「第一部:魔女の生贄」貴族の子に転生し、魔女に呪われたけど優しい家族と一緒にいたい

八木恵

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3章:学園在籍編

リリスの遺産

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夜勤で、なんだかんだとシンディーに会えずにいたが、シンディーも夜勤シフトの日。

というか、俺がたまった仕事がありすぎて、巡回パトロール以外執務室から出てこなかったというのもある。

「シンディーいる?」
「副団長いるわよ。まぁ、中にはいって」
珍しく研究室の中にいれてくれた。

「なんか怒ってない?」
「あのね、折角できた部下が亡くなったの。しかもあんな病気で。それでもって、副団長と婚約して妊娠してたって知らなかったわけよ。なんで教えてくれなかったのよ」

「一応、世間体ってやつで秘密にしてたんだよ。悪かったな」

「わかったわ。許してあげる。アーク君は元気?」

「元気、元気に今日も食っちゃねの垂れ流しだよ」
そういって写真みせた。
「ふふ、可愛い」
「まじ可愛いんだよ。」

「じゃなくて、シンディーにリリスからさお願いされてるんだけど、受け取ってくれないか?」
「なにを?」

「リリスが今まで研究してきた回復・止血・万能薬、解毒薬などなどの薬系一式と植物魔法の論文だ」
そういってどさどさノートを重ねていった。最後に、リリスからのシンディーへの手紙。
手紙を受け取って読むシンディー。俺は内容を知らない。

「ちょっと、万能薬のレシピ公開、解毒薬に関する情報に、植物魔法の論文を私の判断で公開っていいの?」

「知らん、リリスがシンディーの判断にまかせたいんだろ」
「そう、引き継ぐわ。」ってちょっと涙目。

「あと、ハーブティとお香のレシピもある。シンディーが好んでたから渡してくれだって」
と最後にレシピ集も渡した。

「公爵家で商品化しないの?」

「リリスがシンディーに用意したものだから、特に考えてもないし、お袋もリリスの意思に反する事はしたくないって。もちろん、シンディーが商品化したならそれはそれで手伝うってさ」

「ふふふ、ありがとう。」

「それで、副団長、植物魔法は習得したわよね」

「はいはい、いたしましたので、今後のシンディーの研究も手伝えってリリスに言われてるよ。」

「じゃぁ、協力お願いね。私も適正あったら習得するし」

「論文でわからないところはいつでも聞いてくれ」

「はーい。」

すると植木鉢がある。
「葬儀でもらった種植えたの。あれって、アマリリスの改良版でしょ」

「そうなんだ。俺、植物の名前しらなくて、昔適当にリリスに花の種あげて、それを品種改良したとしか聞いてない」

「どんな花が咲くか楽しみにしてるわ」

「んじゃ、あとはよろしく」
そういって研究室からでた。

◇◇◇
Side:シンディー

副団長からもらったリリスちゃんの遺産。かなり凄いんだけど。

手紙には謝罪とお礼、そしてアマリリスの品種改良についても触れてあった。

++++
シンディさん、きっとルークってこの花の名前も花言葉もしらないはず。私っておしゃべりだったかな
++++

そう書いてあったのには、笑えたわ。
リリスちゃん、アマリリスは乙女の花で”すばらしく美しい”って花言葉もあるよって植木鉢をみていった。

短い付き合いの私の可愛い部下。もし生まれ変わる事があるなら幸せになってね。
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