チェストー! 伊佐高龍舟チーム!!

奏音 美都

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第十章 同じ空の下

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「うわっっ!! ピザ最高!!」
「こん肉も柔らかくてわっぜうめーが!」
「あぁ、幸せー」

 ピザはほんのりと炭の匂いがして、香ばしくて美味しかった。みんなでわいわい言いながら食べていると、あっというまに食材がなくなっていく。

「あぁっ、追加の肉焼かんとなくなるね!」

 慌てて郁美が立ち上がり、クーラーボックスを覗く。

「松元先生ぇ、肉なくなったがよぉ!」

 野菜だけが残ったクーラーボックを傾けて先生に見せる。

「は!? あんたたちゃなんね、肉、食いすぎね。ほいじゃ、ピザ食わんね」
「ピザもなくなったがよ!」

 由美子が手を挙げた。

「誰じゃ、んなに食ったんは?」
「そりゃ、西郷どんやろが!」
「おぉ、西郷どん1人でピザ3枚食っとったが!」
「焼けた肉、どんどん口に放り込んどったが!」

 次々に仲間たちから密告され、口に肉を入れながら、勇気くんが反論する。

「お前らだって食ったじゃろーが!!」

 松元先生がハァ……と大きな溜息を吐いた。

「明日ぁ、おいと赤井先生がスーパーで買いもんしてくるがよ」

 赤井先生のビールを飲んでいた手が止まる。

「やったぁー! お願いしまーす」
「こういう時だけね、敬語んなるんは」

 松元先生の愚痴に、思わず笑ってしまった。

  ご飯を食べ終わって後片付けをしてると、郁美がやたらと服に鼻を擦りつけていた。

「郁美、何してるの?」
「ずぅっとバーベキューしてたら、匂いが染み付いて臭くなったがよ」
「ほんと、お風呂入りたぁい!」

 同じくバーベキュー班だった涼子も同調した。郁美と涼子ほどではないけど、私もバーベキューの煙を浴びて臭くなっていた。

 そこへ、田中くんが食器を運んできた。

「田中くん! 五右衛門風呂ぉ入りたいから、薪に火ぃつけてもらっていいけ?」
「えぇっ、また俺がやるんけ?」
「お願ぁい、田中くん薪つけるんプロだから!」
「ご、ごめんね……田中くん」

 田中くんは女子に周りを取り囲まれ、考える仕草をした。

「もしかしたら、ポロリあるかもね」

 郁美がボソッと言った言葉に、田中くんの耳がピクリと動いた。

「仕方ねぇな。誰もやる奴おらんやろうから、やったるがよ」
『やったー!』

 タオルと洗面用具と着替えの入ったバッグを手に、田中くんの後ろを歩きながら郁美にこっそり尋ねる。

「ポロリって、そんなこと言っちゃっていいの?」
「アハハ……あんなん、嘘に決まっとるが! 男は単純ねぇ、ククッ」

 田中くんがちょっと不憫に思えた。
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