蒼い海 ~女装男子の冒険~

灰色 猫

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第八章 研究生

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新年明けて、土、日の2日間。
東京トレードセンターのメインホールで、fortuna/new year consentが開催される。

初日、楽屋裏のサブホールに軽井沢スペキアーリスホテルのチョコレートショップがopenした。
ショコラティエは、ベルギーから招聘したジョルジュ・ロンセだ。
彼が作るショコラモンブランは、軽井沢の店でしか食べられない。
メレンゲが10分で溶けるので現地限定、お土産にも出来ない。
これを差し入れの為に、作業ユニットごと持ち込んだ。

事前に公表していたので、TV局や取材の記者が待ち構えていた。
リハーサルを終えたメンバーが入って来る。
みんな並んでショコラモンブランを受け取って、テーブルに座って食べ始めた。

「溶ける」「一瞬で無くなった」
「美味しい、こんなの食べたことない」
「軽いの」「甘さが丁度いい」「幸せ」
みんな一斉に、感嘆の声を上げた。

甘いものを食べる少女たちは、幸せな顔をしていた。
それをTVカメラが追う。
食べ終わったら、ボンボンショコラやチョコのムース、クレープなどをお代わりしていた。

メンバーが、俺と聖苑を見つけて集まってきた。
「約束を叶えてくれて、ありがとうございます。」

「本物を楽しんでもらえて、良かったわ」
聖苑が嬉しそうに答えた。

俺を怒鳴ったマネージャーが来た。
「あの時は、悪かった」

「いや、メンバーを思ってのことです。私がメンバーなら貴方を信頼しますよ」
そう言って、握手をした。

「お前は本当に人たらしだな。そうやって、味方を増やしていく」

「全部、田中さんが教えてくれたんですよ」

「俺までやられそうだ。やっぱり、お前は天才だな」

リアルタイムでメンバーが、SNSにUPしている。
投稿に、コメントが流れるようについていく。
あっという間に、差し入れがトレンドになっていた。

これで1週間は、店がパニックになるのは確実だろう。
俺はまったく関知していない。

経営者として、聖苑の手腕は間違いなく本物だ。

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