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敵対する侯爵子息と禁断の恋に落ちた侯爵令嬢は、神聖な教会で背徳の愛撫にあえかな吐息を漏らす

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 び、びっくりした……

 強張っていた躰からふっと力が抜けると、ルノが手を止め、顔を覗きこんだ。

「ごめん、君を驚かせてしまった」
「えっ?」
「実は、今日ここの牧師様は牧師同士の集まりの為、いないことを確認しておいた上でシャルをここに呼び出したんだ。そして、シャルが教会に入った後、内側から鍵をかけておいた」

 じゃあ、ルノは知っててあんなことしてたの!?

「シャル、怒ってる?」

 ルノが窺うように見つめる。

「……怒ってる」

 私は俯きながら、唇を震わせた。

「私、もし見つかったら……もう、ルノと一緒にいられなくなるって……すごく怖かったんだよ。
 ルノのいない人生なんて、私には考えられないから……」

 言いながら感情が込み上げてきて、視界が涙で滲む。

 ルノが私を抱き起こして、優しく壊れ物を扱うかのようにふわりと抱き締める。目尻から頬にかけて流れる涙を、彼が優しく舌で掬い取った。

「シャルの乱れる姿に溺れて夢中になって、君の不安な気持ちに気づかなくてごめん。
 俺もシャルのいない世界なんて、太陽のない空虚な暗闇でしかない。

 信じて、どんなものからも君を守ってみせる」
「ルノ……」
「どうしたら、許してくれる?」

 不安げに瞳を揺らしながら首を傾げるルノに、胸がキュンと締め付けられる。

 こんな顔されたら……愛おしすぎて、怒ることなんてできないよ。

「じゃあ……ルノを、感じさせて? ちゃんとここにいるって、近くにいるって感じたいの」

 ルノは、ハッとした表情を浮かべた後、頬を赤く染めながらも幸せそうに微笑んだ。

「君の望みは、俺の望みだ。俺もシャルをもっと感じたい。シャルともっと、繋がりたい」

  抱き締めあったまま、ルノは逞しく猛りきったものをズブズブと私の中へとゆっくり入れていく。

「ハ、ァ……」

 吐息が洩れる。お互いの背中に腕を回し、脚を絡め、深く繋がるとピッタリと躰が合わさり、失われていたものを取り戻したかのような一体感を感じる。

「シャルと繋がっていると、まるで失っていた躰の一部を取り戻したかのような気持ちになる」

 ルノも同じこと、考えてたんだ……

「繋がるだけじゃなく、君をもっと感じたい」

 ルノが私の頭を支え、丁寧に祭壇へと再び下ろした。

 私の中でルノのものが質量を増していくのを感じていると、浅く深く抜き差しされる。その度に蜜壺から蜜が溢れ出し、ジュプジュプと水音を奏でて天井まで響かせる。

「あっ、あぁっ! す、ごい……ハァッ」

 ルノのものが抜き差しする度に蕾に擦れて、快感が押し上げられていく。

「もっと声、聞かせて……」

 ルノが耳の輪郭を舐めながら甘く囁く。律動が激しくなり、蕾もさらに擦られ、羞恥を忘れてただひたすら喘ぐ。

「あっ、あっ、あっ、あぁんっ、もうっ、あぁぁぁっ、イっちゃう!!」
「二人の愛の昇華を神へ捧げよう」

 パンッ、パンッと更に激しく打ち付けられ、ルノとともに快楽の高みに昇りつめる。

 お互いのものをビクン、ビクン、とひきつらせ、ルノは熱い欲を私の中に吐き出した。
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