆に依頼主が横暴だとギルドが仲介に入って依頼主に罰則だ。」
「でも、凄いのがランクの低い冒険者用に武器や防具を一定期間有料で貸し出したり、中古品を購入できるのよね。 それに、各ギルドで、素材になる情報やら魔獣生息の地図も有料で販売してるのよ。」
「ああ、よく纏めてある。」
「にしても、いつの間にそんなのが立ち上がったんだ?」
「さぁ、一介の行商人にはわからないわ。 でも、1年位上前に発足で、本部はアナキー公国みたい。 あまりにも、立ち上げてから規模を考えるとかなり前から構想それに資金調達が凄いわ」
「やはりバラク商会か?」
「いいえ、バラク商会との関与はなさそうよ。 中立だから、各商会とも依頼での関係よ。」
どういう事だ。 わけがわからない。 僕は、何を見落とした?
「それより、陛下はステラ王国に進軍するって噂本当なの?」ってヘレナだ。
「ああ、本当はアナキー公国へ進軍しようにも山脈だ。 未だに、アナキー公国を国として認めてない。 あそこは、陸の孤島だ。 その内、国交を樹立するだろうっていう話しだが、限られた輸入の鉱物ではって話しだ。 それに水晶は、ザバナ領をラドナに返却する代わり、今後10年はもつ水晶の輸入を確保したしな。 それに加えて貴族、富裕層からは、今の政策に不満が溜まっている。 外に向けさせる必要があるんだ。」
「確かに。 私も行商人じゃなきゃ、がむしゃらに働かなくてもいいしって、これも長く続かないわね。」
「あーだからその前にっていうのがマルコの案だ。」
「なるほどね。 にしても、私もセオドリック様と話す日が来るとわ思ってなかったわ。 商売での繋がりと、退学の時に支度金もらったからだけど、なんであの時あそこまでロイス君を嵌めようとしたの?」
「あはは、なんだろうな。 まぁ、学力も実技も中の下なのに存在が目立って邪魔だったからとしか言えないな。」
「確かに、存在感は良い意味でも悪い意味でもあったわね。」ってヘレナは苦笑いだ。 アンソニーも苦笑い。
本当は、ロイスの王位継承権の順位だった。 キンバリー家も知らないあの順位。 王太子、アルパーノも出来損ないがもつ順位を気にしてた。
まだフローレア王妃に子供がいない時点で、今王位継承権権は、シャーロット王女が産んだ1歳未満の男の幼児、その次はいない。
彼女らを見送りつつ、この国の行く末を案じる。
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