【白銀の黒帝：11】魔大陸と人間社会

2章：交流戦前の合宿

合宿最終日 前編

それから、訓練メニューは変わらずで、2週間マレク達をしごいて今日が合宿最終日となる。　
日程的には、交流戦まで1週間前だ。　
明日は、一度、魔皇帝宮殿へ魔道列車にのり移動し、その後、宿屋に1泊する。　
翌日の午前魔皇帝に謁見し、夕方は貴族等も交えた出立式及び立食パーティがある。　
4日前に、転移魔法陣でサミット会場の島へ移動するのである。

今は、旧合宿所で最後のメニューをマレク達は必至でこなしている。　
いつもは、シリルとガリスは軽い打ち合いをしているが、彼らの様子をみている。
「時間ないっすから、こんな感じっすかね」ってガリスだ。
「だぞ。　まぁ、少しはましになったみたいだぞ。」
「おいおい、俺からみたらかなり成長したと思うが」ってヤゼフに突っ込まれた。
「そうなのか？　最後、ヤゼフ教官が彼らと模擬戦するか？」
「それもそうだな」って言う、ヤゼフ。　
「その後、俺と模擬戦しようなのだぞ」と聞いたけど、ヤゼフが「いいが、あいつらを宿舎に帰したあとな」と言われたぞ。　なんでだぞ。


「終わりだぞ」って言って、俺シリルが結界を解除した。　マレク達はみなヘトヘトだ。
そんな彼らにヤゼフが、
「20分、休憩したら最後、俺とローテの模擬戦で終わりだ」
ヤゼフとやるのは初めてなマレク達が真剣な顔になり「「「はい、よろしくお願いします」」」といって、20分の休憩にはいるのだった。

「あ！　忘れるところだったぞ。　魔力制御の腕輪を回収するんだぞ」って俺が思い出していう。
「え！これ、買えないか？」ってマレク、ヴィートも「ああ、今後のためにできれば俺も」といい、イロナも「お願い」といい、カルナも「これ、ほしい」というのだった。　
困ったぞ。　これシュンさん作だし、あまり魔大陸においておきたくないんだぞ。
「これ俺らも借り物なんっすよ。　この合宿で必要になったらっていわれていて、明日返却しないといけないんっすよ」ってナイスフォローのガリスだぞ。　みな残念そうだがあきらめてガリスに返すのだった。

ヤゼフとのローテの模擬戦が始まるマレク達。　　
ローテは1巡で終了だ。　純魔族相手に、まずまずで20分で終わった。　
手ごたえを感じたのか、マレク達は満足そうに「「「「ありがとうございました」」」」といって礼をして、宿舎に帰るのであった。