蒼い海 ~女装男子の冒険~

灰色 猫

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第十一章 激震

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朝からレッスンに行っていた沙織が、憔悴して帰ってきた。
泣き腫らして、何が起きたか聞けないくらいだった。

理由はすぐに判明した。
沙織が師匠と慕う、植木遥が卒業発表したのだ。
fortunaのダンス指導者を目指す、それが理由だった。

夜になって、沙織に遥から電話があった。
まだまだ教えることが、たくさんある。
明日のレッスンには、いつも通り出てくるように言われたようだ。

聖苑が沙織と一緒に風呂に入り、俺は夕食を作った。
食べながら、ぽつりぽつりと話す。

「最近、すごく褒めてくれるの。
あんなに厳しかったのに、何で気づかなかったんだろう?」

「気づいて止めても、卒業するさ」

「お兄ちゃん、何で分かるの?」

「水無瀬結に卒業の話を聞いた時、心が決まったいい顔をしていた。
それぐらい卒業を決めるって、大変なことだ」

「卒業までまだ時間がある。後悔しないぐらい、いっぱい教わろう」
食事の後、珍しく自分の部屋に帰って行った。

翌朝、起こす前に自分で起きてきた。
ちょっと目が腫れている。
多分泣いていたんだろうが、触れないで朝食を食べさせた。
食欲は十分にある、もう大丈夫だろう。
お弁当を遥の分まで作って、持たせた。
一緒に飯でも食えば、仲直りが出来るはずだ。

「行ってきます」
沙織は元気よく、部屋を出ていった。

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