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2章:ギルド編

ギルドの内情 後編

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ちょっとギルドの存続の危機だったり、問題児3人の話を聞いた俺。

「決まったな」って俺がニヤリ笑う。
「俺も連れてきた理由わかったぞ」ってシリルだ。
「だろ、お前つれてきてよかったなぁ」って俺。

「何が決まったんじゃ?」ってジムに聞かれた。 そりゃ、この会話だけじゃ意味わからないもんな。
「その傭兵団の傍観が、今回俺達がきた理由なんだけどよ、ジムの話きいてんとよ、ここのギルドなくなると俺ら困んのよ。 ってわけで、俺ら3人を一時的に隊員にしてくねぇーか?」って言っておいた。
「いいのか! 願ったりかなったりじゃ」ってジムも嬉しそうだ。
「ってわけでよ、俺ら3人のギルドカード作ってくれると助かんだけど。」
「ああ、もちろんじゃ。 ただ、名前がそのままじゃと」ってジムが恐縮してる。
「なんで、なんだ?」
「国王、フローシア王は口伝で名前をしっておる。 彼らがお主らの名前を聞いた瞬間、ギルドに戻ってきたと勘違いしてしまうのじゃ」ってジム。
「あー、なるほど。 そう言う事か。 ギルドに戻るってわけじゃないしな。 それに、偽名っていってもな」って俺、使った事ないから考えてた。
「ションでいいんじゃないか?」ってリン。 安直すぎないか。
「あー、それでいいか、んで、リンは?」
「われか、うーん」って今度はリンが悩みだした。
「んじゃ、ランでいいんじゃねぇー」
「あーそれでいいな」と笑いっている。
「俺は偽名はあんぞ。 カシルでいいぞ」シリル。
「ション、ラン、カシルじゃな」といいながら手続きを初めて、シルバーのカードを3枚渡してきた。 名字は適当だ。

「システムが変わって、隊員はみなシルバーとなったんじゃ。 ランクはSSにしておいてある。
 ランクSSSは、隊長じゃしな。 とりあえず、隊員として登録しておいた。 もし、シュン殿が隊長を希望する際は、別途相談してくれればよいのじゃ」ってジム。
「ああ、気分しでぇーだな」って苦笑いした俺。 隊長までは考えてないしな、今のところ。
「それと皆さまが黒帝の縁者様であることはわしらの秘密じゃ。 当面は、特に番隊にも所属せんでもいいし自由に任務を請け負ってくれると助かる。」ってジム。
「討伐と暗殺ならどこでもいってぇやんよ。 数百単位でも、数千でもな」
「移動範囲はどのくらいじゃ?」と聞かれた。
「俺とシリルは、ここから魔大陸まで一回でいけんな。 リンは、単独転移でいったところだ。」
「伝承はほんとうじゃな。」と呆れていうジム。
「だいたい、俺とリンで動くしな」っていいつつ俺はニヤリ笑って、「俺とシリルは集団転移も可能だ。 あと、地図さえよこせばそこにいけんだ」と言っておいた。 そうこれがシリルを連れてきてよかった点の1つだな。

「呆れてものもいえんのじゃが、一つお願いじゃが、白炎と黒炎だけは人前では使わないようにしてほしいんじゃが」ってジム。
「おいおい、俺に浄化魔術を使えっていうのか」って俺、ちょっとがっくししてる。
「お! おれ見たいぞ」ってシリルだ。
「絶対みせねぇーし、お前につかわせればいいだけじゃねーか」
「俺、見てみたかったんだぞ」って不貞腐れてるシリル。
「われもみたことない。 あきらめろ」ってリン。
 
なぜ俺が使いたくないかというと、俺がなぜか光系の魔術使うとキラキラするし、まじ黒歴史になるから俺は、白炎が使えるようになってから光系の魔術は使わない事にしてる。 なんせ、浄化魔術を最後につかったのは7歳の時で、実際見たのはアークだけだ。 アークに爆笑されてから使ってねぇ。
「リンさんも見た事ないなら、諦めるぞ」ってシリルだ。

よくわかってる。 俺が使わないって言ったら使わないしな。

「お、年齢が18歳だぞ」ってカードを見てるシリルが喜んでる。
「隊員は18歳以上だからじゃ。 基本隊員コートで討伐に行くときは、フードを被っていてほしいんじゃが。 特にシリル様な」といわれ、シリルが「うん、わかったぞ」といってるよ。
確かに見た目18際に見えないしな。

「ジムの念話の範囲はどのくれぇーだ?」
「王都内じゃな」といわれ、俺は対になった袋と通話機を渡した。
「この中に、依頼と地図いれてくれれば、俺らが討伐中でも次にいける。 通話機は、念話が繋がんねぇー場所で緊急の時に使ってくれればでるかもな。」と言っておく。
「時より俺ら、3週間ぐれーいねぇーときあんけど、そん時は連絡する」と言った。 なんせ、魔界にいかなきゃいけねぇーし。
「至れりつくせりじゃな。 助かるんじゃ」といいながら受け取るジム。

ジムが隊員コートと戦闘服を渡し「いってみたかたんじゃが」といいながら「おかえりなさいませ。 黒帝様、暗殺者様、そして黒帝の縁者様」と言われ、俺がタバコの火をけして「ただいま」といい、リンも「ただいま」といい、シリルは「ただいま?なのだぞ」というのだった。
シリルにとっては始めてだもんな。

◇◇◇
その後、黒帝と暗殺者カードが使える事を確認して、一部金額を各偽造カードに移動してもらい、退室するのであった。
その姿をみて、「この時期に現れていただけるなんて、感謝しなくては。 にしても伝承通りのお方じゃな」と苦笑いするジムだった。
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