金髪ド派手な憧れの先輩を後ろから呼び止めて告ったら、高校デビューしたウザい幼なじみでした

奏音 美都

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金髪ド派手な憧れの先輩を後ろから呼び止めて告ったら、高校デビューしたウザい幼なじみでした

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 駅のホームできょろきょろしていると、目的の姿を見つけて胸が高鳴る。

 あ、あのド派手な金髪、高い背丈、がっしりした背中……間違いない。あの後ろ姿は、金城先輩だ。

 金城先輩は見た目こそ派手だし、目つきも悪いし、恐そうな印象があるけど……ほんとは優しい人だって知ってる。

 雨の中、捨てられてる猫を拾い上げて撫でてる姿を見たことはないけど、たぶん……いや絶対にそんなシチュエーションがあれば、やってるはずだ。

 この1年、先輩を目で追いかけるだけの毎日だったけど、今日から学年が上がり、先輩は3年生となり、3月には卒業して離れてしまう。

 だから、ここで行動を起こさなきゃって思った。あと1年間黙って先輩のことを見つめてるだけで終わるより、たとえ砕け散っても告白したら、何か変わるかもしれない。

 電車がホームに滑り込んできて、待ってた人たちが電車に呑み込まれてく。

 先輩の姿も遠くなっちゃう。早く、追いかけないと!!

「ま、待って!!」

 必死に先輩の後ろ姿を追いかけ、背中に手をかけた途端、後ろから押されて抱きつく形になった。

 うわっ、どうしよう……恥ずかしい。
 でも、もしかしたら……今が、告白のチャンスかも。

「あ、あの……私……
 ずっと、好きで……目で、追いかけてました……
 もし良かったら、私と付き合ってください」

 あー、どうしよ。うまく言えなかった!!
 でも、私の気持ち……金城先輩に、伝わったよね?

 先輩、なんて答えるんだろう。

 不安な気持ちで背中を見つめていると、先輩がくるりとこちらを向いた。

「しゃーねーなぁ、付き合ってやるよ」
「ぇ……」

 金城先輩じゃ、ない……
 どころか……

「あ、あゆむ……」

 私が告白したのは、近所に住む幼なじみの1個下の歩だった。小さい頃はいつも私の後ろ追いかけて金魚の糞みたいについてきて可愛かったのに、最近生意気でつっかかってくる。背だって私の方がずっと高かったし、力だって私の方が強かったのに、いつのまにか抜かされてるし。

 完全に忘れてたけど、今日から歩も同じ高校に通うんだった。

「てか、なにその頭……」

 あんたがそんな頭してるから、金城先輩と間違えちゃったじゃないのよー!!

「あ、これ? 高校デビューしてやろうと思ってさ。
 その途端マユに告られるとか、予想外でビビったけど」
「あんたに告ったんじゃないわよ!!
 いい加減にしてよ!! その金髪、似合ってないのよ!! 今すぐ黒く染めなさいよ!!」
「え、やだよ。これ気に入ってんだから」

 あー、もう。人生初めての告白がこんなことになるなんて、サイテー!!


 けど、私はその時知らなかった。

 実は歩は私が金城先輩のことが好きなことを知ってて、わざと髪型を真似てたことを。

 歩と私が付き合い出すのは、また別のお話……なんてね。
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