【白銀の黒帝:1】最強のギルド隊長は、人に興味なし

八木恵

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2章:白銀の黒帝の誕生

本屋へ 前編

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食事を終えたジル達3人は、本来の目的の場所である本屋へ向かうのだった。

本はこの世界では高価なため、ほとんどお客はいない。 
書店に入った時は誰もおらず、今もジル達3人のみで店員の男性が1名いるだけだった。

やや目を輝かせたように見えるシュンは、欲しい本をすべてレジ横のカウンターに積み上げていくのだった。 ジルがそうするように伝え、数冊みつけてはおいていくを何度か繰り返している。
種類は、魔法、魔術関連、歴史、地理関係ばっかりであった。

ある程度、満足した所で、リンがデザートのレシピ本をもってきた。 シュンが、気に入ったプリンのレシピが載っていたのであった。 それも見て、シュンも『俺も料理の本もってくる』といって探して、持ってきたのであった。

初めての外食で、美味しい食べ物があると知ったシュン。 食に興味がなかったシュンとリンは、今回の外食で食に興味がわき作りたいと思ったのである。 この食への興味が今後シュンとリンがするある事のきっかけなのだが、それは今度のお話。

◇◇◇

料理本をもってきた2人を見たジルは、食に興味をもってくれた事をうれしく思っていた。

「ジル、一般常識っていう本がないよ」

シュンの一言に焦るジル。 覚えていたのかと思わず冷や汗をかいていた。

「お客様。 大変申し訳ありません。 当店は、専門書を中心においておりまして、一般常識の本は残念ながら扱っておりません。」

店員がと申し訳そうに告げると、シュンは納得するのであった。
ジルは、店員のフォローでなんとか切り抜ける事ができたのであった。

結局なんだかんだで、シュンとリンが積み上げた本は合計50冊となった。

「ジル、今日はこのぐらいでいい」

ジルはジルで数冊だと思ったが、まさかの量で驚いていたが、支払いはシュンであるので何も言わずにいた。 店員は、店員で、ギルドマスターのジルがいるので、多分はらえるだろうと思っている。

会計をする店員。
「全部で、金貨70となります。」

その言葉を聞いて、シュンは首を傾げていた。
リンは、金額に驚いている様子で、目を大きく見開いていた。

「シュン、お金あるのか?」
「お金って何?」

ジルは、シュンの言葉を聞いて頭を抱えた。 リンも驚いていた。
「まさか、お金も知らなかったとは。。。。」

ジルは呆れた顔でつぶやきながら、店員から少し離れた場所へシュンとリンを連れていった。
ジルがシュンのギルドカードをシュンとリンに見せるのだった。

ジルが見せたカードの下の部分に、8桁の数字があり最後にGと記載されていた。
その数字を指していうのだった
「このカードにあるここの数字が、シュンの所持金じゃ」

「金貨70というのは、金貨1枚で1万Gじゃ。 つまり、70万G必要ってことじゃ。」

「ふーん、このカードがお金って事なのか? これが俺のカードなのか?」

リンはリンで無言であるが、シュンの所持金に驚いており、かつギルドカードの意味を知らないシュンに驚いていたのだった。

ジルはジルで、シュンにどう説明すればいいか悩んでいた。
「まず、このカードはシュンのギルドカードじゃ。 お前がいままで任務した報酬の合計がこの数字じゃ。」

「ふーん、そうなんだ」
シュンは興味なさげに返事をするのだった。

「相変わらず、興味なさげじゃの。 まぁいい。 まず、お金というのはな、物を買う時に支払う対価の事を言うのじゃ。 お金には、硬貨といってな、いろいろ種類があって、数が増えると持ち運びに不便じゃから、ギルドカードといったカードに所持金が記載されていて、そこから支払う事もできるんじゃ。

カードで支払えないところでは、硬貨という現金で支払う必要があるんじゃ。

ちなみに、儂がお前のカードを持っているのは、お前達の必要な物資を儂がいままでここから引き落として買っていたじゃ。」

「ふーん、なんとなくわかった」

ジルが小声でいうのだった。
「ここは、儂がシュンのカードで支払う。 ちょっと面倒じゃがからな」

ジルはシュンの返事を聞く事なく、シュンのギルドカードを渡す。
カードを受け取った店員は、カードの色で驚くがジルをみて納得したようでそのまま会計を進めるのだった。

隊長クラス以上のギルドカードは黒である。 それ以外は、シルバーでランク等はギルドではわかるがお店では所持金しかわからない。

ただ、店員はカードの色にも驚いたが、所持金にも驚いていた。 が、使用者がギルドマスターのジルだったので何も言わない。
ちなみに、カードの所有者本人しか所持金は引き出す事ができないが、委任という形でジルもシュンのカードを使えるようにしていた。

会計が終わると、店員がジルにカードを返却する。
「ギルドまでお送りすればよろしいでしょうか?」

「いい。 もって帰れるから」
シュンは、おもむろに次元ボックスに本を全て放りこみ始めるのだった。

それを見た店員は、口をパクパクして声がでないほど驚いていた。 ジルも、目を大きく見開いて驚いていた。

購入した本をしまったシュンは、何を驚いているのかわからないが、気にしていない。 本を入れ終えると、ジルは店員に何かをいい2人を連れて急いで本屋の外に出るのであった。

書店の外にでたジル達3人。

「シュン、次元ボックス使えたんだな。 いいか、次元系の魔法を扱える者はごく稀で、数が少ないのじゃ。だから、あまり人間の前では使うな。 大変な事になる。 その代わりに、マジックバックを使うようにするんじゃ」

「マジックバックは、持っていない」

「そうじゃろうな。 今度、リンの分も一緒に買ってやるわ」というジルだった。
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