蒼い海 ~女装男子の冒険~

灰色 猫

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第三章 チャンス

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「相変わらず大人気の真凛ちゃんですが、ショーで少女モデルにkissして失神させたとか」

「ホンマかいな」

「失神は大げさですね。ちょっと歩けなくなっただけです」

「歩けなくなるって、腰抜けたんやろ」
鷹山さんがツッコむ。

「腰抜かすほどのkissするん?」
海野さんが聞いてきた。

「いや、相手が慣れてなかっただけ」

「慣れてない子にkissすんなや」

「しょうがないので、お姫様抱っこしてランウェイ歩きました」

「大騒ぎにならんかった?」

「いや、デザイナーに褒められましたよ」

「何でや」鷹山さんが叫んだ。
タイミングよく、ジングルが鳴ってCMになった。
ディレクターが手で丸を作って、笑顔だった。

「そんな真凛ちゃんですが、最近嬉しいことがあるらしいです」

「はい。afterglowさんのMV「夏の果」が、賞を頂いたんですよ。
私は、あのMVが初仕事だったんです。
それが賞を取るなんて、めちゃくちゃ嬉しいです」

「最初、悩んだって?」

「えぇ、再生回数が伸びなくて、私が無名のモデルだったからって思ってました」

「でも有名人には、あのシーンはやらせられんわな」

「そうですか?」

「ようマネジャーが、止めんかったな」

「撮影が終わった後、泣いてました」

「そらそうやろ。最後に告知でも、しとき」

「イグナイトドラゴンのプロモーションで、全国を回ります。
弓使いの格好であちこちに出現するので、お楽しみに」

「後半のゲストは、出雲真凛ちゃんでした」

ジングルが鳴りCMになってから、スタジオを出た。

「真凛ちゃん、お疲れ。良かったよ、また出てな」

「ぜひ、出してください」
シーホークの二人と一緒にスマホ撮影して、またSNSに載せて頂いた。

「黒のドレスがセクシー」
「ホントに男なの?」
「またラジオに出てね」
嬉しいコメントに勇気づけられた。

 
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