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2軒目(派遣リフレという名のデリヘル)
潔癖症のお兄さん
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ある時ついたお客さんにいわゆる潔癖症なお兄さんがいた。何度か家に呼ばれることもあったのだが、インテリアは真っ白に統一され、絨毯などは全てきれいに整えられてモフモフしていた。机の上に並ぶ雑誌やリモコンなどの類もすべてぴっちりと等角度に整頓されていた。無頓着でズボラな私でもその几帳面さは部屋に入った瞬間に感じ取れたので、案内されたソファに座ってもなんだかソワソワしてしまっていた。軽い自己紹介と雑談のあと、そのお兄さんについての話を聞いた。自分が潔癖であること、余計なことはしないで汚したりしないで欲しいこと、触られるのも嫌なのでなるべく生殖器のみに触れて欲しいということ。なるほど、どれほど潔癖で必要以上に触れられたくなくても性欲というものは湧くんだなと感心した。アヤには口だけ開けて待っていてくれればいいと言うわけであった。1部の女性にとっては屈辱的な注文なのかもしれないが、毎回サッと出すだけ出してコース時間を使い切っていなくても構わないので帰って欲しいと言われるのは仕事としては非常にありがたかった。開始と終了時には店に連絡を入れなければならなかったが、これでは辻褄が合わないので、適当に近くのスターバックスで時間を潰していた。その時決まって飲むのはバニラクリームフラペチーノだった。さっき受け止めた精液との不味さと対比して、甘いバニラクリームフラペチーノは非常に美味しかった。その点では私も変態だったのかもしれない。
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