元戦闘員の嫁入り

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朝食!

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 居間に行くと母さんが朝食の支度をしているところだった。

 魚の焼けた香ばしい匂いが鼻孔をくすぐる。

 そしてテーブルに目を向けると食器が綺麗に並べられている。

 更には母さんのご機嫌な鼻歌が聞こえてくる。

 どうやら昨晩のことはバレてないらしい。

 安堵して肩の力が抜けたのか俺は大きく息を漏らした。

 「危なかった」

 「何が危なかったの?」

 母さんが振り向き際に詰問してきたので又肩に力が入る。

 「いや、何でもないよ。それよりも美味しそうだね」

 「でしょでしょ。朝から張り切っちゃった。あ! ソフィアちゃん連れて来てね」

 「はいはい」

 生返事をした俺は自室に戻りソフィアを呼んだ。

 「ソフィアさん、朝ご飯の時間だよ」

 「わかった」

 そう返事をするとソフィアは居間の方へ歩いた。
 
 朝の斜光が金色の髪に反射している彼女を見て不覚にも綺麗だと思ってしまった。

 そんな彼女に見惚れながら俺も居間へと戻った。

 居間では相変わらず鼻歌交じりに母さんが料理を完成させていた。

 「できた! はい、二人とも座ってね」

 俺とソフィアが昨晩と同じ席に座るとそこには何故か茶碗の中に赤飯が盛り付けられていた。

 疑問をぶつけてみる。

 「母さん、これは?」

 「赤飯」

 「見ればわかるよ! なんで赤飯なのってこと」

 「おめでたいことがあれば炊くでしょ?」

 「めでたいことなんてないよ」

 そう反論すると母さんは俺の耳元に顔を近づけ小声で囁く。

 「昨日の夜のこと知ってんのよ。あなた達もうそんな仲になったのね。今朝なんて仲良く一緒に寝てたじゃないの」

 母さんの邪推はともかく、見られていたとは一生の不覚だ。

 狼狽を隠し切れない俺は慌てて否定した。

 「違うから! 何もやってないから」

 「あら、そうなの? でもまあ良いわ。食べましょう」

 すんなり返事をされても誤解が解けたのかは怪しいところだが、とりあえずは大事にならすに済んだ。

 俺達は場違いな赤飯を噛みしめながら朝のひと時を過ごした。
 
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