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第十七章 決断
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フィーデスのファッションショーを挟んで、1時間の昼休みになった。
試食ブースは大賑わい、今回から有料ブースが出来ていた。
稲庭うどん、信州そば、中華そばの3種類が社員価格で提供されています。
冬場はやっぱり温まるものが大人気、長い列が出来ている。
有料商品の売上金は、子供食堂に寄付されることが表示されていた。
午後のツーショット撮影会が始まる為、ブースに入る。
相変わらず大人数が並んでいるが、隣のブースが大騒ぎになっていた。
様子を見ると、フィーデスのショーに出たファッションのまま一ノ瀬聖苑がいる。
TV出演も経験しているから、社員の家族にも顔を知られていた。
隣同士のブースで、ツーショット撮影をひたすら続ける。
45分を2セット終わらせて、やっと解放された。
控室で聖苑と二人、カフェオレとケーキで休憩することにする。
そこに、ガーデンズオフィスの田中社長が背の高い女性を連れて来た。
「うちの嫁が二人に挨拶したいって言ってる」
田中社長の奥様だった。
元モデルだと聞いていたが、キレイなお母さんという感じだ。
「初めてご挨拶させて頂きます、田中の家内でございます。
お二人には、主人が大変お世話になっております」
「いえ、お世話になっているのは俺の方です。
田中さんには、仕事の基本から教わりました。
今の俺があるのは、田中さんのお陰です」
「私たち二人をここまで育ててくれた、田中さんの恩は忘れません。
それなのに社長を無理やり引き継いで貰って、奥様にも苦労を掛けてますね」
聖苑がガーデンズオフィスの社長にスカウトしたことを詫びた。
「主人からお二人の話を散々聞かされてきましたが、やっぱり素敵な方たちだった。
私がヤキモチを焼くほど、真凛ちゃんの話をしてたんですよ」
「真凛がそれなりの人気者になれたのは、半分は田中さんの力です」
「真凛ちゃんが大好きな男性って、やっぱり主人だったのね」
「判りますか? 兄貴の様に慕ってますよ」
「主人をそこまで評価して頂いて、ありがとうございます。
これからも、よろしくお願いします」
「こちらこそ。今後も田中さんを頼りにしています」
俺たちが奥様と話している間、黙って聞いていた田中氏は気恥ずかしそうだった。
……
午後3時、一ノ瀬社長の閉会宣言で新年懇談会は終了した。
毎年の事だが、グループの仲間と会えて心地いい疲れだった。
試食ブースは大賑わい、今回から有料ブースが出来ていた。
稲庭うどん、信州そば、中華そばの3種類が社員価格で提供されています。
冬場はやっぱり温まるものが大人気、長い列が出来ている。
有料商品の売上金は、子供食堂に寄付されることが表示されていた。
午後のツーショット撮影会が始まる為、ブースに入る。
相変わらず大人数が並んでいるが、隣のブースが大騒ぎになっていた。
様子を見ると、フィーデスのショーに出たファッションのまま一ノ瀬聖苑がいる。
TV出演も経験しているから、社員の家族にも顔を知られていた。
隣同士のブースで、ツーショット撮影をひたすら続ける。
45分を2セット終わらせて、やっと解放された。
控室で聖苑と二人、カフェオレとケーキで休憩することにする。
そこに、ガーデンズオフィスの田中社長が背の高い女性を連れて来た。
「うちの嫁が二人に挨拶したいって言ってる」
田中社長の奥様だった。
元モデルだと聞いていたが、キレイなお母さんという感じだ。
「初めてご挨拶させて頂きます、田中の家内でございます。
お二人には、主人が大変お世話になっております」
「いえ、お世話になっているのは俺の方です。
田中さんには、仕事の基本から教わりました。
今の俺があるのは、田中さんのお陰です」
「私たち二人をここまで育ててくれた、田中さんの恩は忘れません。
それなのに社長を無理やり引き継いで貰って、奥様にも苦労を掛けてますね」
聖苑がガーデンズオフィスの社長にスカウトしたことを詫びた。
「主人からお二人の話を散々聞かされてきましたが、やっぱり素敵な方たちだった。
私がヤキモチを焼くほど、真凛ちゃんの話をしてたんですよ」
「真凛がそれなりの人気者になれたのは、半分は田中さんの力です」
「真凛ちゃんが大好きな男性って、やっぱり主人だったのね」
「判りますか? 兄貴の様に慕ってますよ」
「主人をそこまで評価して頂いて、ありがとうございます。
これからも、よろしくお願いします」
「こちらこそ。今後も田中さんを頼りにしています」
俺たちが奥様と話している間、黙って聞いていた田中氏は気恥ずかしそうだった。
……
午後3時、一ノ瀬社長の閉会宣言で新年懇談会は終了した。
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