君の背中を追いかけて

奏音 美都

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君の背中を追いかけて

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 中学3年の秋。

「えーーーーっ、体育祭の参加種目決めるのって昨日だったの?」

 教室では、私の悲嘆にくれた叫び声が響いていた。

「そ。で、美里は長距離走に決まったからよろしく」

 親友の夏帆は、ニヤリと笑って肩をポンポン叩いた。

「私、借り物競争とかパン食い競争に出たかったのに......」

 落ち込む私に、夏帆が不思議そうな顔をした。

「え? だって、美里って1年も2年も長距離走、走ってたじゃん。
 あんた、好きなのかと思ってた」
「それ、は......」


  それは、相沢くんがいたから......

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