蒼い海 ~女装男子の冒険~

灰色 猫

文字の大きさ
8 / 322
第一章 始まり

しおりを挟む
「せっかく綺麗になったんだし、美味しいものでも食べに行きましょう」
彼女が誘ってきた。

「行きつけの店でも、有るの?」

「こっちに来て初めて外食する。一人だと恥ずかしくて」

「じゃあ、今日まで何を食べてたんだよ?」

「お弁当を買ったり、ファーストフードをテイクアウトしてた」
女子大生が一人で外食するって、中々ハードルが高いようだ。

「外食じゃ、必要な栄養は取れないよ。
俺が作ってやるから、冷蔵庫の中を見てもいい?」

「いいけど、水くらいしかないよ」
開けてみると、飲み物と調味料くらいしか入ってない。

「よく生きてるね」

「だから困ってるの」

彼女の許可を貰って、キッチンを周りを見て回る。
フライパンや鍋は新品で、使った様子がない。
食器も真新しいものが揃ってるし、料理するには最適な環境だ。

「夕食を作るから、スーパーで買い出ししよう」

メイクを落としてから着替えて、駅前のスーパーに向かう。
途中に100円ショップが有ったので、キッチンで使うスポンジやフライ返し、鍋掴みなど小物類を買い漁る。

スーパーでは、キャベツ、人参、ほうれん草、さつま芋、白菜、大根、長ネギなどを選ぶ。
豚肉や厚揚げ、パックご飯、イチゴのパックなどを買った。

「野菜をいっぱい買うんだね」

「外食の欠点は、野菜が足りない事だ。
生野菜のサラダなんかじゃ、全然足りない」

部屋に戻って、キャベツを半分千切りにする。
人参も千切りにして、フライパン山盛りにした。
野菜の上に、薄切りの豚肉を一口大に切って並べる。
料理酒を振りかけ蓋をして、蒸し焼きにしていく。

温めたパックご飯をお茶碗に装って、テーブルの真ん中にフライパンのまま出す。
蓋を取ると、野菜の量が半分になっていた。

「熱を入れると、山盛りのキャベツがこれだけになる。
サラダじゃ足りないって言った意味が解っただろ」

器に装って、食べ始める。
彼女はポン酢にラー油で食べていた。

「シンプルな料理なのに、いくらでも食べられる」
彼女が2杯目を装っていた。

「体が野菜を求めてるんだ、いっぱい食べろ」

食べ終わったキッチンで、大根や人参、さつま芋を切る。
長ネギ、白菜、厚揚げも別に切って、用意しておく。

「何を作ってるの?」

「豚汁だ。二日分くらい作っておくから、食べる分だけレンジで温めろ。
これだけで、十分栄養は取れる」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

OLサラリーマン

廣瀬純七
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

性転のへきれき

廣瀬純七
ファンタジー
高校生の男女の入れ替わり

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

処理中です...