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7話目!灰冶の章 夢境の栞
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僕は早速ギィから情報を聞き出すことにした。
「じゃあギィ、まずその人の名前はわかる?」
「えっとね、クロエ!」
「じゃあ、その人の外見的特徴は?」
「ガイケンテキトクチョウ?」
「見た目! 見た目は?」
「んっとね、可愛い!」
「うん! そうだね! 可愛い、ね!」
どうしよう。思ってたよりこの子アホの子かもしれない。しかし愛嬌があって可愛いのもまた事実。彼のレベルに合わせて質問した方が良さそうだ。ゴブリンって凶悪なイメージしかなかったけど、結構可愛いな。
「えっと、髪の色はわかる?」
「んっと、赤色!」
「じゃあ目の色は?」
「青!」
「着てる服とかは?」
「んー、よくフワフワしたスカート穿いてた。あと黄色の服が好きみたいだった」
「なるほど……」
とりあえず、それを踏まえて人に聞き込みした方が良いかな。似顔絵は描けないし、そもそも彼から得られる情報が少なすぎる。
「じゃあ僕が一旦街に聞き込みに行ってくるからギィはここで待っててくれる?」
僕がそう言うと、ギィは一瞬惚けた顔をしてから、両手をブンブン振り回して駄々を捏ね出した。
「ヤダヤダ! ギィも一緒に行く!」
「えぇ!? なんでぇ!? さっき人間の街に入って酷い目に遭ったばっかりでしょ!? 大人しくここで待ってて!」
「ギィも行く! ギィだけ一人じっとしてられない! オデも連れてってー!」
しまいめには地面に寝転がって駄々を捏ねるギィに、僕はどうしたものかと頭を悩ませた。灰冶さんは介入する気はないようで、愉快そうに僕らの様子を眺めていた。
「でもゴブリンが街に入ったらまた街の人が怖がるから、ね?」
なんとか言い聞かせようと、ギィにそう言うと、ギィは何か閃いたようで、ピタリと体の動きを止めた。そのまま寝転がった状態で、僕の方をじっと見る。
「ギィがゴブリンじゃなければ良い?」
「え? う、うん……、多分?」
「じゃあギィ、ニンゲンの姿になる薬買ってくる!」
「え!? 何それ!?」
とんでも薬品の言葉が出てきたところで、やっと灰冶さんが口を開いた。
「主に人魚が陸地に上がる時に人間の姿になるために使う魔法薬ね。亜人なんかもよく利用するわ。逆に人魚や亜人になる薬もあるけど、それ、高いわよ?」
「高いの?」
そ、そんな便利な薬があるのか。僕もまた本を読んで勉強しなくちゃならないな。僕はしみじみそう思った。
ギィは自分の腰巻をバサバサと揺らして、何かを確認していた。ギィの腰巻からはどんぐりが数個出てきただけだった。
「ギィお金持ってない」
「あら、そう。なら薬は買えないわね」
どうやらお金を探していたようだった。
「ちなみにその魔法薬っていくらぐらいするんです?」
「効果時間によってマチマチね。安いものでも一万はするわ。一時間につき一万と考えてくれればそれが相場ね」
「い、一時間一万!?」
僕は思いのほか高いお値段に、目が飛び出そうになった。半日でも十二万……。これは中々にシビアだ……。ギィはそれもわからずに、「高いの?」と、首を傾げていた。どうやらゴブリンに通貨の概念はないらしい。
僕はどうしたものかと、うんうん悩んでいたが、突然閃いた。
「あ、そうだ」
僕は先程灰冶さんが購入していた鉱石のことを思い出し、灰冶さんにそれを見せてもらえるか聞いた。
「はい、どうぞ」
灰冶さんは快く承諾してくれて、さっきの鉱石を僕に預けてくれた。僕はそれを持って、ギィに鉱石を見せてみた。
「ギィ、これ、何かわかる?」
「うん! コレ、家にいっぱいアル!」
「おお!」
ビンゴだ! この鉱石はゴブリンの住む鉱山にしかないもの。かなり希少で価値のあるものだと灰冶さんから聞いていた。これがあるなら――
「灰冶さん、これと交換で魔法薬買えないですか!?」
僕は灰冶さんの方へと振り返り、灰冶さんにそう確認した。灰冶さんはどこか満足そうに微笑んで「良いわね」と、呟いた。
「この鉱石はお金なんかよりも価値があるわ。良いわ。この鉱石一つと引き換えに、私が貴方を一時的に人間の姿にしてあげる」
「!」
「ホントか!?」
ご機嫌そうに頷く灰冶さんを見て、僕とギィは手を取り喜んだ。
「やったね! ギィ!」
「うん、やったやった! 嬉しいな!」
僕は灰冶さんに鉱石を返し、改めてお礼を言った。
「ありがとうございます! 灰冶さん!」
「良いのよ。こちらこそお礼を言いたいくらいだわ。まさかこんな良いものがまた手に入るなんてね」
僕にはイマイチその鉱石の用途はわからないけど、灰冶さんのお気に召したなら何よりだ!
「じゃあ、早速だけど、その鉱石を一つ取ってきてくれる? 持ってきてくれたら、貴方を人間の姿にしてあげるわ」
「じゃあギィ、まずその人の名前はわかる?」
「えっとね、クロエ!」
「じゃあ、その人の外見的特徴は?」
「ガイケンテキトクチョウ?」
「見た目! 見た目は?」
「んっとね、可愛い!」
「うん! そうだね! 可愛い、ね!」
どうしよう。思ってたよりこの子アホの子かもしれない。しかし愛嬌があって可愛いのもまた事実。彼のレベルに合わせて質問した方が良さそうだ。ゴブリンって凶悪なイメージしかなかったけど、結構可愛いな。
「えっと、髪の色はわかる?」
「んっと、赤色!」
「じゃあ目の色は?」
「青!」
「着てる服とかは?」
「んー、よくフワフワしたスカート穿いてた。あと黄色の服が好きみたいだった」
「なるほど……」
とりあえず、それを踏まえて人に聞き込みした方が良いかな。似顔絵は描けないし、そもそも彼から得られる情報が少なすぎる。
「じゃあ僕が一旦街に聞き込みに行ってくるからギィはここで待っててくれる?」
僕がそう言うと、ギィは一瞬惚けた顔をしてから、両手をブンブン振り回して駄々を捏ね出した。
「ヤダヤダ! ギィも一緒に行く!」
「えぇ!? なんでぇ!? さっき人間の街に入って酷い目に遭ったばっかりでしょ!? 大人しくここで待ってて!」
「ギィも行く! ギィだけ一人じっとしてられない! オデも連れてってー!」
しまいめには地面に寝転がって駄々を捏ねるギィに、僕はどうしたものかと頭を悩ませた。灰冶さんは介入する気はないようで、愉快そうに僕らの様子を眺めていた。
「でもゴブリンが街に入ったらまた街の人が怖がるから、ね?」
なんとか言い聞かせようと、ギィにそう言うと、ギィは何か閃いたようで、ピタリと体の動きを止めた。そのまま寝転がった状態で、僕の方をじっと見る。
「ギィがゴブリンじゃなければ良い?」
「え? う、うん……、多分?」
「じゃあギィ、ニンゲンの姿になる薬買ってくる!」
「え!? 何それ!?」
とんでも薬品の言葉が出てきたところで、やっと灰冶さんが口を開いた。
「主に人魚が陸地に上がる時に人間の姿になるために使う魔法薬ね。亜人なんかもよく利用するわ。逆に人魚や亜人になる薬もあるけど、それ、高いわよ?」
「高いの?」
そ、そんな便利な薬があるのか。僕もまた本を読んで勉強しなくちゃならないな。僕はしみじみそう思った。
ギィは自分の腰巻をバサバサと揺らして、何かを確認していた。ギィの腰巻からはどんぐりが数個出てきただけだった。
「ギィお金持ってない」
「あら、そう。なら薬は買えないわね」
どうやらお金を探していたようだった。
「ちなみにその魔法薬っていくらぐらいするんです?」
「効果時間によってマチマチね。安いものでも一万はするわ。一時間につき一万と考えてくれればそれが相場ね」
「い、一時間一万!?」
僕は思いのほか高いお値段に、目が飛び出そうになった。半日でも十二万……。これは中々にシビアだ……。ギィはそれもわからずに、「高いの?」と、首を傾げていた。どうやらゴブリンに通貨の概念はないらしい。
僕はどうしたものかと、うんうん悩んでいたが、突然閃いた。
「あ、そうだ」
僕は先程灰冶さんが購入していた鉱石のことを思い出し、灰冶さんにそれを見せてもらえるか聞いた。
「はい、どうぞ」
灰冶さんは快く承諾してくれて、さっきの鉱石を僕に預けてくれた。僕はそれを持って、ギィに鉱石を見せてみた。
「ギィ、これ、何かわかる?」
「うん! コレ、家にいっぱいアル!」
「おお!」
ビンゴだ! この鉱石はゴブリンの住む鉱山にしかないもの。かなり希少で価値のあるものだと灰冶さんから聞いていた。これがあるなら――
「灰冶さん、これと交換で魔法薬買えないですか!?」
僕は灰冶さんの方へと振り返り、灰冶さんにそう確認した。灰冶さんはどこか満足そうに微笑んで「良いわね」と、呟いた。
「この鉱石はお金なんかよりも価値があるわ。良いわ。この鉱石一つと引き換えに、私が貴方を一時的に人間の姿にしてあげる」
「!」
「ホントか!?」
ご機嫌そうに頷く灰冶さんを見て、僕とギィは手を取り喜んだ。
「やったね! ギィ!」
「うん、やったやった! 嬉しいな!」
僕は灰冶さんに鉱石を返し、改めてお礼を言った。
「ありがとうございます! 灰冶さん!」
「良いのよ。こちらこそお礼を言いたいくらいだわ。まさかこんな良いものがまた手に入るなんてね」
僕にはイマイチその鉱石の用途はわからないけど、灰冶さんのお気に召したなら何よりだ!
「じゃあ、早速だけど、その鉱石を一つ取ってきてくれる? 持ってきてくれたら、貴方を人間の姿にしてあげるわ」
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