1 / 2
プロローグ(すずひ)
しおりを挟む
「ここはお前の居るべき場所ではない」
「この忌み子め!早く失せろ!」
浴びせられた罵声の数々。
それは全て櫻子に向けてのものだ。
本当は私には姉妹もいる。
同じ時間に生まれ、同じタイミングで産声を上げた。
だが、責められるのは私だけ。
両親も静流だけを可愛がっていた。
生活をするのも、私だけは地下の自室。
何もかもを隔離され、窮屈で仕方がなかった。
「お母様、お早う御座います………」
などと言うものなら、一瞥される後空気のように扱われることなど日常茶飯事。
食事の時は、定時になると無言で地下の入口に置かれるのだ。
私はこの先起きることにただただ怯えながら、死んだように生きている。
どうせこの息苦しい生き心地から開放されることなどないのだから。
「この忌み子め!早く失せろ!」
浴びせられた罵声の数々。
それは全て櫻子に向けてのものだ。
本当は私には姉妹もいる。
同じ時間に生まれ、同じタイミングで産声を上げた。
だが、責められるのは私だけ。
両親も静流だけを可愛がっていた。
生活をするのも、私だけは地下の自室。
何もかもを隔離され、窮屈で仕方がなかった。
「お母様、お早う御座います………」
などと言うものなら、一瞥される後空気のように扱われることなど日常茶飯事。
食事の時は、定時になると無言で地下の入口に置かれるのだ。
私はこの先起きることにただただ怯えながら、死んだように生きている。
どうせこの息苦しい生き心地から開放されることなどないのだから。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる