上 下
400 / 405
外伝:俺の高校生活の話でもしようか

挨拶周り

しおりを挟む
組ついだあと、まず、友好関係の組に挨拶周り。
東北いったり、隠れ里いったり、近畿いったり、四国、九州いったりと全国つつ浦々。 さすがに走ってまわるには無理があるから、空中舟で移動。

そして京都。 挨拶しないとまずいよね。

「書状を受け取っておりましたが、ようやくお継ぎになったようで」って久美。
今回は普通に会いにきたら、ホテルのスイートルームに連れてこられた。
このホテル、西尾コーポレーション系列のホテル。

「ようやくって言われてもね。」って俺。 
挨拶周りした人達にも突っ込まれたんだよな。 まだ若干16歳なんだから、いいだろって思うんだけどね。
「こちらとしては、陸様が14歳の時に継ぐものと思ってましたのよ」って言われたよ。
「それ、他にもいわれたよ。 なんでだろうね。」って俺、ワインのんでるよ。
今回もフレンチのコース。 もう食べ終わったけど。
「はぁ~、あれだけの事をなしえて実績は十分だったので」って久美。
確かに、夜鳥は倒したけど。 あの時は、俺自身、継ぐ事は考えてなかったんだよね。
俺一人の力で倒したわけでもないし。
それに、高校にいかないとって思ってたし、若頭のままで十分って思ってたからな。
「それは、俺自身の事情でね、あんまり当時はそこまで考えてなかったんだよね」って俺。
「そうですか。 今回は、いえやめましょう」って久美。
「それじゃ、挨拶も終わったことだし、もう帰るよ」って俺。

あんまり京都に長居するのよくないし。
「それは無理なようですわ」って久美。
きづいてたけど、もうきちゃったのね。 外にはガシャドクロにのった京妖怪たちが集まってるよ。
「いかないと駄目?」って俺。
「ええ、彼らも陸様をお祝いするために集まってるんですのよ」って久美。
本当かね。

◇◇◇
「陸殿の襲名を祝して乾杯じゃ」って大天狗。
さっきまで、ガシャの上で、打ち合いしてたよね。 彼らの挨拶みたいな感じだけど。
結構、本気のやついるから、こっちも大変なんだよね。

そして、今ある所で宴会はじめ。
「陸殿、三代目つぐのおそすぎだぞ」って狂骨。 酒注いでくれてる。
「そうかね」って俺、酒飲んで、キセルふかしてる。 ここの酒、うまいよな。
「そうそう、でもこれでお嬢と対等だね」って狂骨だ。
「そういうもんかね」って俺。 久美は、今いる京妖怪の主だし、そういう意味ではそうなのかもな。
「そうじゃ、お嬢の婚約者がいつまでも若頭のままでは困るのじゃ」って大天狗。 がんがん飲んでるから結構よっぱらってるし。
「婚約っていっても表面上だしな」って俺。
「「それでも、婚約者は婚約者」」って天狗たち。
「そうですわよ」って久美。 さっきから、なんどかお酌までしてくれてるよ。 まじ、珍しいっていうか初めてかも。
「ふーん、そんなもんかね。」としか言えない俺。

そしたら、屋敷から、20代中旬の男がでてきたよ。
「孫! ひさしぶりだが、何度いったらわかる、うちで宴会するな!」って怒鳴ってきた。
「辰巳、ひさしぶりだな」って俺。 そう、俺達が宴会しているのは一条家。
「ああ、ひさしぶり」っていいながら、宴会場にあがる辰巳。 ちゃっかり酒のみだしてるし。
「それで、お前が、九尾までつれて何しにきてる。 それに京妖怪たちまでいて」って辰巳だ。
「ご存知でしょ。 私、陸様の婚約者ですわよ」って久美。
「それは知ってるが、なぜ、孫がいる。」って辰巳。
「所用でな」って俺、酒のんでるよ。 まじうまいな。
「陸殿、なにが所用じゃ。 今日は祝い酒じゃ」って大天狗。
「「お祝い、お祝い」」って天狗たちも踊ってるし。
「祝い?」って辰巳。
「陸様が、ようやく、三代目を継ぎましたのよ」って久美。 辰巳に伝えるつもりはなかったんだけどな。
「はっ、ようやくか。 それで高校はどうした?」って鼻でわらうなよ、辰巳。 そしてようやくとかいうな。
「辞めたよ」って俺。
「その妖力じゃ、もう人間ともいえんからな。 まぁ、こっちとしても孫がついでくれたほうが助かるからな」って言われた。 
「まぁいい、今日だけは見逃してやる。 宴会楽しんだら、大人しく帰れよ。」って偉そうにいって、屋敷の中にはいっていった辰巳だ。
「今日だけね。」って、俺。 また来るつもりだけどね。
「辰巳さん式のお祝いですね」って久美。
「そうなのか?」って俺。
「ええ、そうですわ」っていいながらまたお酌してくれた久美。 これも今日だけなのかもな。

それから、朝方まで宴会は続いてお開きで、帰るかなって思ったけど、「まだすることありますわよね」って久美にいわれて、はい、1年ぶりくらいに抱きました。

帰る時に、「次は何年後ですかね」っていわれたけどね。
とりあえず、苦笑しておいた。 次の訪問予定なんて考えてないしな。

挨拶周り中もしてたけど、挨拶周り終わってから、三枝グループの会長職の仕事も本格的に始動。
っていうか、カラスに突っこみたいが、課題とかいってたやつとほぼ変わらないじゃねぇーかよ。
という事で、始動したとしても、あまり困る事もなく、なんとか対応してる。

会長職のほうは俺の本業じゃない。
あくまでも飾りの職だ。 俺の本業は、俺の本業は怪良組を纏める事だ。
それも毎日、夜から朝までだから結構多忙な毎日をすごしてる。
しおりを挟む
1 / 3

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

ある日、突然始まったかのように思えたそれ

BL / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:4

傷物にされた私は幸せを掴む

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:28pt お気に入り:226

自分は戦士じゃないけれど

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:4

カードゲーマー異世界転生

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

妹売り

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:3

処理中です...