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第三章 チャンス
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新年三が日は休みだったので、一ノ瀬家に招待された。
元旦の早い新幹線で、最寄り駅に到着するとお迎えの車が来ていた。
二人で乗り込むと、市内の美容室に入って行く。
貸し切りの店内では、母親と陽彩、沙綾の姉妹が待っていた。
「本物の真凛ちゃんだ、やっと会えた」
「可愛い、スタイルが最高」
姉の聖苑をそっちのけで、妹たちは俺を歓迎してくれた。
「聖苑さん、真凛さん、お正月の晴れ着を選んでね」
母親の手配した呉服屋が、着物を並べていた。
「真凛ちゃんはいつも黒のドレスだから、全く違うのがいいわね」
「これなんか、いいわ」
水色に白い鶴が舞う、振袖を勧められた。
全く分からないので、言いなりに着せられる。
「ほら、とっても素敵」母親が褒めてくれる。
聖苑は、黒にあでやかな花模様の振袖を選んだ。
「普段と、反対だね」
みんなが振袖を着てヘアアレンジ終わったら、スタジオに移動した。
写真スタジオで、メイクを手直しされて写真を撮られる。
全員が撮影終わった頃、父親が入ってきた。
まず最初に、一ノ瀬社長と俺が二人で撮影される。
その後、家族全員で撮影が始まり、最後の一枚に参加させられた。
全ての撮影が終わると、一ノ瀬家に移動した。
みんなでダイニングに座って、ホテルから届けられたおせち料理を頂く。
聖苑は平気で食べているが、俺は帯で締め付けられてるので入らない。
そのうえ、袖が邪魔で自由が利かない。
「今日は、特別にあでやかだな」
父親が口を開いた。
「真凛ちゃんが来てくれて、四姉妹のようでしょう」
母親が答えていた。
「夏の果で映像は見たけど、こんなに綺麗な方だったなんて」
「MVのヒロインが、ここにいることが不思議」
「お姉さま。もっと早く連れてきて、頂きたかったわ」
陽彩と沙綾の姉妹が褒めてくれた。
「これを見て」聖苑がスマホを見せる。
ガーデンズオフィスのHPに新年の挨拶文と共に、振袖姿の自分が写っていた。
「田中氏とシーホークのお二人にも、送っておいた」
「正月から社長は働いてるね」
「中園氏が休み前に、全部用意してくれてたの。私は画像を貼り付けただけ」
俺は、画像を貰って、家族に送信した。
食後に広い庭に出て、妹たちとスマホで撮影をする。
はしゃぐ妹たちに聖苑が言った。
「画像を流失させちゃダメよ、うちの専属モデルなんだから」
元旦の早い新幹線で、最寄り駅に到着するとお迎えの車が来ていた。
二人で乗り込むと、市内の美容室に入って行く。
貸し切りの店内では、母親と陽彩、沙綾の姉妹が待っていた。
「本物の真凛ちゃんだ、やっと会えた」
「可愛い、スタイルが最高」
姉の聖苑をそっちのけで、妹たちは俺を歓迎してくれた。
「聖苑さん、真凛さん、お正月の晴れ着を選んでね」
母親の手配した呉服屋が、着物を並べていた。
「真凛ちゃんはいつも黒のドレスだから、全く違うのがいいわね」
「これなんか、いいわ」
水色に白い鶴が舞う、振袖を勧められた。
全く分からないので、言いなりに着せられる。
「ほら、とっても素敵」母親が褒めてくれる。
聖苑は、黒にあでやかな花模様の振袖を選んだ。
「普段と、反対だね」
みんなが振袖を着てヘアアレンジ終わったら、スタジオに移動した。
写真スタジオで、メイクを手直しされて写真を撮られる。
全員が撮影終わった頃、父親が入ってきた。
まず最初に、一ノ瀬社長と俺が二人で撮影される。
その後、家族全員で撮影が始まり、最後の一枚に参加させられた。
全ての撮影が終わると、一ノ瀬家に移動した。
みんなでダイニングに座って、ホテルから届けられたおせち料理を頂く。
聖苑は平気で食べているが、俺は帯で締め付けられてるので入らない。
そのうえ、袖が邪魔で自由が利かない。
「今日は、特別にあでやかだな」
父親が口を開いた。
「真凛ちゃんが来てくれて、四姉妹のようでしょう」
母親が答えていた。
「夏の果で映像は見たけど、こんなに綺麗な方だったなんて」
「MVのヒロインが、ここにいることが不思議」
「お姉さま。もっと早く連れてきて、頂きたかったわ」
陽彩と沙綾の姉妹が褒めてくれた。
「これを見て」聖苑がスマホを見せる。
ガーデンズオフィスのHPに新年の挨拶文と共に、振袖姿の自分が写っていた。
「田中氏とシーホークのお二人にも、送っておいた」
「正月から社長は働いてるね」
「中園氏が休み前に、全部用意してくれてたの。私は画像を貼り付けただけ」
俺は、画像を貰って、家族に送信した。
食後に広い庭に出て、妹たちとスマホで撮影をする。
はしゃぐ妹たちに聖苑が言った。
「画像を流失させちゃダメよ、うちの専属モデルなんだから」
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