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2章:ギルド編

状況把握ができない問題児3人組

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合同訓練のはずが違う訓練場、しかも張りぼてと思っていた扉が開錠され、そこは今までみたことのない設備の訓練場だった。 
訓練場の中にはいると、タバコをふかした小柄な青年に全力でかかってこいって言われた俺たちは、全力で向かったものの数分であっけなく敗北。

相手は無手で、しかもタバコすいながらだ。 魔法も素手ではじくし、どんだけ強いんだよ。

「基礎は出来てるみてぇーでだな」って青年だ。
「んじゃ、これから特訓な」って言われた。
俺イアスは大の字になってたけど、おきあがった。 なんせ、まったく状況がわからない。
「すいませんが、まったく状況がつかめないんすけど」
「すまんのじゃ、つれてくるだけで背一杯で説明しておらんのじゃ」
「そういう事か」という青年だ。
「とりあえず、疲れぇてんと話きけねぇーから、体力をある程度回復させてやった」っていきなり青年にいわれた。
たしかに、体力が回復してる。
「「「無演唱」!!」」って俺たちは驚いた。
「俺は本業、魔術師な、んで戦闘もまぁそこそこできる。」って青年に、「そこそこじゃないと思うんだぞ」と突っ込みがベンチで胡坐書いている少年からはいり、「ああ、それはいえてる」ともう1人からも突っ込みがはいってる。 この3人、謎すぎる。
「まぁいいや、魔術師だから、無演唱であたりめぇーだ」って青年だ。 魔術ってそういや無演唱だったな、って俺納得した。
「一応、胡坐かいているやつも魔術師だな。 んで座っているほうも得意属性の魔術は使えるな。それに、両方とも戦闘もできる。」という青年。 魔術師って最近ブームなのか?
「話それたけど、今日から俺がおめぇーらを特訓して、まともにしてやるんだよ」って青年が言い出した。
「はぁー、うれしいんすけど、討伐はどうするんすか?」って、俺イアスがマスターのほうを見ながら聞いた。
「あー、それは大丈夫だ。 あいつらが、その間対応すんから」って青年がベンチに座ってる2人をさした。

いやいや、そうじゃなくでだな。
「紹介がまだじゃな」って、マスターが咳払いしてくれた。 そうだよ、特訓ていわれてもどこの誰だかさっぱりだ。

◇◇◇
俺、シュンがイアス達に特訓と話してたら、ジムに紹介がまだだって言われた。
「俺、そういうの面倒できれぇーなんだよな」
「じゃがな。 そうなったら儂がする」ってジムの提案だ。
「ああ、ならかまわねぇー」といってジムに任す事にした。
「まず、イアス達がいっておった、討伐がこの半年増えたっていうやつな、あれをやっていたのが彼らじゃ。 
 まず、お主達と対戦したのが、ション。 年齢は19歳じゃ。 じゃが、戦闘能力も高いし、先ほどいったように魔術師じゃ。」
「ベンチで座っておるのがランじゃ。 ションと同い年でかつションの奥さんじゃが、戦闘能力もかなり高い。」
「はぁー女性だったのか。 っていうか、ションさん既婚者かよ!」と驚くのであるイアスだ。 
「あー、ションは、ラン以外は女性嫌いじゃ。 なんで、半径1Mに女性をいれない事じゃな」
「なんか色々かわってんなー」とボソっというイアス
「んで、胡坐をかいているのがカシルじゃ。 年齢は18歳じゃ。 ランと同じ身長じゃが、お主らと同じで近接戦特化しており、かつションと同じく魔術師じゃ。 とはいえ、ションほどではないらしいがな」と苦笑いして、「カシルに、チビと可愛いは禁句じゃ」というジム。
「フード被ってるんで顔わからないっすけど、了解っす。 ションさんもそうっすけど、カシルさんもランさんも魔力量そうとうありますからね」というイアスだ。
「まぁ、魔力量わかると話が早くていいな」とニヤリわらいながらタバコをふかす俺。 
「いかつい顔してるのが、イアスじゃ。 武器は大剣で、得意属性は雷と風と闇じゃ。 長身がルイ、武器は双剣で、得意属性は風、水、闇。 最後がイルじゃ。 武器はバスターソードで、得意属性が、火と風と闇じゃ」といい、「闇は忌み嫌われておるから、使えないもどうぜんじゃがな」というジム。
「へー、いいこと聞いた。 お前らに魔術は教えられねぇーから、魔法書を用意すんわ」
「すげーうれしいんすけど、一つだけ問題があるんすよ」ってイアスだ。
「なんだ?」って聞くと、イアスが「特訓中、討伐任務うけれねぇーとなると、俺達の生活が苦しくなるんすよ」といわれた。
「あ、それか、ジムもそう言っててよ、俺ら金に困ってねぇーし、お前らが特訓中に受けた俺らの任務はおめーらのギルドカードに3等分でいれておくから」
「え! いいんすか?」ってイアス達
「いったろ、おれら金に困ってねぇーって。」
「ああ、本当じゃ。 という事でお前らのギルドカードは当面わしがあずかる。 あと食堂は既に伝えてあるから、ギルドカードなしで食べれる」といって、イアス達のギルドカードを回収するジム。

「儂はマスター室に戻る。 任務が来ているかもしれんからな」といって、訓練場からでていくジムだった。

こうして、さっそくイアス達の特訓開始だな。
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