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3章:学園都市編

編入早々に食堂へ行くデニス

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Side:デニス

俺、デニスです。 魔王様をランチに誘いましたが断れたため、声をかけてくれた男子生徒2名と食堂に行く事にしました。 1人は身長が同じで赤茶髪の短髪でがっちりした体型で名前はエドガーといい、雷神の斧の候補生らしいです。 もう1人も同じ候補生で少し身長は低めだが中肉で筋力もあり、金髪の短髪で茶目っ気のあり名前はエリックという名前らしいです。

ちなみに、彼らは俺と魔王様の前の席に座っていて、魔王様は無視してましたが1時間目の休憩時間に話かけてくれた人間です。

食堂に案内されながら、「なぁ、グレイのやつ1人でいっちゃったけど、いいのか?」って聞かれました。
「カシルさん、人が多い所嫌いなんだ。 だから平気だ」
「変わってんな。」ってエドガーが苦笑しています。

食堂では、エドガーが購入方法を教えてくれました。 
学生ギルドカードで購入も出来るらしく、シュンさんが入金してくれていたので、問題なく購入できました。
食堂の席はかなり広く、満席ではないですが、さすがに昼食の時間という事もあって混雑してます。 
これでは、魔王様が来たがらない理由がよくわかります。

俺たち3人は、ちょうど空いている席に座る事ができました。
「あー、カシルさん、これは絶対いやがるな」って俺です。
「そういや、デニスはなんでグレイの事さん付なんだ?」ってエドガーです。
流石に、魔王様だからとは言えません。
「俺の親父が世話なっている人がカシルさんの保護者で、親父もさん付けで呼ぶからな。 本人は、呼び捨てで構わないっていうけど、親父がさん付けなのに流石にできないからな」
「なるほど、そういう事か」ってエドガーです。

「そういや、お前ら寮なのか?」って今度はエリックです。
「通いだ。 カシルさんの保護者達と一緒に学園都市にきて、一緒に暮らしているんだ。 って、一昨日引っ越したばかりだけどな。」
「じゃぁ、まだ学園都市の街も知らないんだな。 俺らは寮だけど、週末は迷宮都市の『雷神の斧』の寮にいってんだ。」というエリックです。
「俺らは『雷神の斧』の候補生だけど、デニス達はどっかの傭兵団の候補生なのか?」ってエドガーです。
「俺たち、傭兵団とか所属してないぞ。 する予定もないし。」
「よく編入できたな」ってエリック。 
「ギルドマスターの推薦だ」って答えます。
「滅多に無い枠だぞ。 すげーなお前ら。 でも、あんまり言わないほうがいいぞ。 王国の奴らに目の敵にされんから」ってエリックに、「俺達もあんまかわんなくねぇー」というと、エリックが「だな」って会話です。

俺は彼らの会話の意味がわかりません。

「ギルドって中立だろ。 なんで王国の奴らに目の敵にされんだ?」
「5年前に王国の国王が変わってんな。 その時からだな。 何気に食堂の席も、実は、入口に近いほうが王国派で、1番遠い、今、俺達がいるの席が中立。 王国派にいわせると反王国派と思われてよ、たまに絡んできたり、勧誘という名の脅しがくるんだ。」というエドガー。
「お前らの午後の上級生ペア、王国派じゃないといいな」というエリック。
「何か変わるのか?」
「理不尽にずっと走らされたり、実践の時は、オトリにさせるって噂だ。 俺達は同じ傭兵団の人達だから良かったけどな。」と説明してくれるエリックです。

「ふーん、なるほどな。」としか答えられない俺です。

それからは、雑談程度の会話をしつつ、午後の実技の時間が近づいてきました。
今日は剣術らしく、エリック達と訓練場にある更衣室にいくと既に魔王様がいて、読書をしていました。
学園に来てから読書をしている姿しか見てない俺です。
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