28 / 31
28.科学界へ
しおりを挟む
「ラミ……なぜここに転移したの?」
「プルムの解術についても、君の身体についても知ってるとしたらここだと思うから」
ラミは真剣な表情でラムセーレ養護施設を見ていた。
「魔水晶はいいの?」
「それは、メルヴィ姉さんがやってるんだろ? 魔法省の経済産業部技官を呼ぶ必要があるなら、やっぱり日頃から関わりのある姉さんにしか出来ないよ。それに、今オーケと車で移動してるなら、座標がわからないから迎えにも行けない。彼らを信じて任せよう」
ラミは歩き出し、ラムセーレ養護施設の玄関をノックする。
中からは魔法が使えず、憔悴しきったユグレが出てくる。
「まあ、二人ともどうやってここへ?」
「ユグレさん、プルムの解術について何か知りませんか?」
「解術? ええ、頼まれた通りプルムの父親が解術したと思いますが、無事に出来ましたか?」
「解術をした? 解術の為に連絡を取れないかお願いしていた段階で、ただちに解術する事はお願いしていなかったはずですが」
「え? いえ、だって、お二人と魔法省の皆さんが来た日に確かに頼まれましたよ。皆さんが帰った直後に、一人だけすぐに戻ってきて、オーケさんからの伝言だと言われました。その際名刺をくださって、念の為確認魔法を掛けましたが、名刺は本物で、ちゃんと魔法省の地方局の方でした」
「その名刺、見せて頂けますか?」
「ええ、こんなところではなんですから、部屋で待っていてください」
私とラミは養護施設に入り、部屋でユグレが戻るのを待った。すぐにユグレはパタパタと戻って来た。
「名刺がありましたよ。この方です」
ユグレに渡された名刺を見て二人で絶句する。その名刺はオーケの元カノである、ヤーナさんのものだった。
「ユグレ、ヤーナさんは何て言ってた?」
「オーケさんからの伝言で、プルムの親には解術がただちに必要だと伝えてくれと。もしも遠隔で解術が出来るなら、プルムに会う必要はなく、素性を明らかにする必要もなく、そちらで解術だけしてもらえたら大丈夫だと言われました」
「それで……制御アクセサリー装着前に解術されて、魔水晶が振動を停止してしまったんだな」
ラミの言葉を受け、ユグレもやっと事態が掴めたようで、両手を口に当てて絶句してしまった。
「ユグレさん、そのヤーナという女性は、プルムの問題にも、オーケにも関係ない人物です」
「そんな……どうしましょう。名刺も本物で、訪ねてきたのもあなた方と同じタイミングだったからすっかり信じてしまって……」
「もちろん、ユグレさんは悪くはない。全てヤーナの問題です。ただ、プルムさんは今も術以外の何かの力で覆われていて、魔法がうまく使えません。やはり我々はプルムさんのご両親に会って話が聞きたいんです。どうか、協力してもらえませんか?」
「ええ……実は、プルムの親からは、解術して自分に用がなくなった後、もしもプルムがその後も会いたいと言えば、その時は居場所を教えてもらっていいと返事を貰っていました」
「どこですか?」
「それが……科学界です」
「「科学界……?」」
半信半疑な私達に向かって、ユグレはしっかりと頷いた。
「科学界は座標ではなく、住所というものがあります。それを書いて渡すので、ラミさんが魔法を使えるなら、そちらに行って尋ねてみるといいわ」
ユグレは机に置かれていた紙とペンを取り出し、科学界の住所とやらを書いてくれた。そしてそこには“ユリウス・モルフォ”とある。
「この名前って……」
「あなたのお父様の名前よ」
喉元が熱くなるのがわかった。込み上げてくる感情を抑えながら、父親の名前が書かれた紙を見つめ続けた。
「プルム、早速行こう」
ラミは私の手を握り、そう言ってくれた。
「うん、お願いします」
ラミがユグレにお礼を伝えると、その場から一瞬で転移し、目の前にはユグレではなくシェニアさんが座っていた。そこは豪華な執務室で、大きな窓ガラスの外は、箒が飛ばない青い空と、初めて見る建物が沢山建ち並び、下の方に見える道路には科学界の車がいくつも走っていた。
「やだわ、驚いた」
驚き方も優雅なシェニアさんは私達を見て、ゆっくりと持っていたカップをソーサーにカチャリと戻す。
「その様子だと只事ではなさそうね」
「ああ、姉さん、サラトゥース地方の魔水晶が振動を停止して、地方に住む人々の魔力が失われたんだ」
「まあ、それじゃあ、プルム用の制御アクセサリーには意味がなかったということ?」
「制御アクセサリーをつける前に解術されたんだ。それで、今メルヴィ姉さんが復旧にむけて動いている」
「ああ、だからメルヴィから返事が来なかったのね」
「それで、僕たちは科学界に住むプルムの父親に会いたいんだ」
ラミは私から住所が書かれた紙を受け取ると、それをシェニアさんに渡した。
「ああ、ここならそんなに遠くないわね。連れて行ってあげる」
「良かった、住所の読み方がわからなかったから助かるよ」
「そうね、座標と違って位置が特定しづらいわよね。じゃあ、車を出すからついてらっしゃい」
立ち上がったシェニアさんの後ろを私達はついて行く。廊下を出て、エレベーターに乗り込むと、動力が違うだけで、魔法界のものと良く似ていると感じた。
「ねえ、ラミ? ここまで転移魔法で来れたってことは、科学界でも魔法は使えるんでしょ?」
「ああ、こちらにも魔水晶はあるからね。こちらの人々は振動数を感じ取れなくて、感じ取れたとしても、それを魔力に変換できる身体の構造ではないから使われていないけど、我々なら使えるよ。ただ、いくら魔法が使えても、住所というものだと、この世界の細かい地図が頭にないと位置がわからないから転移が出来ないんだ」
「それでシェニアさんに頼るのね」
「そうだ。姉さんはもう長い事こちらで生活しているから、かなり詳しいよ」
駐箒場ならぬ、駐車場に着き、シェニアさんの車の後部座席に乗せてもらう。シェニアさんは車に動力を送り、手慣れた操作で車を発進させた。
「プルムの解術についても、君の身体についても知ってるとしたらここだと思うから」
ラミは真剣な表情でラムセーレ養護施設を見ていた。
「魔水晶はいいの?」
「それは、メルヴィ姉さんがやってるんだろ? 魔法省の経済産業部技官を呼ぶ必要があるなら、やっぱり日頃から関わりのある姉さんにしか出来ないよ。それに、今オーケと車で移動してるなら、座標がわからないから迎えにも行けない。彼らを信じて任せよう」
ラミは歩き出し、ラムセーレ養護施設の玄関をノックする。
中からは魔法が使えず、憔悴しきったユグレが出てくる。
「まあ、二人ともどうやってここへ?」
「ユグレさん、プルムの解術について何か知りませんか?」
「解術? ええ、頼まれた通りプルムの父親が解術したと思いますが、無事に出来ましたか?」
「解術をした? 解術の為に連絡を取れないかお願いしていた段階で、ただちに解術する事はお願いしていなかったはずですが」
「え? いえ、だって、お二人と魔法省の皆さんが来た日に確かに頼まれましたよ。皆さんが帰った直後に、一人だけすぐに戻ってきて、オーケさんからの伝言だと言われました。その際名刺をくださって、念の為確認魔法を掛けましたが、名刺は本物で、ちゃんと魔法省の地方局の方でした」
「その名刺、見せて頂けますか?」
「ええ、こんなところではなんですから、部屋で待っていてください」
私とラミは養護施設に入り、部屋でユグレが戻るのを待った。すぐにユグレはパタパタと戻って来た。
「名刺がありましたよ。この方です」
ユグレに渡された名刺を見て二人で絶句する。その名刺はオーケの元カノである、ヤーナさんのものだった。
「ユグレ、ヤーナさんは何て言ってた?」
「オーケさんからの伝言で、プルムの親には解術がただちに必要だと伝えてくれと。もしも遠隔で解術が出来るなら、プルムに会う必要はなく、素性を明らかにする必要もなく、そちらで解術だけしてもらえたら大丈夫だと言われました」
「それで……制御アクセサリー装着前に解術されて、魔水晶が振動を停止してしまったんだな」
ラミの言葉を受け、ユグレもやっと事態が掴めたようで、両手を口に当てて絶句してしまった。
「ユグレさん、そのヤーナという女性は、プルムの問題にも、オーケにも関係ない人物です」
「そんな……どうしましょう。名刺も本物で、訪ねてきたのもあなた方と同じタイミングだったからすっかり信じてしまって……」
「もちろん、ユグレさんは悪くはない。全てヤーナの問題です。ただ、プルムさんは今も術以外の何かの力で覆われていて、魔法がうまく使えません。やはり我々はプルムさんのご両親に会って話が聞きたいんです。どうか、協力してもらえませんか?」
「ええ……実は、プルムの親からは、解術して自分に用がなくなった後、もしもプルムがその後も会いたいと言えば、その時は居場所を教えてもらっていいと返事を貰っていました」
「どこですか?」
「それが……科学界です」
「「科学界……?」」
半信半疑な私達に向かって、ユグレはしっかりと頷いた。
「科学界は座標ではなく、住所というものがあります。それを書いて渡すので、ラミさんが魔法を使えるなら、そちらに行って尋ねてみるといいわ」
ユグレは机に置かれていた紙とペンを取り出し、科学界の住所とやらを書いてくれた。そしてそこには“ユリウス・モルフォ”とある。
「この名前って……」
「あなたのお父様の名前よ」
喉元が熱くなるのがわかった。込み上げてくる感情を抑えながら、父親の名前が書かれた紙を見つめ続けた。
「プルム、早速行こう」
ラミは私の手を握り、そう言ってくれた。
「うん、お願いします」
ラミがユグレにお礼を伝えると、その場から一瞬で転移し、目の前にはユグレではなくシェニアさんが座っていた。そこは豪華な執務室で、大きな窓ガラスの外は、箒が飛ばない青い空と、初めて見る建物が沢山建ち並び、下の方に見える道路には科学界の車がいくつも走っていた。
「やだわ、驚いた」
驚き方も優雅なシェニアさんは私達を見て、ゆっくりと持っていたカップをソーサーにカチャリと戻す。
「その様子だと只事ではなさそうね」
「ああ、姉さん、サラトゥース地方の魔水晶が振動を停止して、地方に住む人々の魔力が失われたんだ」
「まあ、それじゃあ、プルム用の制御アクセサリーには意味がなかったということ?」
「制御アクセサリーをつける前に解術されたんだ。それで、今メルヴィ姉さんが復旧にむけて動いている」
「ああ、だからメルヴィから返事が来なかったのね」
「それで、僕たちは科学界に住むプルムの父親に会いたいんだ」
ラミは私から住所が書かれた紙を受け取ると、それをシェニアさんに渡した。
「ああ、ここならそんなに遠くないわね。連れて行ってあげる」
「良かった、住所の読み方がわからなかったから助かるよ」
「そうね、座標と違って位置が特定しづらいわよね。じゃあ、車を出すからついてらっしゃい」
立ち上がったシェニアさんの後ろを私達はついて行く。廊下を出て、エレベーターに乗り込むと、動力が違うだけで、魔法界のものと良く似ていると感じた。
「ねえ、ラミ? ここまで転移魔法で来れたってことは、科学界でも魔法は使えるんでしょ?」
「ああ、こちらにも魔水晶はあるからね。こちらの人々は振動数を感じ取れなくて、感じ取れたとしても、それを魔力に変換できる身体の構造ではないから使われていないけど、我々なら使えるよ。ただ、いくら魔法が使えても、住所というものだと、この世界の細かい地図が頭にないと位置がわからないから転移が出来ないんだ」
「それでシェニアさんに頼るのね」
「そうだ。姉さんはもう長い事こちらで生活しているから、かなり詳しいよ」
駐箒場ならぬ、駐車場に着き、シェニアさんの車の後部座席に乗せてもらう。シェニアさんは車に動力を送り、手慣れた操作で車を発進させた。
22
あなたにおすすめの小説
『有能すぎる王太子秘書官、馬鹿がいいと言われ婚約破棄されましたが、国を賢者にして去ります』
しおしお
恋愛
王太子の秘書官として、陰で国政を支えてきたアヴェンタドール。
どれほど杜撰な政策案でも整え、形にし、成果へ導いてきたのは彼女だった。
しかし王太子エリシオンは、その功績に気づくことなく、
「女は馬鹿なくらいがいい」
という傲慢な理由で婚約破棄を言い渡す。
出しゃばりすぎる女は、妃に相応しくない――
そう断じられ、王宮から追い出された彼女を待っていたのは、
さらに危険な第二王子の婚約話と、国家を揺るがす陰謀だった。
王太子は無能さを露呈し、
第二王子は野心のために手段を選ばない。
そして隣国と帝国の影が、静かに国を包囲していく。
ならば――
関わらないために、関わるしかない。
アヴェンタドールは王国を救うため、
政治の最前線に立つことを選ぶ。
だがそれは、権力を欲したからではない。
国を“賢く”して、
自分がいなくても回るようにするため。
有能すぎたがゆえに切り捨てられた一人の女性が、
ざまぁの先で選んだのは、復讐でも栄光でもない、
静かな勝利だった。
---
さよなら、悪女に夢中な王子様〜婚約破棄された令嬢は、真の聖女として平和な学園生活を謳歌する〜
平山和人
恋愛
公爵令嬢アイリス・ヴェスペリアは、婚約者である第二王子レオンハルトから、王女のエステルのために理不尽な糾弾を受け、婚約破棄と社交界からの追放を言い渡される。
心身を蝕まれ憔悴しきったその時、アイリスは前世の記憶と、自らの家系が代々受け継いできた『浄化の聖女』の真の力を覚醒させる。自分が陥れられた原因が、エステルの持つ邪悪な魔力に触発されたレオンハルトの歪んだ欲望だったことを知ったアイリスは、力を隠し、追放先の辺境の学園へ進学。
そこで出会ったのは、学園の異端児でありながら、彼女の真の力を見抜く魔術師クライヴと、彼女の過去を知り静かに見守る優秀な生徒会長アシェル。
一方、アイリスを失った王都では、エステルの影響力が増し、国政が混乱を極め始める。アイリスは、愛と権力を失った代わりに手に入れた静かな幸せと、聖女としての使命の間で揺れ動く。
これは、真実の愛と自己肯定を見つけた令嬢が、元婚約者の愚かさに裁きを下し、やがて来る国の危機を救うまでの物語。
枯れ専令嬢、喜び勇んで老紳士に後妻として嫁いだら、待っていたのは二十歳の青年でした。なんでだ~⁉
狭山ひびき
恋愛
ある日、イアナ・アントネッラは父親に言われた。
「来月、フェルナンド・ステファーニ公爵に嫁いでもらう」と。
フェルナンド・ステファーニ公爵は御年六十二歳。息子が一人いるが三十年ほど前に妻を亡くしてからは独り身だ。
対してイアナは二十歳。さすがに年齢が離れすぎているが、父はもっともらしい顔で続けた。
「ジョルジアナが慰謝料を請求された。ステファーニ公爵に嫁げば支度金としてまとまった金が入る。これは当主である私の決定だ」
聞けば、妹のジョルジアナは既婚者と不倫して相手の妻から巨額の慰謝料を請求されたらしい。
「お前のような年頃の娘らしくない人間にはちょうどいい縁談だろう。向こうはどうやらステファーニ公爵の介護要員が欲しいようだからな。お前にはぴったりだ」
そう言って父はステファーニ公爵の肖像画を差し出した。この縁談は公爵自身ではなく息子が持ちかけてきたものらしい。
イオナはその肖像画を見た瞬間、ぴしゃーんと雷に打たれたような衝撃を受けた。
ロマンスグレーの老紳士。なんて素敵なのかしら‼
そう、前世で六十歳まで生きたイオナにとって、若い男は眼中にない。イオナは枯れ専なのだ!
イオナは傷つくと思っていた両親たちの思惑とは裏腹に、喜び勇んでステファーニ公爵家に向かった。
しかし……。
「え? ロマンスグレーの紳士はどこ⁉」
そこでイオナを待ち受けていたのは、どこからどう見ても二十歳くらいにしか見えない年若い紳士だったのだ。
【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
裏切られた令嬢は、30歳も年上の伯爵さまに嫁ぎましたが、白い結婚ですわ。
夏生 羽都
恋愛
王太子の婚約者で公爵令嬢でもあったローゼリアは敵対派閥の策略によって生家が没落してしまい、婚約も破棄されてしまう。家は子爵にまで落とされてしまうが、それは名ばかりの爵位で、実際には平民と変わらない生活を強いられていた。
辛い生活の中で母親のナタリーは体調を崩してしまい、ナタリーの実家がある隣国のエルランドへ行き、一家で亡命をしようと考えるのだが、安全に国を出るには貴族の身分を捨てなければいけない。しかし、ローゼリアを王太子の側妃にしたい国王が爵位を返す事を許さなかった。
側妃にはなりたくないが、自分がいては家族が国を出る事が出来ないと思ったローゼリアは、家族を出国させる為に30歳も年上である伯爵の元へ後妻として一人で嫁ぐ事を自分の意思で決めるのだった。
※作者独自の世界観によって創作された物語です。細かな設定やストーリー展開等が気になってしまうという方はブラウザバッグをお願い致します。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
【12月末日公開終了】これは裏切りですか?
たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。
だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。
そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?
雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる