「第一部:魔女の生贄」貴族の子に転生し、魔女に呪われたけど優しい家族と一緒にいたい

八木恵

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6章:それから

俺のお守り

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親父の葬儀後、当代フランシスコ様から一度あいたいという連絡がありツリッティツア大聖堂にいった。

当代フランシスコ様は心眼もちではない。
先代、先々代のフランシスコ様からあまり彼を信用するなと言われいる。

毎回毎回いい大司祭がいるわけでもない。

「当代フランシスコ様へ、ルークが挨拶にきました」って執務室の扉をたたく。
「中にはいってください」といってはいると、同い年ぐらいの夫婦がいる。

「どのようなご用件で?」
「まずは座ってください」
「忙しいので、用件だけお願いします」

「古の聖女のお守りをこちらの聖母にお譲りいただきたい」
「断る。先々代のフランシスコ様から譲られた。」
「だが、わが家系のもの。」

「だったら、こんな女よりブリジットに譲れというのが正論。聖属性使いがなぜこれをほしがる?」
「聖母様、理由を伝えても?」
「はい、神の啓示で、まもなく魔人の襲撃があるんです。狙いはこの私。身を守るために必要なんです」
「妻をお救いください」

「嘘だな。だったらなんであんたは聖結界の修練をしなかった?」
「それは子育てに忙しくて」
「はい、嘘。ローランとマリベルにあずけてただろ」

「嘘ではありません。聖母様の神の啓示は本当です。」と当代フランシスコ様。様いらないか。
「あんたも嘘つきだな、心眼もってないのに」伝える俺。

「なぜそれを?」
「あんた馬鹿?先々代のフランシスコ様から俺は付き合いがあるんだぞ。あんたの事聞いてないとでも。」

「だが、もし襲撃があったら」
「その前に、なぜ前回の襲撃に、神の啓示がなかった?」

「それは聖母様のお力が当時は足りなかったからです」
「ふーん、今はあるのか?聖結界も作れない魔力量で?もし俺が神ならヘイゼンに啓示するけど。彼こそ先代フランシスコ様が認めた聖人なんだからな。」

「じゃぁ、話は以上だ。」
「まって、このままだと最悪なバッドエンドがやってくるの」

「何、そのバッドエンドって?」
「私、転生者なんです。」昔からしってる。

「それが?」
「信じるんですか?」

「あのな、俺は心眼もちだぞ。嘘か本当かぐらい見抜ける」

「この世界は、私の前世では乙女ゲーム、ゲームというのいろんなルートのある小説みたいなもので、そのヒロインが私なのですが、実はちがくてマリベルが悪役令嬢のヒロイン物語なんです。悪役令嬢のマリベルは、私をイジメつつ、アルフォンス殿下との愛を成熟させるのがノーマルエンド。アルフォンス殿下から婚約破棄されて、ジュリアンと結ばれると国外追放のバッドエンド。トーマスと結ばれると処刑のバッドエンド。最悪なのが滅亡のバットエンドで、本来なら王太子立后の時に魔人が襲撃してきて、国王夫妻およびマリベルも殺されて滅亡ルートになるんです。でも、それを阻止するのに聖女の聖結界の覚醒が必要。なのに、まだマリベルが覚醒していない。だから私が変わりに覚醒しようとしてるんです。」

「それとこのお守りが何の関係がある?」
「覚醒するきっかけとして、そのお守りには聖結界の魔法が付与されるからです。」

「あははは、いや笑えるわ」
「ばかげた話だとおもうかと思いますが、でも必要なんです」

「マリベルは王妃だぞ。さっきからマリベルっていってるけど。不敬罪だよな」
「そ、それは」

「まぁいいよ。でさ、王太子立后で襲撃がきてないって、来たよあいつら。新年祭の時。お前らが王宮で楽しんでいる間にこっちが討伐したんだよ。だが主犯が先王の弟だったから公表されなかった。事前にわかったのだって、当時1歳だった俺の息子をあいつらが誘拐して魔道具で検知して未然にふさがれた。乙女ゲーム。しらんがな、あんたはそのストーリー通りいきてるかもしれないが、こっちは必死で生きてるんだよ。あんたは理不尽に娘をかってにローランとマリベルに育てるようしむけたじゃねーか。俺の妻は、18歳で死んだ。それもゲームってやつにあるのかよ!」

「よかったな襲撃はあったけど滅亡ルートは既に阻止されたってことだろ」

「そ、そんな。あんたがバグなのよ!そうよ、あんたは、病気で本来公爵家継ぐはずができず妬むのに、なんなのよ」

「知るか!!俺は必死に生きてるだけだ。あんたにはみんなに血のない人形としかみえないのか!」

「ちがう、ちがう。私だって頑張ってみようと思った。なのに、ゲームにないはずのものがここではそろってる。あんた転生者ね」

「そうだよ。ただ、知識しかない。自分の者の名前も知らない。ただ、先々代のフランシスコ様から俺はこの世界にいると不幸になるからって古の聖女が別の世界へ転生する祝福をさずけた。だが祝福は1度だけ、それでまたこの世界に戻ってきた。その時に、万が一なにかあってはならないってお守りを渡すようにした。だから譲れない。それに魔人の襲撃がこわいなら、ここで一生生活すればいいだけだろ。あんたは自分しか考えてないんだからよ」

それは俺も同じだな。
何も言わない奴らをよそに俺は帰った。

◇◇◇

また転生者ちゃんがきた。今度はうちの屋敷に1人で。

「もう二度と会う事はないと思ったけどなに。孫と遊びたいんだけど」

「あなたに伝えとこうと思って。」という元男爵令嬢。

「私は、ゲームのヒロインではなく偽ヒロインとか当て馬ヒロインとかの立場で転生してショックだった。当初は、殿下にも近づく予定もなかった。私の推しは、じつはモブのローランだったのよ。ゲーム上、あなたは病気で弟に嫉妬して、いじめるけど、それでも優しく頑張るのがローラン。あなたは、名前だけあるけど、学園もこないという設定。」

「ああ、そうかよ。親父が助けてくれなきゃそうだったもな」

「説明の仕方悪くてごめんなさい。この乙女ゲーム3部作よ。1部目が悪役令嬢の愛、2部作目が1,000年後クレセント王国の勇者候補と異世界からまいおりた異界の聖女愛。2部作は魔界から地上制覇を目論む魔王と勇者と聖女の戦い。勇者候補の1人が殿下って事しかわからないわ。
私、17歳で交通事故で死んだのよ。」

「良く聞くはなしだな。」

「あなたは?」

「25歳で過労死」

「3部作目は未発表だったけどRPG要素があって、荷物持ちの子が覚醒して最強になるって話だったかな。どこかの姫、または聖女とかハーレム築くっていう設定」
「3部作の話をするんだ?死んでるだろ。」

「ほら、また転生しちゃうかもしれないから、情報共有よ」

「あっそ」

「邪魔したわ。あなたに言われて目が覚めた。前世より長生きしてるんだから今からじゃ遅いかもしれないけど楽しもうってね」

「そりゃよかったな」

「当代のフランシスコ様、あの人、聖結界つかえないの。だからそのお守りをほっしてるから気を付けて」

「じゃぁ、もう2度と会わないわ」っていって帰っていった。

3部作ってなんだよ。聞かなきゃよかった。
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