【白銀の黒帝：15】転生者と生まれ変わり

4章：王国侵攻編

魔導国家、緊急招集

ここは魔導国家王宮の会議室。
会議室には、魔導国家の王ラグダス、ギルドマスターのジム、元王国の国王、ドワーフの王、竜騎士団長、魔導国家の騎士団長、魔法師団長、宰相他貴族の当主12名ほどが集まっている。

「今回、皆に集まってもらったのは、とうとう然るべき日が来た。」とラグダスがいって周りをみてから、
「先程、悪魔になったサディアスより宣戦布告の通知が届いた。　場所は、迷宮都市の先にある平原、日時はちょうど1週間後の10時じゃ。　それまでに、魔導国家の結界を解除すれば、我々は奴隷として存命。　それ以外は、ドワーフを除く魔導国家の民は皆殺しという通知じゃ」という。

ラグダスが真剣な顔をしながら、
「ご丁寧に、悪魔になった900万兵、人間の奴隷兵600万でやってくるそうじゃ」という。

「我々の情報収集不足であった。　まさか、悪魔化するのが900万もいるとはな。　多く見積もって500万じゃったんだが。」とラグダスが腕組みながらため息をつく。　想定外の事態となっている。　なにせ、悪魔化の事はあの方々からの情報でしっておったが、まさか、900万人とういう数になるとは想定外だ。

「宰相よ、我らの兵は？」
「軍隊が騎士魔法師団で250万、竜騎士が150名です」
「ギルド隊員は2,000名、一般と傭兵団で100万じゃ」というジム。


「人数は、負けとるが、我々がこの5年間の訓練を底力をみせようじゃないか」というラグダス。
「王よ、もし我々が負ければ民は皆殺しです。　危険な賭けでは？」
「結界内にいるほうが民は安全じゃ。　わしの予想じゃが、この結界を破れないがための宣戦布告と考えておる。　皆、どう思う？」
「儂もラグダスに同意見じゃ。　じゃが、奴らを放置はできん。　迎え撃つのがよいじゃろう」というジム。

「しかし、悪魔化前でも我らは防戦一方だった。　全戦力投入は危険かと」というとある貴族。
「せめて、兵は残したほうが」という他の貴族に、はたまた「結界内からの遠距離で向こうの戦力を把握したからの攻撃にしては？」などの意見があがる。

ラグダスも、ジムも皆の不安はわかるのである。
地震など天変地異が起きたとおもったら、王国にいれた間者からの第一報で、みな異形の姿、彼ら曰く悪魔になったという報告。
「ジム、あの方々から連絡は？」と聞くラグダスに、ジムが首を振りながら「まだ、来ぬ」という。

「皆の不安はわかった。　兵団のうち50万は待機で、他は前線に赴く準備を。　ドワーフ王、武器の準備は？」「準備はできてます。」というドワーフ王。

こうして、魔導国家、そしてギルドは、悪魔化したサディアス筆頭とした王国派軍約900万との決戦に数ではまけるもの宣戦布告に応じて、応戦する構えをとるのであった。