「第一部:魔女の生贄」貴族の子に転生し、魔女に呪われたけど優しい家族と一緒にいたい

八木恵

文字の大きさ
28 / 180
2章:幼児期から幼少期

鷹狩りにて

しおりを挟む
Side:カール

下級貴族のくせに俺のルークを欲しがり、しかもローランを囮にした。
許せん。
俺が助けに行った時は、犯人の下級貴族どもはルークの魔法で切り刻まれていた。重症だが意識はある。治療魔法でなおる。
後からきた兵に担架に乗せられて連れていかれた。

ローランは倒れたルークを抱えて泣き叫んでる。

「ルークが僕の代わりに蹴られたの。僕、怖くてうごけなかった」とわんわん泣きながら。
「兄上にもらった杖がおれちゃったの」
更に泣くローラン。
どうやら、その杖を使って助けをよぼうとしたが、逆に取り上げられて折られてしまったようだ。

「ローラン、大丈夫だ。それより手当をしないと」
俺はローランとルークを急ぎきている医師に見せた。

医師曰く、ローランはかすり傷だけとのこと。
「問題は鷲のほうです。専門外でやたらと治療魔法もかけられないです。最悪の場合、内臓のダメージが酷く今夜が峠です。翼も折れてるのでもう二度と空を飛べないでしょう。残念ながら、このまま苦痛で生きながらえるよりも安楽死させたほうが良いかと」

俺の息子を殺すなんてもってのほかだ。
「いい。こちらでなんとかする」

俺は、ローランからルークを預かり大切に運ぶ。
ローランの事件を聞いて馬車でかけつけたデボラの腕の中でローランはまだ泣いている。

「カール、屋敷に帰ってもすぐ夜になりますわ。この付近のゲストハウスを用意してもらいました。」
そうか、もう闇夜になる。このままじゃ間に合わない。

俺達はゲストハウスの一室にこもった。1番大きなベットにルークを寝かせた。

「うぐぅ、父上、ルークは助からないの?」
デボラがローランを抱えてる。
「奇跡を願う。でも、今から見るのは事実だよ。ローラン、誰にも言ってはいけない秘密だ。」
「父上、何がおきるの」
「ローラン、静かに。真実よ」
ローランの頭を撫でながらいうデボラ。

闇が始まった。するとルークの身体が淡く光る。
「ぐほぉ」
血を吐くルーク。人型に戻った。

ローランは唖然としてる。
「ルーク、今、医者を呼ぶから。もうしばらくの辛抱だ」
俺が声かける。
「だいじょうぶ。じぶんでなおすから」
 
左手の指がパチンと弾く。するとまた淡くひかる。治療魔法だ。しかもかなりの高位レベル。
おまえ、いつの間に無演唱でここまでの技術をみにつけた。
見る見る治る身体。

「親父、水」
5歳のある日から、ルークは俺の事は親父と呼ぶようにさせた。
言葉遣いも、俺といる時は貴族らしくない。彼の素の言葉遣いだ。

「ああ」
用意した水を渡しながら背中を補助して起き上がらせる。 
ゴクゴク水を飲むルーク。

「親父、ローランは無事か?」
気づいてないらしい。

「兄上!」

ローランがルークに抱きついた。
戸惑ってるルークは、年相応だ。
デボラはハンカチで涙をぬぐってる。

「親父、ばれたって事?」
「ああ、そうだ。」
ニヤリ笑ってやった。

俺達のお腹がぐーっとなる。

「そうなると思って、部屋食4人前頼んだわ」

母は頼もしいらしい。

それからすぐゲストハウスのダイニングに食事が運ばれたとデボラが呼んでくれた。
セッティングも完了してるらしい。

ルーク、裸だし着る服どうしようかと思ってたらちゃっかり着替えを出してきた。
ルーク、次元ボックスも使えるのか。
父の威厳が。父さんこれでも魔法騎士団長なんだけど。 

その後の家族団らんは賑やかだった。
もう家族で秘密事項がないからだ。
夜型の俺とルークは、デボラとローランが寝ている間、チェスをした。

大人気ないが俺はルークに全勝した。 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活

髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。 しかし神は彼を見捨てていなかった。 そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。 これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。

貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。 ※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。 ※イラストはAI生成です

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる

家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。 召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。 多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。 しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。 何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

処理中です...